Netflix映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』。ラストまでネタバレあらすじとぶっちゃけ感想!
作品情報・キャスト
物語ネタバレあらすじ・ラスト結末解説
視聴してのぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)
これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)
これから視聴する方の参考になるよう、作品についての視聴者口コミ・アンケートも投票お願いします↓
映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』作品情報
制作国:日本
上映時間:118分
ジャンル:ヒューマンドラマ・ラブロマンス
年齢制限:13歳以上
監督:三木孝浩
脚本:吉田智子
原作:森田 碧『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』(2021)
キャスト
早坂秋人|cast 永瀬廉(『真夜中乙女戦争』)
桜井春奈|cast 出口夏希
三浦綾香|cast 横田真悠
実希子|cast 木村文乃(実写『シティーハンター』)
早坂一樹|cast 仲村トオル
早坂慈美|cast 大塚寧々
桜井葉月|cast 松雪泰子
『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』あらすじ
心臓に悪性腫瘍ができ、余命一年を宣告された高校生の秋人(永瀬廉)。自分の運命を受け止められずにいた彼は、屋上でスケッチをしている春奈(出口夏希)と出会う。春奈は珍しい難病で余命半年だと笑って話した。早く天国へ行きたいと言う。
秋人は死を目の前にした春奈の笑顔に魅了され、自分の残り時間を彼女の幸せのために使ってあげたいと思った。
秋人は自分も余命宣告を受けているとは言わず、春奈の病室へ何度もお見舞いへ行く。2人だけの時間がはじまった。
※以下、Netflix映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』のストーリーネタバレありなので注意してください!
『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』ネタバレ・ラスト結末の解説
秋人は花屋でガーベラを買い、春奈のお見舞いへ行く。2人とも絵を描くことに熱中しているという共通点があり、すぐに打ち解けた。
春奈は、私の代わりに美大へ行って展覧会で賞を取ってほしいと言った。
看護師長は春奈の母だった。秋人は母親から話を聞く。春奈はこれまでずっと入院状態で、ある日父親に海に連れて行ってもらおうと車に乗っていたところ発作を起こしてしまい、父が気を取られて事故を起こして死んでしまったらしい。
秋人は花屋でガーベラを6本買う。6本だとあなたに夢中です!という意味になるらしい。
秋人は、余命宣告を受けても何年も生き延びている人もいる。来年も一緒に過ごそうと春奈に告げた。
秋人は幼馴染の絵里たちと映画を見に行ったときに倒れ、病院へ運ばれる。心臓に機器を入れる手術になり、目を覚ましたのは1週間後だった。8月20日になっていた。春奈と一緒に病室から花火を見ようと約束していた日だ。秋人は電話をかけて春奈に謝る。
秋人は同じ高校の三浦綾香が春奈の元親友だったと知り、春奈の病室へ連れてくる。綾香は春奈が病気だったとは知っていたが、余命宣告を受けたことは知らなかったようだ。2人は抱き合い、中学生の卒業式で喧嘩したことをお互いに謝った。
春奈の病室に、綾香も通うようになった。
秋になり、秋人は文化祭に車椅子の春奈を誘う。その後、春奈が幼い頃に父と行くはずだった浜辺にきた。秋人が春奈をおんぶする。
冬になり、春奈の体調は悪化。秋人は春奈をモデルに絵を描く。春奈は今は1日でも長く生きたいと言った。
秋人は春奈に感化され、両親に先進医療の手術を受けさせてくれと頼んだ。
そんな中、春奈は帰らぬ人となる。秋人は発作を起こしていて春奈の死に目に会えなかった。
秋人は春奈の母親から彼女のスケッチブックをもらう。
秋人は春奈の絵を見て、彼女が秋人と一緒に過ごしていた病室を天国のように感じていたことを知った。
秋人は手術を受けてリハビリをし、美大にも合格する。しかしガンは背骨に転移。それでも秋人は前向きに絵を描き続けた。
綾香がインスタに春奈の投稿を見つける。秋人がそれを読む。秋人に向けられた言葉が綴られていた。患者服を来ている秋人を病院内で見つけ、余命宣告を受けていたことを最初から知っていたようだ。秋人は涙を流す。
春奈のインスタの写真=3本のガーベラにはあなたを愛していますの意味があるようだ。
綾香は秋人のお見舞いへ何度も行き、彼のことを好きになっていると自覚した。秋人が寝ているとき、ネイルに3本のガーベラを描く。
秋人はそれから3年半後に死亡。春奈と命日が同じだった。
綾香はインスタの春奈の投稿に秋人からリプがあるのを発見。春奈と同じ場所へ行く喜びが綴られていた。
秋人が春奈の絵にインスパイアを受けて描いた絵画は展覧会で入選。秋人と春奈の2人の名前が書かれていた。
終わり
『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』ネタバレ感想・評価
良かったのは、秋人が死ぬとわかっても希望を失わずに絵を描き続ける終盤くらいですかね。
小松菜奈さん主演の『余命10年』のほうがよほど面白いと感じました。配信の翌日には映画.comでは100件以上のレビューがあり5点中4.9です。つまりほとんどの人が5点満点をつけていることに…いくらなんでも評価が高すぎです。
見やすさのためなのか、秋人の複雑な心理描写、秋人の友達や家族、病気の辛さなどを全部デフォルメしてしまい、結果、人間らしさが一切ない話になってしまっていました。
邦画の悪い部分が全部出ていたような作品。下手に泣き叫ばないだけまだ良かったかな。
余命一年の男性と余命半年の女性が出会うコンセプトは素敵なのに、登場人物全員に人間味が一切ないため、感動ポルノ的な作りになってしまっていたと思います。ホラホラ感動しろよ、と強制されているような雰囲気です。
また主演の2人を引き立てるあまり、秋人の家族や友人が完全なモブと化しており、それも世界観に入り込めない要因でした。特に秋人の家族や親友の心理描写はもっと必要だったでしょう。
綾香が秋人を好きになるラストのくだりも必要なの?と感じてしまいました。秋人が春奈の見舞いに通ったように、綾香が秋人の見舞いに通う連鎖がくどいです。
そして秋人も春奈も余命宣告を受けた病人の割には顔色が良すぎ…。風邪気味の私の方がぜんぜん顔色が悪いレベルです。
顔色に関しては、もはや主人公とヒロインが美しく見えればいいともう割り切っているのだと思います。リアリティよりもイケメンと美女をどう映すかに腐心しているわけです。
そんなわけで病気を美化しすぎだと感じました。病気が嘘っぽくても構わない!キャストの映え優先です。さすがにそれはどうなの?
春奈が余命宣告を受けたことを元親友の綾香が知らないなど、設定に無理がある部分も。このSNS時代、春奈の噂が流れないわけがありません。
本作のような見栄えだけが良い映画に需要があるのはわかりますが、都合の良い空想世界を見せつけているだけなので、人生においてなんのプラスにもならないと思います。病気の描写・感情表現の大部分が現実とかけ離れた完全なフェイクだからです。
良い映画には人の人生を左右するくらいの力があります。それは現実に根ざした真に迫る部分があるからです。そういう映画が少なくなると、日本人の人間力はどんどん下がってしまうのではないでしょうか?
主語が大きくなってしまいましたが、制作側も鑑賞者もそれを良しとするなら、待っているのは映画がCMやプロモーションビデオ化する未来です。
日本は映画の役割を見直すべきでしょう。
ここまで読んでいただきありがとうございます。Netflix映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』レビュー終わり!
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