漫画『シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE』ネタバレ考察:真の安らぎはこの世になく解説,エヴァ?

  • 2024年3月25日

映画『シン・仮面ライダー』のスピンオフ漫画『真の安らぎはこの世になく -シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE』の1巻のストーリーあらすじ解説・ネタバレ考察の記事です。

シネマグ
『シン・仮面ライダー』をショッカー側から描く重要な物語です。本作の内容を知らないと映画本編の楽しみが半減してしまうので、内容や設定だけでも知っておきましょう。

山田胡瓜がストーリー、作画を藤村緋二が担当。庵野秀明が企画や監修に携わっている作品です。

↓『シン・仮面ライダー』映画本編のストーリーあらすじ結末・ネタバレ感想が知りたい人は下記記事へ↓

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映画『シン・仮面ライダー』

『真の安らぎはこの世になく -シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE』ネタバレあらすじ解説

緑川博士の息子・イチローは、父の言う通りみんなと仲良くしようとしたが、うまくいかずにイジメを受ける。

まもなくイチローを全面肯定してくれた母が通り魔に刺されて死亡。イチローは絶望する。

緑川博士は死神・イワンに勧誘されてショッカーに入団。妻の死にショックを受けてマッドサイエンティストとなり、プラーナという生命力をアップさせる危険な研究に没頭する。

緑川博士はイチローをショッカーに連れていく。イチローは自立型人工知能・ケイと面談し、持続可能な幸福を求めるショッカーの理念に興味を抱いた。

イチローはショッカーの施設で暮らし、ケイに勉強を教えられ、クモやサソリなど怪人に鍛えられていく

ある日、ショッカーの一党派で武器商人であるクラークが緑川博士を味方に引き込むためにイチローと一緒に誘拐。

イチローはクモとサソリに助けられたが、銃で撃たれて瀕死の重傷を負ってしまう。

緑川博士はプラーナをイチローの体に注入。イチローは回復して、超人的な力を手に入れた

緑川博士の研究で、イワンは戦闘員(軽度の人体強化を施して外部から精神を操れる兵隊。もとは人間)を生み出すことに成功する。

イワンが他の幹部を制圧するクーデター作戦を掲げた。

イチローもサソリ女と一緒に参加することになった。

死神・イワンはクモをクモ・オーグとして覚醒させていた

『真の安らぎはこの世になく -シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE』第1巻 終わり

『シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE』ネタバレ感想

このマンガ自体がすごく面白いです。ショッカーが現代版にアップデートされているのが興味深い。

創立時は悪の組織ではありません。「人間がひどいことやっているから、持続可能な社会に変えよう!」という真っ当な目標があります。もとはSDGs組織だったんですね(笑)。

イチローは通り魔に理由なく殺された母のような存在をなくすためにショッカーに入団します。

クモやサソリも元は人間でイチローの兄・姉的なポジション。

ショッカーサイドに否応もなく感情移入させられます。「こんなかわいそうな境遇のイチローを狙うヤツは敵だ!」と考えてしまいますね。

仮面ライダーも反対側から見れば敵である。それこそがスピンオフの狙いなのでしょう。

石ノ森章太郎の原作漫画を推し進めるカタチで勧善懲悪を根底から崩壊させる設定ですね。

感想を語る犬
庵野監督の映画『シン・仮面ライダー』とどうシンクロしていくか楽しみです。
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石ノ森章太郎の原作漫画『仮面ライダー』1巻

『シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE』考察(ネタバレ)

完全にエヴァ…

シネマグ
庵野秀明が企画と監修しているだけあって、設定は完全にエヴァンゲリオンです。

ショッカーという組織は人類の幸福と発展を志しながらも暴走してしまいます。ゼーレとかNERV(ネルフ)に近いです。

その他にも↓

  • 妻・硝子を失って狂気の研究・プラーナに手を出す緑川弘博士は碇ゲンドウ
  • お姉さんのサソリ女がミサトさん
  • 困惑しながらもショッカーで頑張る主人公イチローはシンジ

サソリやクモ、イチローなど末端の人材は本当に幸福や平和を望んでいます。しかし組織には裏の顔があり、内部も一枚岩ではありません。

エヴァの構図と一致する点が非常に多いです。

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シン・仮面ライダー、エヴァか使徒か

ショッカーがNERV(ネルフ)だとすると、仮面ライダーがエヴァンゲリオンでいう使徒のポジションなのでしょうか。

それともやはり仮面ライダー=エヴァンゲリオンでしょうか。

『シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE』の視点から見れば仮面ライダーが使徒的なポジションに映ります。

仮面ライダーも怪人も元は人間なので、どっちもどっちで思想や価値観の対立があると考えたほうが近いかもしれません。

シネマグ
個人的にはルリ子次第で仮面ライダーが結果的に人類を滅ぼす側になったという最悪な展開もある気がします。

漫画ではクモもサソリもイチローを大切にするすごくいい奴なので、仮面ライダーが彼らと戦うことでなんらかの葛藤が描かれるのは必然でしょう。

緑川ルリ子の正体

コミック『シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE』にはルリ子が出てきません。緑川弘と硝子のあいだには息子・イチローしか子供がいないのです。

(原作漫画やテレビシリーズでは緑川ルリ子が娘で、イチローは存在しない設定)

では、緑川ルリ子は一体何者なのでしょうか?

※追記 映画で、ルリ子は緑川博士の娘だが人工子宮実験で生まれた存在だと判明。

イチローの顔の模様

イチローはプラーナを注入されたあと、感情が高ぶると顔に模様が浮かび上がりますが、これは石ノ森章太郎の原作漫画の本郷猛の設定に似てますね。

本郷猛は怒りに震えると顔に手術あとが浮き出る設定でした。

推測するに、クロスファイアになると言われているイチローは仮面で傷を隠すショッカーのダークヒーローとして登場するのかも!

※追記 イチローはイナズマンの変形のような蝶オーグ・仮面ライダー0(ゼロ)に変身。