藤沢もやしの漫画『御手洗家、炎上する』の全8巻のネタバレあらすじ解説。
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Netflix実写ドラマ『御手洗家、炎上する』(みたらいけ炎上する)。13年前の火事は、母の親友のシングルマザーの放火だった!?母の人生を奪った火事の真相を知るため、家政婦のフリをして豪邸に侵入する復讐サスペンス! CineM[…]
『御手洗家、炎上する』1巻ネタバレあらすじ
13年前(杏子が小学生の頃)
御手洗家は火事で全焼する。台所の火の不始末が原因だった。母・皐月(さつき)は土下座して謝った。
杏子は母と親しかったシングルマザー・真希子が野次馬の中で笑っているのを目撃。真希子の放火ではないかと考えるが、何もできなかった。
杏子たちは家を出て、母・皐月は離婚届を出す。杏子の苗字は御手洗から村田になり、病弱の母と妹・柚子(ゆず)と3人で苦労しながら育つ。
現在
杏子(あんず)はSNSで真希子を見つけ、父と再婚していたことを知って驚いた。
しばらくして母・皐月はストレスで倒れ、御手洗家で生活していた時の記憶をすべて無くして入院した(全生活史健忘症)。杏子と柚子のことも覚えていない。
杏子は山内しずかという偽名を使い、家事代行サービスの仕事で御手洗家に入り込む。13年前の火事が真希子によるものだという証拠を見つけるためだ。犯人が母でないとわかれば、記憶が戻っても母がショックを受けることはない。
杏子は「大丈夫、私がなんとかするから」と柚子に言う。杏子は母の人生を奪った真希子に憎しみの炎を燃やしていた。
真希子は主婦モデルとして雑誌やインスタで活動し、周囲から羨望の眼差しを向けられている。
杏子は真希子に気に入られるよう、手を抜かず掃除して契約にこぎつけた。正体は気付かれていない。
真希子は「上の息子は商社で働き、下の息子は帝明大学の医学部に入った」と自慢する。
バレッタ(髪飾り)や靴など、母が大切にしていたものを見て、杏子は怒りに震えた。
真希子は「2階には絶対上がるな」と言う。
杏子は真希子の外出中に2階を探索すると、一室にひきこもりの青年がいた。小さい頃よく遊びにきていて同時の同級生でもあった弟・真二かと思いきや、ひきこもりは社交的だった兄・希一のほうだった。
(希一は13年前の火事について母・真希子の関与を疑っており、ひきこもりもそれが原因だった。)
小学生の頃に希一を好きだった杏子は、彼が好きだった星座の話題を持ち出す。杏子の正体に気づいていない希一は、徐々に会話をするようになった。
『御手洗家、炎上する』第1巻 終わり
『御手洗家、炎上する』2巻ネタバレあらすじ
杏子は友達の服飾職人・クレアに頼み、真希子の服をチェックしてもらう。彼女のSNSに映っている服のいくつかは母・皐月のものである可能性が高かった。
杏子は希一に料理を与え、徐々に距離を縮ませていく。
しかし杏子は服のボタンを2階に落としてしまい、2階に上がったことが真希子にバレて解雇されてしまう。
いっぽう、柚子は合コンで偶然知り合った真二とたまにあって酒を飲む仲になっていた。希一は柚子を気に入っているようだ。柚子はそのことを杏子に話していない。
真希子はモデルの仕事が忙しくなり、家事まで手が回らなかった。杏子は偶然を装って真希子に近づき、「希一の秘密は絶対に守る」と言って再契約を結ばせることに成功。再び家に上がれるようになり、合鍵まで預けられた。
13年前の火事の少しあと
父が設置した防犯カメラの映像には服が映っていた。杏子は「母の服だ」と言ってしまったが、よく考えるとあの日、母・皐月はその服を着ていなかった。
杏子はクローゼットで防犯カメラに映っていた服を発見。やはり真希子が犯人だと確信する。
杏子は、子供の頃にSDカードや事件を調べた資料を病院のカルテの中に忍び込ませて放置していた。鍵が植木の下にあるのを知り、父の不在時に忍び込もうと考える。
ひきこもりの希一は徐々に杏子の家事を手伝ってくれるようになった。
希一は以前から家政婦の正体が杏子だと疑っており、病院の部屋の位置に詳しいことから彼女だと確信した。
『御手洗家、炎上する』第2巻 終わり
『御手洗家、炎上する』3巻ネタバレあらすじ
希一はクローゼットをあさる杏子をカメラで撮影していた。杏子は「この家にある母の物を探しに家政婦になった。真希子さんには言わないで」と誤魔化そうとするが、希一はその頼みを聞いてくれそうにない。
杏子は真実が発覚して柚子にも被害が及ぶのを恐れ、アパートを出てネットカフェで過ごすようになる。
SNSにアップしていた杏子の料理でTVの仕事が舞い込んできた真希子は、杏子に料理を教えてと頼んだ。
杏子は希一が真希子に真実を話していないことにホッとするが、希一から「俺の奴隷になれ」と言われる。
杏子は何をやらされるのかとおびえた。希一から「自分が運営している芸能人のゴシップサイトの編集を手伝え」と言わる。明らかにデマっぽい記事を載せることに違和感を覚えながらも、杏子は記事を執筆した。
杏子は希一に襲われそうになるが、ちょうど真二が帰宅してきたタイミングだったのでことなきを得た。
母・皐月に杏子たちが小さかった頃の記憶が戻る。
杏子は柚子が真二と会っているのを知って怒るが、1人の無力さを噛み締め、「助けて欲しい」と言った。
杏子に頼まれた柚子は、真二の仲介で父に会う名目で病院に入る。父は柚子の成長を素直に喜んでくれた。
柚子は資料室からカルテを回収することに成功するが、15年前からいるベテラン看護師・市原に不審な行動を見られてしまう。
希一はサイトに母・真希子の過去を載せていた。サイトに真希子しか知り得ない晩の弁当の情報が書き込まれる。希一は母が自分のサイトまで監視していると知ってパソコンを破壊した。
杏子は再び希一に襲われそうになり、「13年前の火事は真希子の放火だという証拠を見つけにきた!」と真実を話す。
火事に関して何かを知っている希一は、「火事の原因の痕跡を見つけてやる」と言うが。
『御手洗家、炎上する』第3巻 終わり
『御手洗家、炎上する』4巻ネタバレあらすじ
杏子は希一と外出しようとする。しかし希一は久しぶりの外出で精神的に不安定になり、家に帰ることに。
クレアの調べで16年前の真希子のブログを見つけた杏子。母と仲良くなった時のことがつづられていた。
後日、杏子は外に行かないといった希一に「クソニート」と逆ギレし、掃除を手伝わせる。帰ってきた真二が2人の様子を見ていた。
真二は杏子だとは気づかず、兄を叱咤激励して行動させてくれたことに感謝する。しかしのちに杏子ではないかと勘づいた。
真二は、杏子たちが13年前に引っ越した千葉県出身の葛木七海に、杏子の過去を調べてもらうことに。
柚子は父に会って母との思い出を聞き、母のwixi(mixi)アカウントを探す。しかし日記は限定公開だった。
真二は帰宅する杏子のあとを尾行。希一から真二に尾行されていると連絡を受けた杏子は、クレアに芝居をさせて山内しずかを貫き通した(ちなみに山内しずかはクレアの本名)。
杏子と外出した希一は高校の同級生・野本に会う。野本から「真希子おばさんから、今後息子と付き合うなと言われた」と聞かされる。
希一は医学部に合格していたが、真希子が裏金を渡していたことがネットで拡散され、引きこもりになったようだ。
柚子は父・治と会って母・皐月が入院していると話し、13年前に真希子が放火した可能性を話した。
希一は杏子を連れて、2駅離れた昔住んでいたボロアパートへ。小菅という同居人から当時真希子が使っていたノートPCを引き取る。
wixiの日記は母・皐月でなく真希子のものだったと判明。maiのブログが母が書いたものだった。
柚子はカフェで父・治と会っていると。そこへ母・真希子も来た。
『御手洗家、炎上する』第4巻 終わり
『御手洗家、炎上する』5巻ネタバレあらすじ
治は「クローゼットでニットを探して見つけられなかった」という。
真希子は「ニットは知らない、家族を壊すな」と柚子に言った。真希子から詰め寄られた柚子は、姉・杏子の関与については否定する。
看護師・市原が、真希子の命令で柚子や治の行動を監視していたようだ。
杏子は治に詰め寄る。火事の当時、治は病院のイメージが悪くならないように捜査を打ち切らせたらしい。そこに市原がやってきた。そして杏子は家政婦としての職を解かれた…。
かと思いきや、4カ月後。杏子は真希子のマネージャーになっていた。
4カ月前、市原は「以前、母・皐月に世話になった」と言って、真希子が仕掛けた院長室の盗聴器を外し、語り出す。
13年前の12月21日、皐月は市原が倒した棚の片付けを手伝っていたらしい。市原は「火事は絶対に皐月のせいじゃない」と言い、録画データを見て「皐月はそのニットを着ていなかった」と言葉を続けた。
真希子は以前から市原に盗聴器を仕掛けさせて父のことを監視しており、柚子との会話でニットのことを知って証拠を隠蔽したらしい。
市原も協力して偽物の杏子が静岡で生活していることになっていた。杏子の正体はまだ真希子に知られていない。
wixiのエリーゼの日記にアップされた服や小物は全部母・皐月のものだと判明。
柚子はwixiつながりで、火事の当日に真希子がファンミーティングに参加していたと知る。
柚子は真二に道でバッタリ会い、「やっと会えた」と言われる。
『御手洗家、炎上する』第5巻 終わり
『御手洗家、炎上する』6巻ネタバレあらすじ
真二は「なぜ連絡を絶ったのか?」と柚子に詰めよる。柚子が母の見舞いに行くというと、真二もついてきた(真二は病室の外から皐月の腕を見るだけだった)。
真二は協力すると言って柚子を抱きしめた。しかし柚子は真二のスーツに盗聴器が仕掛けられていることに気づき、「真希子さんがうざかっただけ」と誤魔化して突き放した。
葛木七海(ハンドルネーム:天使ちゃん)は、真二とメールしながら「クソが…」とつぶやいていた。周囲に清楚を印象づけていた七海は実はパパ活女子。真二は医者家庭で顔がいいから狙いを定めていたのだ。七海は真希子の生活に憧れて真二に固執していた。
真希子は風邪の真二の見舞いにきた七海が金目当ての女だと見破り、「2度とくるな」と脅す。七海はその音声データを録音して拡散した。真希子本人の音声とは特定されなかったが、アンチは激増する。
真希子に命令された杏子は、七海に金を渡してパパ活の証拠写真を見せ、「動画を削除して謝罪しないとパパ活を公表する」と言った。真希子のような脅しをしている自分が嫌になった。希一が料理を作ってくれる。
柚子は13年前の12月21日(火事当日)にクローゼットで母を見た気がするが、鮮明には思い出せなかった。wixiでコミュニティのまとめ役だったムジナの正体もわからない。熱で寝込んだ柚子は12月21日にクローゼットにいて服や宝石類を漁っていたのが真希子だと思い出す。
真希子はSNSにムジナからの書き込みを見ておどろいた。“エリーゼの日記のM(真希子)は金持ちの親友から服を拝借し、宝石を盗んでいたかも知れず、略奪婚を計画していたのではないか”と書いてある。
真希子は不審な行動をとる柚子を家に連れてくる。
真二と父も同席する中、真希子は「エリーゼの日記は自分が書いたが、皐月から許可を得て服などを借りていた」と話す。
そこに杏子がやってきて「ムジナの記事を揉み消しておいた」と言った。さらに「ムジナの告発記事は真希子を釣るための嘘(希一が協力)だ」と続け、当時ムジナが撮影した13年前の12月21日のオフ会写真を見せる。あのニットを着ている真希子が映っていた。
杏子が「私は御手洗杏子だ!」正体を明かす。
『御手洗家、炎上する』第6巻 終わり
『御手洗家、炎上する』7巻ネタバレあらすじ
ムジナの録音データで、真希子が火事当日に御手洗家の最寄り駅で降りていたと発覚。言い訳する。真希子は「その駅のスーパーでパートをしていた」と続けるが、「杏子と柚子がカレールウを買っていた」と言ったことでウソがバレる(皐月はカレールウを使わない)
真希子は希一を見て「自分が放火した」と罪を認め、皐月に謝ることを了承する。
しかし真希子は翌朝フォトエッセイの発売会見を開き、「ネットの誹謗中傷や炎上は全てデマだ」と語った。
真希子は「私の協力がないと病院は経営難になる」と治を脅し、マスコミの前で立派な妻だと嘘を語らせた。
ネットに真希子が家事代行を雇っていた証拠写真がアップされ、「家事をこなす完璧な妻」という真希子のウソが世間にバレる。
写真を撮っていたのは市原で、ネットにアップしたのはなんと去年の冬に記憶を取り戻していた皐月だった。
真希子は皐月に会いに病院へ。皐月は「あなたが大嫌いだった」と告白した。
マスコミに囲まれた真希子は「うるせえ」と発言し、大炎上。御手洗家は崩壊した。
希一は外へ飛び出て公園で杏子と会う。希一は「好きだ」と告白。
翌朝、杏子は「結婚しよう」と希一に言う。希一は動揺するが、杏子と唇を重ねた。
真二は家出し、明るい表情で大学に通う。
真希子は治の通報で警察に連行された。刑事は「本当の犯人をかばっているのか?」とたずねた。
『御手洗家、炎上する』第7巻 終わり
『御手洗家、炎上する』最終8巻ネタバレあらすじ
希一は杏子とデートで山に登り、一緒に天の川を見た翌日に自首する。
「母・真希子が皐月から物を盗む犯罪行為をしていたのを隠すために放火した」と証言した。
杏子と柚子は御手洗家へ行き、真希子に話を聞く。真希子は火事の日に、皐月から拝借していたものを返そうとクローゼットに忍び込んだだけらしい。「希一が放火したことに勘づき、隠蔽しようと思った」と言う。
家のゴミに火がつき、帰ってきた真二が体を張って火を消した。
真二は放火したのは僕だと衝撃の事実を告白。
当時小学生だった真二は、学校に行くのが嫌だったときに御手洗家に行っていた。
真二は「自宅に皐月のニットがあるのを見て御手洗家へ返しに行き、コンロの上のカレー火をつけてるが鍋つかみに引火してしまい、火事になって皐月のニットを着てパニックで逃げ出した」と言う。(火事のあと、皐月は真二がニットを着ていたのを見ていた)
真二は合コンで偶然柚子に出会い、「火事のことを調べているのでは」と不安になって、監視するために頻繁に会いたいと言ったようだ。
真二は病院にいる皐月に土下座して放火を謝罪。皐月は「あなたを許さない」と言ったが、「私はあなたのことを考えて生きる」と言葉を続けた。
真二は当時12歳だったため刑事責任能力なしで罪にはならなかった。
真希子は治と離婚することになる。真二は御手洗家に償いたいからと残ることになった。
希一はその日暮らしをしていた。真希子が希一を見つける。そこへ杏子がやってきて「希一を私にください」と言った。希一はOKする。
退院した皐月は実父がいるドイツに留学することに。
柚子は人材派遣の会社で働いていた。
杏子はクレアと服飾の仕事を立ち上げた。
杏子は希一と幸せに暮らしている。
『御手洗家、炎上する』最終回 第8巻 終わり
漫画『御手洗家、炎上する』全体の感想
炎上した実家に家政婦として潜入する設定にすごく引き込まれます。序盤は食い入るように見てしまいました。ただ中盤から後半にかけてはやや失速気味に感じました。
『御手洗家、炎上する』の特徴として、昼ドラ系の復讐ストーリーなのに普通の少女漫画のように軽快なタッチなのが面白いと思います。
しかし、杏子がボタンを2階に落としちゃったり、真希子が2階に上がった杏子をゆるしたり、カルテが病院に隠されていたりなど、危機的なシチュエーションがわざと作られているご都合主義な感じもあります。
最終的には真希子以外に敵がいない…というか味方の方が多いみたいな感じになり若干さめました。
あとは最終巻で火事の犯人が真希子→希一→真二と二転三転する流れも取ってつけたような感じでしたね。
真二が犯人でしたのオチは、あとから付け加えられた印象が強いです。
真二のキャラに一貫性がないのが気になりましたし、当時14歳以下だから火事の件は無罪になるにしても、そのまま医者として前向きに頑張る的なラストには疑問が残りました。
他人の人生を破壊しておいて、今後は心を入れ替える!だけで良いものか…。ちょっと引っかかります。
Netflix実写ドラマではストーリーがどう脚色されるされるのか楽しみです。
実写化ではいろんな部分に整合性を持たせないと、漫画ではなんとなく許せたツッコミどころが、かなりのストーリー破綻に見えてしまうと思います。
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