映画『ラーゲリより愛を込めて』ネタバレあらすじ解説
ソ連から帰れない兵士たち
数年経過し、とうとう収容所から兵士たちが帰国(ダモイ)できることになる。
しかし列車が海に近づくなか、山本、松田、相沢ら特定の兵士たちはソ連兵に降りろと言われた。
山本たちは別の強制収容施設に連れて行かれた。
山本は以前の会社の出張についてソ連へのスパイ活動だったといわれ、25年の強制労働の刑を言い渡される。
相沢は上官命令で他の地域で捕虜を殺害した罪で25年。松田も25年の刑期をくらう。
山本は大学時代の先輩で上官だった原(安田顕)に会う。原は共産主義教育という名目で日々暴行を受けており、目には生気がなかった。
原は「きみがスパイ活動をしていたとウソの報告をしたのは自分だ。自分のためにやった」と言う。
それでも山本は原に話しかけた。
収容所には新谷(中島健人)という明るい青年がいた。彼はクロと名づけた犬にエサをあげている。山本もクロをかわいがった。
山本は字が読めない新谷に読み書きを教える。
山本はソ連兵に許可を取ることなく野球ボールを作り、みんなで野球を楽しむ。大学野球のバッターだった原は野球をプレイすることで生きる希望を見出した。
しかしやってきたソ連兵が野球を中止し、山本は独房に軟禁される罰を受ける。
山本の最後
山本が独房から帰ってきた。新谷が歓迎する。
日本との手紙のやりとりが許され、山本はモジミに近況を書いた。
日本に戻って教師をしていたモジミは夫が生きていると知って歓喜した。
山本にも妻からの手紙が届く。
一方、松田には最愛の母が死んだという知らせが届いた。
相沢の妻とおなかの子は空襲で亡くなったという。
相沢は生きる希望を失い、ソ連兵に撃たれて死のうと収容所の壁際に向かって歩く。
山本は、それでも希望はあると相沢を止めた。
山本は病気で倒れる。
収容所の医師は中耳炎といういい加減な診断しかしない。
山本から生きる希望を受け継いだ松田は座り込みを決行。相沢や原たち仲間全員が加わり、山本は大きな病院で診てもらえることになった。
2週間後、山本が病院から帰ってくる。
ベッドに寝ながら相沢に喉の末期がんで余命3ヶ月と宣告されたと告げる。山本は絶望だと言った。
相沢はそれでも生きろとお前が教えてくれたんだろ、と涙を流す。
山本は家族に遺書を残し、仲間にたくす。しかし遺書はソ連兵に取られてしまった。
まもなく山本は死亡した。
山本の遺体はシベリアに埋められた。犬のクロはその墓からはなれない。
モジミのもとに夫が死亡したと電報が入る。モジミは泣き崩れた。
ラスト結末
最初の収容から11年が経過。
日本とソ連は国交を回復し、松田や、相沢、原、新谷も日本へ帰れることになる。
氷河を進む船を犬のクロが追ってきた。
新谷が「クロが山本さんの想いを乗せている!」と叫び、船を止めさせて乗せた。
しばらくたち、モジミのまえに松田、原、新谷、相沢がそれぞれやってきて山本の遺書を読み上げる。
モジミは帰ってきた夫の幻を見て涙を流した。
そして時は2022年。
山本の長男・顕一(寺尾聰)は、孫娘の結婚式で人々に生きる希望を与えた父のことを語っていた。
映画『ラーゲリより愛を込めて』END!
最後のまとめ
『ラーゲリより愛を込めて』は、戦争の過酷さと悲惨さ、そして感動を与えてくれる意義深いストーリーでした。
しかしや予告編で大部分がわかっていることもあって驚きなどはなく、また説明しすぎの演出によって個人的には傑作とまでは思いませんでした。
人間の尊厳と人生を奪う戦争の悲惨さと、それでも生きようとする希望の対比は美しかったです。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『ラーゲリより愛を込めて』レビュー終わり!
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