映画『ONE PIECE STAMPEDE/スタンピード』ネタバレ考察!バレットが悲しい…感想評価レビュー

  • 2022年8月5日

アニメ映画『ONE PIECE STAMPEDE/スタンピード』かつてロジャー海賊団でレイリーと同等の戦闘力を持ったヴィラン・バレットが海賊万博で無双しまくります。

CineMag
ルフィとウソップの友情。対してヴィランのバレットは裏切られ続けた最強の男。この明暗の対比が素晴らしかったですね。

作品情報、ネタバレ感想・評価物語のテーマ・バレットの悲哀の深堀り考察!を知りたい人向けに徹底レビューしていきます!

(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)

映画『ONE PIECE STAMPEDE/スタンピード』作品情報

公開・制作国・上映時間:2019/08/09・日本・1時間41分
ジャンル:アニメ・アドベンチャー・アクション
監督:大塚隆史
脚本:大塚隆史/冨岡淳広
原作:尾田栄一郎「ONE PIECE」(少年ジャンプ)
全世界興行収入:100億円

 

※以下、『ONE PIECE STAMPEDE/スタンピード』のストーリーネタバレありなので注意してください!

『ONE PIECE STAMPEDE/スタンピード』ネタバレ感想・評価

映画『ONE PIECE STAMPEDE/スタンピード』

©︎「ワンピース」製作委員会

映画『ワンピース/スタンピード』の評価は70点。

ルフィとウソップの友情にめちゃくちゃ感動!

シネマグ
『ドラゴンボールZ』の悟空とクリリンの関係の現代版みたいでしたね。

ウソップは死なずルフィを助け、バレット・合体人間に一矢報いたのも意地が見えて心を揺さぶられました。

一方、ストーリーはさまざまなメンツが集まった同窓会という感じ。

海賊万博のお祭り騒ぎバレット無双バスターコールで全員あたふたの流れは、良くも悪くも大雑把に映りました。

感想を語る犬
バレットはブロリーみたいな戦闘狂であるがゆえに、ヒューマンドラマの深掘りもなかったのも少し残念です。

漫画みたいな構図のアクション

『ONE PIECE STAMPEDE/スタンピード』で気になったのは、『ONE PIECE FILM GOLD』などと比較してアクションが原作漫画の構図に近いこと。

殴ったと思ったらいきなり俯瞰(遠くから)の構図になるなど、遠近がめまぐるしく変化するので、アニメだと何をやっているか少々わかりにくいシーンがありました。

特に序盤でバレットが最悪の世代を相手に無双するシーン。

シネマグ
アニメの場合は時間の横軸をもっと伸ばしたほうが良いのでは?

決定的なカットは殴り殴られの迫力を堪能したかったです。

あとは輪郭線が太く劇画風なのも特徴的でした。

『ONE PIECE STAMPEDE/スタンピード』は、全体的に原作漫画をアニメでどう再現するかに重きを置いていたように思います。

世界観 80%
ストーリー 55%
IMDb(海外レビューサイト) 7.5(10点中)
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) 批評家 94%
一般の視聴者 99%

考察(ネタバレ)

海賊王の器じゃないバレット

ヴィランのダグラス・バレットとルフィたち

©︎「ワンピース」製作委員会

スタンピードのテーマのひとつが海賊王の器でした。

ヴィランのバレットは「仲間は弱さだ」と言い、ルフィは「仲間がいないと宴ができない」と猛然と反論します。

戦闘力こそ他の追随を許さないバレットですが、他人と本気でぶつかりあえない心の弱さを感じました。

バレットは海賊王の器ではないのです。

かつて所属していた軍に裏切られ、他人を信じられなくなったバレット。

ガシャガシャの身の合体人間として巨大化したのも心の弱さを覆い隠すためだったように思えます。

地形すら操って島の周囲に壁を作り島にいる人間たちを閉じ込めたのも、誰かと一緒にいたいという心のあらわれでしょうか。

ただ、実際対峙すると戦闘でしか自分を表現できない。

シネマグ
バレットはどこまでも悲しいやつですね。

実は目標を達成したバレット

軍に裏切られ、「ガルツバーグの惨劇」で自国を滅したバレットはロジャーと出会い彼に敗れます。

そしてバレットはロジャーの仲間となり、いつかロジャーを超えることを決意。

この出来事が超ド級の犯罪者だったバレットに射した最後の光、心の堤防だったのでしょう。

しかしその後、バレットは光であるロジャーすら失いました。

そして20年の獄中生活のすえに海賊王になることを決意しましたが、本当の目的はロジャーと戦った時のような高揚感をえることだったのだと思います。

ルフィとの最後の戦闘でロジャーと対峙しているような高揚を感じ、目標を達成したからこそ敗れたのだと感じました。