映画『湖の女たち』松本まりかと福士蒼汰がSMチックな危険な関係になるいっぽうで、老人ホームでの殺人事件、過去の薬害事件が絡んでくる。
考察:真犯人と共犯者
物語ネタバレあらすじ・ラスト結末解説
視聴してのぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)
これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビュー!
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※以下、『湖の女たち』のストーリーネタバレありなので注意してください!
『湖の女たち』考察
真犯人は!?
100歳の老人・市島民男の殺人の真犯人は中学生の服部三葉(はっとりみわ)だと考えられる。
記者の池田が市島民男が死ぬ前に映されたとみられるもみじ園の動画に三葉がバードウォッチングの際に着ている白衣がチラッと映っていたと発見。さらに三葉のSNSアカウントには自分の面倒が見られなくなった老人の殺害を肯定するような記事が残されていた。
最後のシーンで三葉が西湖に張ってあったバードウォッチングのためにテントから出て「ひまわりの郷」とつぶやき、他の男子生徒が付き従って歩いていく。
「ひまわりの郷」はおそらく他の老人ホームのことだろう。ということは、市島民男の呼吸器を止めたのも三葉たちなのだと考える。
気になるのは出回った動画に三葉の祖母・服部久美子のジープが映っていたこと。施設の駐車場の映像なので久美子がその時間に勤務していたことはわかる。
久美子が三葉の共犯なのか?おそらく違う。
三葉と一緒にいる男子生徒のだれかが、三葉が犯人だと誰かに知らせたくてこの動画を撮り、手がかりとして三葉の祖母のジープを映したのだと思う。
伊佐美が監視カメラを調べても三葉が映っていなかったのは、湖の側から侵入したことや、三葉が祖母・久美子に会いに行くフリをして日頃からカメラの位置を調べていたせいだろう。
止められなかった者の眼差し:731部隊との関係
(731部隊とは第二次世界大戦中に満州(中国)で細菌などの非道な人体実験を行なった日本軍の一部隊)
結局、事件の真相はMMO薬害事件や731部隊の関係者が市島民男を殺したという陰謀論的なものではなかった。
次期医師会長の宮森勲が市島を消したと思わせて、犯人は中学生の服部三葉たちだったとわかる。
しかし、記者の池田の想像の中で市島松江から聞いた湖の光景はシンクロしていた。
戦中に少年兵だった宮森勲がロシア人少女たちを殺す前に雪が積もる湖を横切る光景は、中学生の三葉たちが西湖を歩く光景と重なる。
三葉と池田記者の関係は、宮森勲と市島松江の関係と同じだ。
池田はMMO事件の揉み消しを命令されたことで絶望しており、テントから出ていく三葉が老人を殺しにいくのだと考えはいるだろうが、止める様子はない。松江と同じ傍観者になってしまった。
池田と松江の姿は、事件の真相を知りながら告発できなかった者として時を超えて重なることになった。
殺された市島民男は731部隊の責任者で、人権無視の非道な実験をしてきたことがわかる。70年以上たち、今度は中学生が何かの実験かのように人権無視の思想で老人・市島を殺してしまうのだから因果応報にもみえる。
次のページでは佳代と濱中の危険な関係、佳代が湖に飛び込んだ理由、ラスト結末のあらすじ解説↓↓
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