Netflix『地獄が呼んでいる』全6話ネタバレあらすじ感想・怪物の正体 ラストの意味考察・評価・キャスト解説

  • 2024年10月26日

ラストシーン復活の意味考察

パク・ジョンジャの肉体が再生するシーズン1ラストシーンネタバレ

©︎Netflix

『地獄が呼んでいる』シーズン1ラストでは、黒い怪物にリンチされて黒焦げにされた女性パク・ジョンジャがイキナリ復活再生します。ぶったまげましたね!

CineMag
地獄行きになった人が復活する結末も、それ自体に明確な意味があるのではなく、続編への布石として1番トリッキーな状態は何か?と考えた結果だと思います。

謎の割合が多すぎることもあり、ここから述べるのは推測も含んだ個人的な解釈です。

まず、死者復活に関してはキリスト復活が想起されます。

雰囲気的にパク・ジョンジャがキリストって感じはしませんが、彼女が第2のキリストだ!という解釈も面白いでしょう。

CineMag
シーズン2ではパク・ジョンジャが聖人となって新たな宗教と社会混乱・分断が起こるのではないでしょうか?
女性版イエス・キリスト誕生になれば衝撃的ですね。
『地獄が呼んでいる』は、こういう深い部分でキリスト教に対するアンチテーゼがあるからこそ、世界的にヒットしたのでしょう。
他には、復活した人々がまた告知を受け、リンチされる展開がありそうな気がします。
生き返らせて、また殺す…これ以上の不条理はないでしょう。
人智を超えた神が人間に真の恐怖・不条理の無限地獄を見せつけ、震えあがらせる意図があるのかもしれません。
パク・ジョンジャがどうなったのか?怪物の正体が明らかになる?シーズン2の考察はコチラ↓
シーズン2の考察

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地獄が呼んでいるシーズン2

最終回タクシー運転手の意外な正体

刑事ギョンフンとタクシー運転手比較

シーズン1第3話で真実を知って退場した刑事ギョンフンが、ラストのタクシー運転手の正体だという意見があったので見比べてみました。

タクシー運転手はミン・ヘジンの正体を知っていたので、ギョンフン刑事だと考える説もわからなくはないですが、4年後というのを加味しても似ていない気がします。

また、もし運転手がギョンフンならミン・ヘジンはもっと反応しても良さそうです。

別の考え方もできます。

私の結論は、このタクシー運転手こそが真の神!というもの。

CineMag
「人間の世界は人間が回さないと」という彼の意見は達観していますし、真の神っぽいです。

本物の神が運転手に降り立って、ミン・ヘジンに真理を伝えているのではないでしょうか?

そうすると死亡時刻を預言する天使の正体は悪魔で、リンチをする3人組は地獄の使者だと考えられますね。

続編シーズン2の考察はコチラ↓

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地獄が呼んでいるシーズン2
地獄が呼んでいるシーズン2のネタバレ解説はコチラ

韓国ドラマ『地獄が呼んでいる』作品情報

公開・制作国:2021年11月19日・韓国
原題:지옥 Jiok 英題:Hellbound(地獄行き)
監督:ヨン・サンホ
脚本チェ・ギュソク
原作:「The Hellbound」(ウェブトゥーン)

ヨン・サンホとチェ・ギュソクによる韓国のウェブトゥーン(WEB漫画)が原作で、単行本も2巻発売されています。

Netflix『地獄が呼んでいる』ネタバレ感想・評価

Netflix韓国ドラマ『地獄が呼んでいる』の評価グラフ

 

Netflix韓国ドラマ『地獄が呼んでいる』の評価は90点。
CineMag
ヨン・サンホ監督が『新感染ファイナル・エクスプレス』のディストピアをさらに抽象的かつ難解に進化させた傑作。
①突如死亡宣告を受け怪物によって大衆の前で残殺される罪なき人 ②悲劇の理由を求める民衆 ③それを利用する宗教団体とぶっ飛んだ設定でインパクトを与えつつ、そこから人間の本質を見つめさせるコンセプトが素晴らしいです。
  • 不条理な犠牲で人生の意味が虚無と化し、人間社会は崩壊しうる
  • 究極の恐怖とは、自分がいつ惨殺されるか知ること
痛烈なメッセージが心に刺さります。生きる意味が根こそぎ破壊されました。
「罪人が地獄行き」という教祖ジンスの嘘も、必要悪な気さえします。
頑張れば、信じれば報われると説いてきた人類にとって一番最悪な展開こそ、完全に不条理な死を突きつけられることなのです。
『地獄に呼ばれて』は、体だけでなく人の心を徹底的に“リンチ”した作品!だといえるでしょう。
また、3体の怪物のリンチは一見ファンタジー的ですが暴力描写が過激で、例えば中国の文化大革命の紅衛兵などが想起され、恐怖にリアリティがあります。
ストーリー展開についても、主人公かと思われたユ・アイン演じる教祖ジンスが第3話で突然死んだり、4話で赤ちゃんが告知される流れが驚愕でした。
CineMag
両親の犠牲で赤ちゃんが助かるシーンも、神のミス=奇跡というような逆説的で斬新なメッセージが込められていると思います。
韓国ドラマらしく権力の暴走など社会的なテーマや刺さるメッセージしっかりあり、エンタメ性まで兼ね備えてる非常に緻密な構造。新しい時代のファンタジーホラーだといえるでしょう。
ホラー界の帝王スティーブン・キングがこれを見ても賞賛するのでは?
それくらい不条理な暴力と人間の究極の恐怖が高次元でミックスされていました。
本記事で頂いた、ネトフリユーザーの評価・評判では2022/02/01時点で
  • 「超面白い24%」「まあまあ32%」で 肯定派56%
  • 「イマイチ20%」「つまらない9%」で否定派29%

と肯定派が多いものの、『イカゲーム』と比べると一般の満足度は低いという結果に。

意味不明で暗い物語なので仕方ないと思いますが、個人的に作品としての価値は本作の方が数段上だと思います。

最後のまとめ

Netflix『地獄が呼んでいる』は人間の愚かさと正しさを軸に、グロさ・抽象的なメッセージを描いた傑作ドラマだったと思います。

終わり方的にシーズン2もありそうで、そこでなぜ黒い怪物が人を殺し、そして蘇るかの理由が明らかになりそうですね。

こういう強烈な個性を持つ作品が増えればいいなあと思いました。

CineMag
最後に感想を一句、「突然の リンチは止めよう 告知しよう

ここまで読んでいただきありがとうございます。韓ドラ『地獄が呼んでいる』レビュー終わり!