映画『アベンジャーズ・エンドゲーム』タイムトラベルをネタバレ考察!メイン世界線がパラレルワールドなら?!

  • 2024年4月8日

アベンジャーズエンドゲームをもうご覧になっただろうか!?

タイムトラベルについて、多くの人が勘違いしているので、ちょっと論理的にまとめ直してみた。

この記事では主に、老キャプテンアメリカがずっと見守っていたという解釈をもとに

  1. 別の世界軸(パラレルワールド)ができる条件
  2. パラレルワールドが出来ない矛盾
  3. 過去が未来に影響を与えないという矛盾

ではさっそく、パラレルワールドができる条件から考えてみよう!

映画『アベンジャーズ・エンドゲーム』タイムトラベル考察(ネタバレ)

エンドゲームではアントマンが2023年にタイムスリップして、それをヒントにトニースタークが量子論を解いてGPSに機能を搭載したわけだが、作中では多くを語らなかったので、疑問が湧いてくると思う。

それでは引っかかる点が多かった今回のアベンジャーズ エンドゲームで使われたタイムトラベルの条件などを解説していく。

必要なのはピム粒子

タイムトラベルに必要なのはピム粒子。ピム粒子とはアントマンに出てくるピム博士が発見したもので、物体縮小を可能にする物質。極限まで縮小された粒子の世界は時間の流れが違う!ということを利用してタイムトラベルするのだ!

とはいえ、粒子の世界の時間軸や流れがどうなっているかの説明は劇中ではされていない。これ以上は物理の話になっちゃうと製作陣が判断して入れなかったのだろ。

ちなみに、革命的な映画テネットで逆行タイムトラベルに必要なのはエントロピーの減少

いろんな映画のタイムトラベルを比較してみると面白い!

スタークが発明したGPSの2つの機能

トニースタークはタイムトラベルを実現するべくGPSを作ったが、これには大きく2つの機能があると考えられる。

1つは、タイムトラベルする時間と場所を指定するという機能!

2つ目が大事で、どの時間軸上に行くか指定する機能もあると思われる。

なぜなら、過去のサノスは違う時間軸(パラレルワールド)にいて、そこからインフィニティーウォーが起こったこの世界に来れたと考えるのが自然だからだ。

(なんかややこしくなってきた、、、)

サノスは未来のネビュラを捉え、自分が殺される映像を見て「全宇宙の知的生命を殺し、インフィニティーストーンで新しい世界を作った方がイイ!」という結論に至ったと話していた。

その時間軸上で考えるとインフィニティーウォーは起こらないはずである。

しかし、実際にこの世界ではインフィニティーウォーの指パッチンで全人類が消えたことは帳消しになっていないので、サノスが未来の自分を見た時点で別の時間軸(パラレルワールド)が発生したことになるのだ。

過去を変えても現在は変わらない(流れが分岐)

ハルクことバナーが「過去を変えても未来は変わらない!」と発言していた。つまり、過去を変えた場合、その時点で、この世界に繋がっている過去とは別の流れができてしまうということ。

その設定を逆手に取れば、過去で赤ちゃんのサノスをボコボコにする(ウォーマシン談)ということがこの世界にとっては意味をなさなくなるので、

インフィニティーストーンを過去から借りるだけ、ストーンが存在しない不幸な世界が出来ないように後で返す!というストーリーが非常に説得力を持つことになる!!

エンシェント・ワンの発言がややこしい!

エンシェント・ワン(ニューヨークにいたストレンジの師匠の女性)はバナーに向かって「インフィニティストーンを持ち出すと、時間の流れがおかしくなり世界線が分裂する」と仰っている。

この発言では、過去で何らか違うアクションを起こしたら違う世界ができるよ!というバナーの考えと同じ意味なのか?

もしくは、世界線が分裂するのはインフィニティーストーンが無くなったとき限定なのか?

その辺がハッキリしない。。もしも時間軸が分裂するのがインフィニティーストーンが無くなったとき限定であれば、キャプテンアメリカは過去に戻って今の時代までどっかに隠れていたという説も正しくなる。

映画『アベンジャーズ・エンドゲーム』老いたキャプテンアメリカが見守っていた?

エンドゲームのラスト、ファルコンたちの側にいきなり老いたキャプテンアメリカが現れた。

インフィニティーストーンの返却のためタイムバックしたキャプテンアメリカは、過去に留まり、アイアンマン1からヒーローたちの活躍をずっと見守ってきたというのが一番ロマンチックで素晴らしいラストの解釈だろう!

しかし、キャップが過去に留まってそのままこの同じ世界に到達したと考える場合、パラレルワールドが些細な事柄で出来ないという条件を満たさなければならない。

もしそうでなければ、キャプテンアメリカが過去に行ったことが些細な事柄となり、別の時間軸が生まれてしまう。

そのままそこで過ごしてもみんなと同じ世界には帰ってこれないからだ。

些細な事柄で出来ないということを証明するために、まずはパラレルワールドが出来る条件を考えてみよう。

MCUで別の世界軸(パラレルワールド)ができる条件

条件として、確実なのはエンシェント・ワン発言のインフィニティーストーンが持ち出された(その世界から無くなった)ときだが、彼女はそれ以外でパラレルワールドが出来る可能性については言及してない。

なので、パラレルワールドが出来るのはインフィニティーストーンの力、もしくは歴史を変えるほど大きな事象と考えることも可能で、キャプテンアメリカが過去に行ったのは些細な出来事なので、その世界に留まることができる!となる。

しかし、ちょっと待ってほしい。些細な事象でパラレルワールドが出来ないということ事態少し変な気がする。。

パラレルワールドが出来ないという矛盾

最初にこの章の結論を言うと、過去が現在に影響を与えないとしたアベンジャーズのタイムトラベル理論の場合、過去を改変すると必ずパラレルワールドが出来る。

インフィニティーストーンや余程の大事件以外の些細な事象では、世界線は変わらないという見解があるが、それ自体がかなり矛盾していると気づいているだろうか?

まず取り上げるべきはサノス先輩。

サノス先輩こそが反論者だ。なぜなら彼が2014年から2023年の世界に登場した時、2018年の人類50%OFF指パッチンが無かったことになっていない。ということは、

『2014年以降50%OFF計画を持ったサノス』は確かに過去に存在し、ネビュラの未来の映像を観て全生物を絶滅させて1から理想の世界を作ろう』と考えたサノスも存在する。

パラレルワールドから来た違うサノスといえば解決するが、パラレルワールド説を否定すれば、この2人のサノスは同一人物となるので、2014年に全人類を絶滅させようとして、やっぱり50%OFF計画にした大義がブレブレなサノスがいるということになる。

そこで、サノスの移動が歴史を変えるくらいの大きな事柄なので、パラレルワールドが起こったといえば解決するのだが、彼も過去から未来へ移動してきただけなので、キャップと似ているといえば似ている。それでパラレルワールドが起こるならキャップの移動でも起こるはず。

そもそもが、歴史に影響を与える余程の大事件や大きな出来事って何?宇宙からすれば、日本が滅びようが君が禿げようが同じ感覚かもしれないぞ?

次はどんな事象でもパラレルワールドが出来るという証明をしてみよう。

どんな事象でもパラレルワールドが起こるという証明

ここで用意して欲しいものがある(頭の中でいいよ)。それは僕と君、それからリンゴ1個

  1. リンゴ

君は昨日リンゴを食べたという過去がある。今日その話を聞いた僕が昨日に戻って君からリンゴを取り上げ、現在に持ち帰ったとしよう。

条件1 君は昨日リンゴを食べた
条件2 今日(現在)その話を聞いた僕が、昨日に戻って君からリンゴを取り上げた
条件3 現在にリンゴを持ち帰った

エンドゲームのタイムトラベル理論によれば、君がリンゴを食べたという過去が変わらない。

しかし、それだとこの世界線上に1個だったリンゴは2つ存在することになる(君が食べた分と僕が持ち帰った分)。物理的に1個のリンゴが2個に増えるのはおかしいよね?

この場合、リンゴの分裂を防ぐなら、リンゴを昨日食べられなかったというパラレルワールドが存在する。

もし、パラレルワールドが存在しない場合は君は昨日リンゴを食べられなかったという事実改変が起こるので、過去を変えても現在は変わらないという見解自体がおかしいということになる。

結論、些細なことでパラレルワールドは起こるので、キャップがその世界に留まる場合、パラレルワールドが出来ることになるのだが、このままではキャップが見守っていた説を否定してしまう!!

そこで登場するのが過去と現在非連続説!これなら過去で何をしても現在は変わらないらしいが本当か?、、、

過去と現在非連続説について

パラレルワールドが出来ない理由を肯定する武器がある。それは過去の出来事が現在に干渉しないという非連続説。

しかしこれにも疑問がある。

前章を例に考えてみてほしい。

過去へ行きリンゴを奪うという行動の時点で時の流れが発生しているので、『リンゴを取られた』状態を悲しんでいる君はどこへ行くのか?というものだ。

リンゴを食べた現在に干渉しないのであれば、『リンゴを取られた』状態はこの世から消さねばならない。ということはいきなりまたリンゴが出てくるのか?

側で君を観ていた友人は、いきなりリンゴを取られた状態を忘れて、ひょこっと登場したリンゴを食べる奇妙な君を目撃することになる。

過去や現在を時の流れがない”点”ならば非連続説は可能かもしれないが、そうなると、そもそも時が存在しないので動けない。

キャプテン・アメリカ見守り説を完成させる

でもやっぱり、感情論から言えば!キャプテン・アメリカがこの世界でみんなのことをずっと温かく見守ってきた説を支持したい!!実は、その説を完成させる方法があるんです!

それは、エンドゲームでみんながいた世界線は、キャプテンアメリカが過去に戻って作り出したパラレルワールドという解釈!

みんな元からキャップが作ったパラレルワールド上にいるなら、老いたキャップがいきなり現れるのも問題ない!しかし、みんながいたのがメインの世界でないというのはちょっと悲しい。

サノスがインフィニティーストーンを破壊した世界なので、エンシェント・ワンの言動によればパラレルワールドになっちゃった可能性も!夢がねえ!

マーベルエンドゲームがくれたプレゼント

アベンジャーズエンドゲームは僕に素晴らしい映画体験をくれたと共に、観賞後も解けない知恵の輪のようなタイムトラベルの謎を投げかけてくれた!

タイムトラベルについては、結局、現在世界最高峰の科学技術者でも解き明かせない”謎”なので、僕がやっていることは所詮論理思考ゲームといえばそうなのだが、結論キャプテン・アメリカが幸せな人生を体験できたのならそれでいいのだ!