『アバター2:ウェイ・オブ・ウォーター』ネタバレ感想:映画館が海に沈む映像美,ラスト結末あらすじ解説

  • 2023年1月2日

映画『アバター2:ウェイ・オブ・ウォーター』(Avatar: The Way of Water)。ジェームズ・キャメロンが極上の映像体験を作りあげてくれました!

予想をはるかに超えるクオリティです。

CineMag
IMAX3Dで見ると映画館に来たはずが水族館に来たレベル!でもぶっちゃけストーリーは〇〇でした…。

作品情報・キャスト・あらすじ・見どころ、ぶっちゃけ感想・評価、イマイチだった点ストーリーあらすじネタバレ・ラスト結末の解説を知りたい人向けに徹底レビューしていきます!

(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)

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映画『アバター2:ウェイ・オブ・ウォーター』作品情報・キャスト

公開・制作国・上映時間:2022/12/15・アメリカ・192分
原題:『Avatar: The Way of Water』
ジャンル:SF・アドベンチャー・アクション
年齢制限:G(制限なし)
監督:ジェームズ・キャメロン
脚本ジェームズ・キャメロン/ジョシュ・フリードマン
撮影:ラッセル・カーペンター

2024年には続編となる『アバター3』も公開予定。

撮影監督のラッセル・カーペンターは『タイタニック』や『トゥルーライズ』でもジェームズ・キャメロンと組んだ熟練の技師です。

登場人物・キャスト紹介

前作に引き続きのキャストが多いです。

サム・ワーシントンとゾーイ・サルダナが主人公ジェイクとネイリティを演じます。

前作でグレイス博士役だったシガニー・ウィーバーはなんとネイリティたちの養女・キリ役で登場。

そしてスティーヴン・ラングもマイルズ・クオリッチ大佐を続投。『ドント・ブリーズ』の老人もそうですが憎い悪役が似合いますね。

新キャストとしては、ニュージーランドのマオリ族をモチーフにした海の部族・メトケイナ族のリーダー・トノワリ役にクリフ・カーティス(『MEG ザ・モンスター』『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』)が出演!

クリフ・カーティスはマオリ族出身なので、それも考慮してキャスティングされたのでしょう。

トノワリの妻役には『タイタニック』のケイト・ウィンスレット。

みんなアバターのヴィジュアルなので、だれが演じているのかよくわからないといえばそうですが、ケイト・ウィンスレットは声としぐさで存在感がありました。

『アバター2:ウェイ・オブ・ウォーター』あらすじ

『アバター』(2009)で自らも海兵隊でありながら、惑星パンドラで地球からの侵略者クオリッチ大佐を倒したジェイク・サリー。

ネイリティと結婚して先住民ナヴィのリーダーとして暮らしていた。

やがて長男・ネテヤム、次男・ロアク(ローク)、末娘・トゥクが生まれ、さらにアバターの体で眠るグレイス博士の娘・キリを養子に迎えて幸せな生活をおくっていた。

死んだクオリッチ大佐の息子・スパイダーは研究所で暮らしながら、キリたち先住民にとけこんで遊んでいた。

いっぽう、クオリッチ大佐はカプセルで意識を取り戻す。

RDA社がクオリッチ大佐の生体データや記憶をアバターに記憶させ、リコンビナント(人間とナヴィのハイブリッド)として目覚めさせたのだ。

地球は環境破壊が進んでおり、RDA社は人類の移住地としてパンドラを開発しようとしていた。

クオリッチ大佐はパンドラを征服すべく、まずは復讐もかねてジェイクを探そうとするのだった…。

ネタバレなし感想・海外評価

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』

©︎20世紀スタジオ/ウォルト・ディズニー・ジャパン

ジェームズ・キャメロン監督の集大成および、現代の技術を結集させた最強の映像コンテンツ!

シネマグ
私はIMAX3Dで見てきましたが、上映中ずっと瞳孔が開きっぱなし。没入感はレベル99です。

上映時間は3時間12分と超長いのですが、あっという間に感じました。

人間の想像力がいかんなく発揮されたパンドラの自然を見ているだけで幸せです。

特に魚や不思議な生き物がただようこの世のものとは思えない海の中の映像は絶対に劇場で体感するべき!

感想を語る犬
もう惑星パンドラに住みたくなりました。人間やめます。

海外の批評家は絶賛しているわけではなく、ストーリーに既視感があるという意見が多いです。

個人的には物語より極上の映像体験のための作品だと思います。

2009年のアバター1のように歴史に残る作品になりそうなので、とりあえず見に行ったほうがいいです(長いので上映前に絶対トイレに行きましょう)。

おすすめ度 95%
世界観・映像美 99%
ストーリー 70%
IMDb(海外レビューサイト) 8.2(10点中)
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) 批評家 80%
一般の視聴者 96%
メタスコア(Metacritic) 69(100点中)

※以下、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』のストーリーネタバレありなので注意してください!

映画『アバター2:ウェイ・オブ・ウォーター』ネタバレ感想・評価

映画館が海に沈む映像美

映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』のタルカン

©︎20世紀スタジオ/ウォルト・ディズニー・ジャパン

映画『アバター2:ウェイ・オブ・ウォーター』の評価は94点。

ジェームズ・キャメロン監督は本当に期待を裏切らない!!

体験型アドベンチャーとして凡人の私なんかの想像をはるかに超えた世界を提供してくれました。

今作『アバター2 ウェイ・オブ・ウォーター』の最高なところはなんといっても海の映像美

自ら海洋探検もするほど海が大好きなジェームズ・キャメロンが、この世のものとは思えない最高の世界をつくりあげていました。

IMAX・3Dで鑑賞するとまるで見ている自分が海の中にいるかのよう

映画館の客席ごと水没したかのような体験です。

特にジェイクの養女・キリが海の中で光る魚やクラゲとたわむれているシーンは優美すぎて鳥肌もの。

巨大なクジラ型生物・タルカンと一緒に泳ぐシーンはひかえめにいって神がかっています。

トビウオみたいなスキムウイングに乗って海上を走るシーンも超爽快です。

終盤ではタイタニック号のようにRDAの海船・シードラゴンが沈んでゆくですが、映画館が沈んだかと思いました。

感想を語る犬
水がドバーっと流れ込んできて息苦しかったです。それくらい臨場感がすごい!

ジェームズ・キャメロン監督は『タイタニック』を3Dでもう1度やりたかったのかもしれませんね。

そういう意味でも彼の総決算的な作品といえそうです。

ストーリーのおもしろさ以前に、パンドラの海をアトラクション的に体験できるというだけで見る価値がありました。

というか監督は海洋の映像美と巨大船のシーンを撮りたくてアバター2をコンテンツとして利用したのかもしれません。

ちなみにマーベルも『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』(2022)で海中で暮らす部族を出していましたが、クオリティは圧倒的に本作のほうが上でした。

パンフレットも買いました。オマティカヤ族の住居や食料、RDAの軍船やガジェットなどの写真、めちゃくちゃ詳細な設定が書いてあり、ここまで作り込んだからこそアバターの世界観を構築できたのだと感服しました。

ストーリーは微妙、斬新さがない

アバター2にもダメな点がないわけではありません。

全体に壮大なメッセージや哲学がありつつ、正直ストーリー自体は前作アバター1の延長という感じなのが少し残念でした。

大枠でいえばパート1のヴィラン・クオリッチ大佐がアバターとして復活し、海の部族のところに逃げたジェイクの家族を追って対決するだけ。

すごく面白いとはいえません。むしろ凡庸(ぼんよう)です。

シネマグ
3時間のほとんどが海洋体験コーナー。良くも悪くも物語としての濃度はありません。

海で暮らすメトケイナ族の生活様式など人類学や哲学の観点からさまざまな発見があり、それらがストーリーにも寄与しています。

ただ民族学とかに興味がないと、いちいち考えてメッセージを読み取ったりしないかもしれません。

もちろん感動はあり、ジェイクとネイリティの息子・ネテヤムが撃たれて死亡し、ラストで魂の木に接続して息子の魂と再会するシーンでは涙があふれました

ジェイクの家族の絆に心をうたれますが、斬新さはありません。

むしろ物語で大事なのはクオリッチ大佐とその息子・スパイダーのほうです。

考察の記事で詳しく語りますが、本作は子供が親を救う物語でした。

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映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』のキリ

生まれ変わったクオリッチ大佐は前作のような卑劣なヴィランというより、息子の存在と任務にゆれる本作のメッセンジャー的な役割を果たしています。

息子・スパイダーの存在によってクオリッチの存在が規定される親子の逆転現象が起きているわけです。

考えれば非常に深い内容ですが、きほん映像体験がメイン。

あれこれ想像をめぐらせないとストーリーは薄味に感じられるでしょう。

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