映画『キングダム2 遥かなる大地へ』(Kingdom 2)。いや〜期待を上回る完成度でした。信と羌瘣、五人組の友情。武将それぞれの個性と信念が圧倒的なスケールで表現されていました。
原作コミック完コピレベルです。素晴らしい!
作品情報・キャスト原作と比較・あらすじ・見どころ、ぶっちゃけネタバレ感想・評価を知りたい人向けに忖度なしで徹底レビューしていきます!
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)
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映画『キングダム2 遥かなる大地へ』あらすじ
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- 嬴政をクーデターから救った信。
ある夜、城に暗殺者2人が忍び込み嬴政に襲いかかる。
信が駆けつけ、なんとか暗殺者を倒した。
そんな中、秦に魏の国が攻めてきたと報告が入る。
麃公が大将軍となり、信は歩兵として現地へ向かう。
信は地元の仲間、尾到、尾平の兄弟、伍長の澤圭、謎の戦士・羌瘣と五人組を組み、初めての戦場を駆け走る。
歩兵団の目標は魏に取られた丘の奪還だ。
しかし秦軍は圧倒的劣勢に立たされ、歩兵の団体は次々に魏の騎馬隊に蹂躙されていく。
それでも麃公は騎馬隊の出動を命じないのだった。
魏の大将軍・呉慶は表情一つ変えず、対局を見据えていた…。
ネタバレなし感想・見どころ
前作を楽しんだ人なら絶対に見るべき良作!
戦場でのバトルシーンについては前作以上に力が入っていて迫力満点。大スクリーンで見るべきでしょう。
コミックにも忠実で、マイナスポイントが見当たりません。ちょっと残念なのはセクシーで美しい長澤まさみ演じる楊端和が出ていないことくらいでしょうか。
おすすめ度 | 85% |
戦争バトルアクション | 86% |
ストーリー | 80% |
Filmarks | (10点中) |
※以下、映画『キングダム2 遥かなる大地へ』のストーリーネタバレありなので注意してください!
ネタバレ感想・評価
邦画界の唯一の希望
バトルアクションよし・キャストよし・演技よし!と三拍子揃っています。
原作漫画のストーリーにも非常に忠実で、大画面に没頭したあっという間の2時間でした。
王を狙う暗殺者と戦う前作に比べ、戦場が圧倒的に多くなるストーリーをうまく表現できるのか心配でしたが、演出のうまさ・堅実なカメラワークが噛み合って文句なしでした。
ドラマ ゲーム・オブ・スローンズの超リアルな泥沼戦場には及ばないかもですが、予算が限られた邦画でこのクオリティを出せたことに驚き。素晴らしいと思いました。
大将軍の麃公と呉慶、本能 VS 知略の極限のバトルを大局から解説するという原作『キングダム』の大事なコンセプトもうまく体現されていました。
途中で羌瘣の回想シーン(一族の後継者争いの殺し合い)が入り、やや中だるみを感じましたが、それ以外は画面に没頭できました。
バトルシーンについて
実写『るろうに剣心』のようなチャンバラ系ではなく、複雑な動きでも何をやっているのかしっかりわかるのが素晴らしいと思います。
剣同士が重なって、どういう隙ができて、どの部分を切り裂いているというのがちゃんとわかるんですよね。
ただ羌瘣の「トーンタンタン」の巫舞については、正直ちょっと無理があった印象。
巫舞については原作漫画でも呼吸の力で一瞬で敵数名を倒していて何が起こっているかよくわからないですし、いってしまえばここを再現するのは無理ゲーではあるのですが…。
ワイヤーを使っていて多少リアリティがない箇所はありましたが、全体的にはバトルシーンに大満足です。
演出について
戦場ではドローンなどで上空から大勢を映すシーンと、歩兵の表情をクロースアップする場面のメリハリが効果的でした。
また被写界深度の浅い映像を多用し、必要ない背景をこれでもかというくらいカットしていたのも特徴。
タイミングよく登場人物をクロースアップすることで心情が伝わりやすかったですし、余計な背景でリアリティが削がれるようなこともありませんでした。あ
ただ、被写界深度の浅い場面を多用しすぎて戦場の壮大なスケールが若干失われていたと思います。
終盤の麃公 VS 呉慶の軍のバトルではアップが多すぎるプラス壮麗な音楽で緊張感が高いシーンが連続したせいで、「ここで映画が終わるのか!?」→「やっぱり終わりません」みたいな流れを繰り返し、緊張感が変に削がれたのも個人的には少し残念。
予算やエキストラの不足などをカメラワークでうまく誤魔化していた部分があったのでしょう(良い意味で)。
話は変わって説明セリフが多かったのが少し気になりました。
羌瘣の回想で眠らされたシーンで「眠らされた!」といちいち言っちゃうのが気になりました。
説明するにしても他の言葉があったのでは。
映画『キングダム2 遥かなる大地へ』作品情報・キャストと演技の印象
ジャンル:歴史・戦争・アクション
監督:佐藤信介
脚本:黒岩勉・原泰久
原作:原泰久「キングダム」(漫画)
制作:CREDEUS
主題歌:Mr.Children「生きろ」
全世界興行収入:
本作は原作漫画の「蛇甘平原(だかんへいげん)の戦い」がメイン。コミックでいうと5〜7巻くらいの内容です。
前作から引き続き監督は佐藤信介さん。『アイアム・ヒーロー』『GANTZ』、山﨑賢人主演のネトフリ配信ドラマ『今際の国のアリス』などヒット作を多数手掛けています。
脚本も前作から引き続き黒岩勉さん。評価が高かった二宮和也主演の日曜劇場ドラマ『マイファミリー』(2022)も記憶に新しい実力派!アニメ映画『ONE PIECE FILM RED』も手がけています。
登場キャラ・キャスト原作と比較
信|cast 山﨑賢人→キャラも原作完コピしてますね。実写化に当たってほぼ完璧なキャスティングと演技だと思います。上腕三頭筋の張り具合もバッチリ。2022年はNetflixドラマ『今際の国のアリスシーズン2』も世界中でヒットしました。
嬴政/漂|cast 吉沢亮→いいじゃん。
河了貂|cast 橋本環奈→可愛いので女の子だとすぐばれそう(笑)。橋本環奈は2022年実写映画『バイオレンスアクション』でも主演を務めた。
羌瘣|cast 清野菜名→原作の羌瘣とキャストの年齢が若干ずれているものの、雰囲気はバッチリ。「トーンタンタン」の巫舞(みぶ)の戦闘シーンは若干リアリティなかったですが、それ以外は申し分ないです。
王騎|cast 大沢たかお→妖艶な雰囲気は◎。威圧感は原作よりはないかな。
麃公|cast 豊川悦司→原作のギョロ目の感じがないし、俳優本人の面影もないけど雰囲気がなかなかよかった。
呉慶|cast 小澤征悦→白塗りがところどころ剥がれているのが気になってしょうがない(笑)。塗るなら徹底的に塗ってくれよ。雰囲気としては原作の狂気的な感じがないです。
呂不韋|cast 佐藤浩市
昌平君|cast 玉木宏→まあ適役ですね。
騰|cast 要潤→今回は2〜3セリフしかなかったけど、ハマり役だと確信。次回作での活躍が楽しみ。
昌文君|cast 髙嶋政宏
壁|cast 満島真之介
尾到|cast 三浦貴大→コミックとキャラぴったり。
尾平|cast 岡山天音→コミックとキャラぴったり。
澤圭|cast 濱津隆之→味があっていいな濱津さんは。
沛浪|cast 真壁刀義
羌象|cast 山本千尋
宮元|cast 高橋努
肆氏|cast 加藤雅也
蒙武|cast 平山祐介→蒙武の実写化は無理があるだろ…w
縛虎申|cast 渋川清彦→大活躍でしたね。生き様がかっこよすぎ。真犯人フラグのどっちおじさん刑事の印象が強いですが、本作のような個性的かつ情熱ほとばしる役柄も素敵でした!
最後のまとめ
映画『キングダム2 遥かなる大地へ』は、原作漫画を壮大なスケールで実写化した期待以上の作品でした。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『キングダム2 遥かなる大地へ』レビュー終わり!