『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン1第3話(名を継ぐ者/Second of His Name)は、政治的な駆け引きが多い静的なシーンから、怒涛の戦争展開へ切り替わるメリハリの効いた素晴らしい回でした。
エピソード3は海外レビューサイトIMDbでも10点中9.3点という超高得点をマーク!
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『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』第3話「名を継ぐ者」ネタバレ
デイモンとコアリーズ・ヴェラリオンが王の承認を経ず勝手に蟹餌作りと戦争を始めて数年が経過。ヴェラリオン家の被害は甚大で、戦況は劣勢だった。
ヴィセーリス1世とアリセントの間に生まれたエイゴンが2歳の誕生日を迎える。
お祝いのため、王族や諸侯は王の森へ行って鹿狩りをする。アリセントと気まずい感じになっているレイニラも渋々参加。
レイニラはキャリスター城主のジェイスン・ラニスターから求婚されて戸惑う。ジェイスンは自惚れが強い嫌な感じの男だった。
レイニラは1人で馬に乗り森の中へ、心配したクリストンが追いかけた。夜、2人が焚き火をしていると巨大なイノシシが現れる。
クリストンは突き飛ばされるも、レイニラに襲いかかるイノシシに剣を突き立てる。レイニラが何度もナイフで刺し、血を浴びながらイノシシを殺した。
ヴィセーリス1世は「レイニラでなくエイゴンを王の後継者に!」という側近や諸侯の声に頭を悩ませていた。
ヴィセーリス自身、何年か前に自分の息子が王になる夢を見ており、迷いもあったのだ。
王の森には大きな白い牡鹿がおり、白いシカはエイゴンを祝っていると誰もがいう。
しかし猟師たちが捕まえられたのは普通の色のシカで、ヴィセーリスは心に迷いがある状態でシカを突き殺した。
レイニラの前に巨大な白いシカが現れる。クリストンが剣を抜くが、レイニラはシカを狩ろうとせず、逃がしてやった。
大きなイノシシを運んできた血だらけのレイニラを見て諸侯たちが驚く。
城へ帰ったアリセントは、父・オットーから「エイゴンを王にすれば全てがうまく行く」と説得される。
ヴィセーリス1世はアリセントにさとされて、弟・デイモンを死なせないために援軍を送るという書簡を出す。
その書簡を読んだデイモンは憤(いきどお)り、洞窟に隠れている蟹餌作りの前にやってきて白旗をふる。
剣を差し出すデイモンの前に歩兵たちがやってくる。しかし白旗は嘘で、デイモンは短剣で兵士たちに切りかかっていった。上から矢の雨を浴びせられ、デイモンは櫓(やぐら)の中へ逃げる。
デイモンは歩兵に囲まれ、絶体絶命のピンチ。
しかしデイモンの動きを読んでいたコアリーズや、その弟のヴェイモンドが霧の中歩兵を引き連れて現れ、蟹餌作りの兵士たちに襲いかかった。
©︎HBO Max
コアリーズの息子・レーナーがドラカリス(ドラゴン)に乗り、洞窟から出てきた蟹餌作りの兵士たちを焼き尽くす。
デイモンは洞窟に逃げた蟹餌作りのボス・ドラハールを真っ二つにして殺害し、戦に勝利する。
第3話 名を継ぐもの(Second of His Name)END
シーズン1第3話の感想(ネタバレ)
前半は鹿狩りの中でヴィセーリスが後継を誰にするべきか悩む静的な展開。
とはいえ、ワインを浴びるように飲むヴィセーリス王の葛藤が痛いほど伝わってきて、退屈なシーンはなし。
レイニラを愛しており王にしたい気持ちもある。しかし男のエイゴンを王にしたほうが明らかに権力者たちがまとまりそうだ。という板挟み状態。
ヴィセーリスの内面描写が素晴らしいです。
ヴィセーリスは物分かりが良くいい人ではあるのですが、生まれてくる息子(ベイロン)を生かすため最愛の妻・エイマを死なせてしまうなど、ここぞというときの決断で失敗してしまう、いい感じに“惜しい”人物に描けています。
あとは中盤の、イノシシの血を浴びたレイニラがキャンプ地に帰ってきて周りの諸侯たちがびびるシーンは素晴らしかったです。
前の晩に浴びたイノシシの血が髪の毛について、髪がピンク色。こういうディティールが本当に素晴らしいと思います。
(これで翌日は血が落ちてる…。とかだと物語にのめり込めませんよね)
さて、終盤は蟹餌作りとの怒涛の戦争!規模的には大きくないですが、『ゲーム・オブ・スローンズ』シーズン6第9話「落し子の戦い」に近い臨場感・緊迫感・カタルシスのある素晴らしいシークエンスだったと思います。
- デイモンが騙し打ちでオトリに
- 蟹餌作りの兵士たちが洞窟から誘き寄せられる
- 霧に隠れて忍び寄ったヴェラリオン軍の猛攻
- ドラゴンの炎!
デイモンがボスのドラハールを斜め切りにし、ドラハールの内臓が見えた死体をひきづっているシーンもグロけど最高でした。
こんなスリリングで完成度が戦場はHBOしか作れないのではないでしょうか。
『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン1第3話のレビュー終わり。
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