Netflix『ザ・ラスト・マーセナリー』は、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが最強の傭兵に扮し、息子の危機を救うおバカなアクションコメディ!
ヴァン・ダムのトレードマークの開脚アクションもあり、笑えるシーンも多く期待以上の良作でした!
ヴァン・ダムは今作でも制作陣のオモチャでした(悪い意味ではなくw)。
ちなみにThe Last Mercenaryは日本語で最後の傭兵という意味。
『ザ・ラスト・マーセナリー』作品情報・キャスト
公開・制作国:2021年7月30日 Netflix フランス
上映時間:1時間52分
監督:ダヴィド・シャロン
脚本:イスマエル・スイ・サヴァネ/ダヴィド・シャロン
主演:ジャン=クロード・ヴァン・ダム/リシャール・ブルメール役
出演:サミール・デカザ/役
出演:アルバン・イヴァノフ/ラザール役
出演:アサ・シラ/ダリラ役
出演:ジモ/モモ役
出演:ミュウ=ミュウ/マルグリット役
本作の見どころは?
往年のジャン=クロード・ヴァン・ダムファンはもちろん、一般のアクションやコメディ好きが見ても楽しめる良作です。
ヴァン・ダムのトレードマークである開脚アクションもありますし、着せ替え人形のように様々な姿に変装するのもシュールで笑えます。
Netflixで同時期公開の格闘アクション『バルトコヴィアク』よりも全然おすすめ!
『ザ・ラスト・マーセナリー』感想・評価
Netflix映画『ザ・ラスト・マーセナリー』の評価は83点。
ヴァン・ダムが史上最弱チームを率いて活躍するおバカアクション!
『その男、ヴァン・ダム』のような哀愁や人間ドラマ要素は少ないですが、1周回ってカッコいいヴァン・ダムが堪能できた良作といえるでしょう。
ヴァン・ダムのキャラは、シティーハンターの冴羽獠的とでも言えばよいでしょうか。
どんな格好・どんなおバカなシュチュエーションでもある面カッコいい。
そんな彼の良さが本作『ザ・ラスト・マーセナリー』では十分出ていたと思います。
ヴァン・ダムが真面目に変なことをやっているのって、なんかシュールで面白いんですよね。
『ユニバーサルソルジャー』『タイムコップ』とヒットを飛ばし、アクションスターとなったヴァン・ダム…。
そして実写版『ストリートファイター』でガイル役を演じてからおかしな方向へ行き始め、『ユニバーサルソルジャー』の続編量産ですっかり飽きられ、『その男、ヴァン・ダム』で自虐ネタまで始め、『エクスペンダブルズ2』でスタローンに救われたヴァン・ダム。
そんな彼の変遷を見続けてきたアクション映画ファンは本作を見て、まだまだヴァン・ダムはやれるんだ、「まだ彼は終わっていないんだ、と心の中でつぶやいたことでしょう。
何を隠そう私もその中の一人です。
ラストでヴァン・ダム演じるリーシャるが、ビッグマックのスイッチを入れて停電させて1人去るシーンも、哀愁と切れ味がありカッコよかったですねー。
『ザ・ラスト・マーセナリー』はヴァン・ダムのアクションは期待通りで、笑えるシーンが多くコメディ映画としても優秀だったと思います。
爆笑シーン多し!
まず、ヴァン・ダム演じるリシャールの通り名がザ・ミストってめっちゃダサいですよね。
霧っていう意味ですし(笑)。
過去に妻を寝取られたジョワールがリシャールに対して「90年代を葬り去ってやる!」と言っていたのも笑えます。
90年代にアクションスターとして活躍し、その後低迷したヴァン・ダムに対するメタ発言です。
年配女性マルグリットがプールで溺れる→実は黒幕でした。という流れも笑えましたね。
プールで沈んだババアを黒幕にするセンスが秀逸でした。
フランスのコメディってギャグセンスが日本人と違って微妙に感じることも多いですが、『ザ・ラスト・マーセナリー』は基本的にどのシーンもかなり笑えました。
登場キャラも最高
特にコメディアンのアルバン・イヴァノフが演じたアホな官僚・ラザールのキャラがとっても好きでした。
ブリーフ姿でスクーターで突っ走る姿に加え、パニックルームが爆破されたときにヘッドセットと目隠しをされていた彼は、脱出口へ引きずられながら「なんか暖かい〜」と言います。アホすぎです!
あとはリシャールの息子アーチーも25歳すぎて運転免許も持っていない学生で、逆上してシミョンのところへ突入してしまうキャラも良かったです。
アホな息子を、女装した父リシャールが暖かい眼差しで見つめるのもまたシュールでした。
ヴァン・ダム七変化!
今作でヴァン・ダムは完全に制作陣のオモチャにされていました。
着せ替え人形です(笑)
一つ一つ見ていきましょう。
クラブでノリノリで踊るヴァン・ダム↓
ウェイターに変装したヴァン・ダム↓
アイスクリーム屋に変装したヴァン・ダム↓
プール従業員に変装したヴァン・ダム↓
女装したヴァン・ダム↓
産婦人科医に変装したヴァン・ダム↓
特にアイスクリーム屋さんに変装していたのは笑えましたね。完全にヴァン・ダムで遊んでます。
エンドロール後の産婦人科医オチも良かったです。
『ザ・ラスト・マーセナリー』ネタバレあらすじ解説
敵に捕まらないことからザ・ミストの異名を持つリシャール・ブルメール(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)は、モンゴルで誘拐された要人を救出します。
一方フランスでは、生真面目な官僚・ラザールが国家予算を使っての怪しい振り込みを発見し、その機密の承認を取り消してしまいました。
その結果、リシャールの息子アーチボルト・マームード(通称アーチー)が拘束されてしまい…。
〜1995年〜
1995年のスーダンでの“けん玉作戦”で当時シークレットサービスの一員だったリシャールは、国の判断で戦地に置き去りにされます。
リシャールと関係のあった女性・ファラは、その代わりとして政府に息子・アーチーに毎月国から給付の支給と、犯罪免責の特権の要求したのです。
リシャールはその後伝説の傭兵になりました。
しかし息子・アーチーに危険が及ぶ可能性もあったので、彼には近づかなかったのです。
〜現在〜
何者かがアーチーの身分証を使ってなりすまし、免責特権で密輸に手を染めていました。
そのせいで、アーチーが密輸犯だと思われて捕まったのです。
アーチーの育ての親・フェルナンドは殺し屋たちによって殺害されます。
リシャールは元エージェントの年配女性・マルグリットに会ってアーチーの情報を仕入れます。
その後アーチーの部屋へ行き、彼の友達で麻薬密売人の女性・ダリラと知り合いました。
リシャールはレストランのウェイターになりすまし、政府側のジョワールの書類を偽造。息子アーチーをわざと移送させ、その時に救い出します。
しかしリシャールは、今まで息子のアーチーに1度もちゃんと会ったことがないため、父だということを言い出せません。
リシャールはアーチーをフェルナンドの隠し部屋(パニックルーム)に連れて行きます。
ダリラが、官僚・ラザールが機密を抹消したことを突き止めました。
リシャールはラザールを広場に呼び出しました。
そして電話で「ヘルメットに爆弾を仕掛けた」と言って、彼を下着姿のままでスクーターで別の場所に突っ走らせます。
リシャールは追ってきた捜査官を倒してラザールを拉致しました。
ラザールに話を聞くと、彼の部下・ポールが事件に関わっていると判明。
そんなとき、殺し屋のマグナムとジェロボアムのコンビがやってきてパニックルームに爆弾を仕掛けます。
リシャールたちはなんとか他の出口から脱出し、アーチーの友達でダリラの兄・モモの冷凍肉トラックに乗り込みました。
リシャールはラザールに「お前は任務が終わったら消される」と話して協力を持ちかけます。
そしてを殴って舌の神経を麻痺させたまま職場に行かせました。
ラザールの盗聴で、ポールがシミョンという人物と取引しているとわかります。シミョンガこそがアーチーに成りすましていた人物だったのです。
ラザールはうっかり口を滑らして、リシャールが父だとアーチーにバラしてしまいました。
父が自分を捨てたと思い込んでいたアーチーは、リシャールに対して怒りをぶちまけます。
リシャールはマルグリットに協力してもらい、プールの職員になりきってやってきたシミョンを拉致しようとします。
しかしマルグリットがプールで溺れたせいで作戦がおじゃんに。
さらにアーチーが勝手に作戦に参加するためにプールサイドに入ってきました。
アーチーは、シミョンの護衛の水着の女性たちに蹴られて倒れます。
リシャールは開脚で女性たちの攻撃をかわし、同士討ちさせて倒しました。
そこへ殺し屋・マグナムとジェロボアムがやってきます。
リシャールが彼らを蹴り倒したあと、ダリラが床に電気を流して動けなくしました。
シミョンがスカーフェイスのように両手に銃を持ちぶっ放しますが、起き上がったアーチーが後ろから殴って倒します。
リシャールたちは取引現場である大使館のパーティーに潜入して奥の部屋へ行き、ジョワールに連絡して機動隊を派遣させました。
ポールが、取引のために電子機器を使えなくする兵器・ビッグマックを持って部屋に入ってきます。
しかしポールは騙されず、リシャールはマグナムとジェロボアムと格闘する羽目に。ダリラやアーチーも加勢してなんとか勝ちます。
マルグリットがやってきますが、実は彼女はポールの母で一連の事件の黒幕でした。
マルグリットはアーチーを人質に取り銃を向けてきました。
そんなときジョワールがやってきてリシャールに殴りかかり、リシャールが過去に任務にかまけて妻を抱いたことに怒りをぶつけます。
二人が格闘していると、マルグリットがジョワールを撃ち殺しました。
逃げるマルグリットとポールをリシャールたちが追いかけますが、機動隊が突入して囲まれます。
しかし防弾シャツを着ていたジョワールが起き上がり、マルグリットが黒幕だと証言。
大使館内で事件は解決し、リシャールやアーチーたちは健闘を讃えられます。
リシャールは兵器・ビッグマックのスイッチを押し、大使館を停電させて1人去りました。
数ヶ月後、ダリラがアーチーの子供を出産しようとしています。
無事可愛い子供・ジョシュが生まれますが、アーチーは取り上げた医者がリシャールだと気づいて驚愕しました。
Netflix映画『ザ・ラスト・マーセナリー』終わり!
最後のまとめ
Netflix『ザ・ラスト・マーセナリー』はヴァン・ダムのアクションが光りつつ、コメディシーンも楽しめた良作でした。
他の登場キャラクターも良かったですし、続編を期待したいです。
Netflixよ、ヴァン・ダムにチャンスを与えてくれてありがとう!
映画『ザ・ラスト・マーセナリー』感想・評価・考察レビュー終わり。
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