『海に眠るダイヤモンド』5話あらすじネタバレ
ストライキの騒動の後、賢将は炭鉱員たちから嫌われるようになっていた。職員が炭鉱をロックアウトした際に賢将が有刺鉄線を仕掛けたと噂が広まったのだった。実際には鉄平が炭鉱に有刺鉄線が張られているのをみて危ないと言って普通の鉄線に変えさせたが、1つだけ残っていたもので怪我をした炭鉱員がいたのだ。鉄平は炭鉱員を守ってくれるが賢将はただのヘタレだと嫌われた。
鉄平はストライキのデモ騒動で左手が折れた。1人では職員の腕章が巻けない。そこで朝子が毎朝巻いてあげることになった。距離を縮める2人。
賢将は炭鉱員の小鉄たちに馬鹿にされ、小鉄と殴り合いの喧嘩をした。小鉄は毎晩朝子の食堂で電話を借りて病気の母に連絡をしていた。
賢将は炭鉱員や島の人たちを距離を置こうとする父・辰雄に、「俺はあなたのようにはなりたくない!」と叫んだ。
一平(鉄平の父)は炭鉱員たちの前で賢将に、「こいつは俺の息子みたいなもんだ。いつカレーを食べに来るんだ?」と言った。賢将は頭を下げて涙を流す。
いづみは職員クラブで「博多のフロリダというクラブにいた?」と言われて焦る。いづみは進平の部屋で酒を飲み、「私は呪われている。愛した人が死ぬ呪い。1番目の恋人は事故死。2番目の恋人は殺された…」と話す。進平は、自分も妻に死なれたから呪われていると言った。
鉄平は百合子から、賢将が朝子を好きだと聞かされ、朝子から腕章をつけてもらうのをやめる。朝子は拗ねた。
炭鉱員たちの投票が終わろうとしていた。投票の結果、端島の労働組合は全日炭を抜けることになった。
百合子は組合の記者を辞めて賢将のところへやってきた。そして「一生誰も結婚できないと言った私と付き合ってくれた。今度は私があなたに付き合ってあげる(一緒にいてあげる)」と言った。
小鉄の正体はヤクザだった。彼は毎晩食堂から博多のフロリダというクラブに連絡していたのだ。小鉄はリナを見つけて追ってくる。小鉄はヤクザからリナを殺せと命じられていた。
リナは部屋から逃げるが小鉄に殴られて海のゴミ捨て場に連れてこられる。リナは拳銃を出すが小鉄に奪われる。進平がやってきた。銃を奪おうとしたが腹を撃たれる。それでも進平は銃を奪って小鉄を撃ち殺した。小鉄は海にしずみ、海流に流される。
弾は進平の腹をかすっただけだった。進平とリナはキスをする。
『海に眠るダイヤモンド』5話で回収された伏線を考察
進平の妻・えいこは海流に流されて死亡した。それが今回、小鉄が同じ海流に流されることにつながる。進平は小鉄と一緒にえいこにしがみつく自分の心も撃ち殺し、えいこのもとへ送ったようだった。えいこへの未練を断ち切った瞬間だったのだろう。美しい伏線回収だった。
ストライキの通告書から、賢将と辰雄の名字が古賀だと判明。朝子(いづみ)の結婚後の名字はイケガヤなので、賢将と朝子が結ばれなかったこともわかった。
賢将については、回想シーンで鉄平の家のカレーをいつも食べていたことがわかる。しかしカレーが好きなのではなく、鉄平やその家族と一緒に過ごすことが楽しかったことが判明。
父・辰雄は一平から「息子にカレーを食いにくるように伝えろ」と聞き、賢将がカレーが好きだと勘違いしてお手伝いさんに作らせた。辰雄は賢将の食の好みもわからない。しかしカレーが好きだと聞けば食べさせてやろうという親心が垣間見える。
賢将の母は端島での暮らしに耐えられず逃げたらしい。きっと辰雄はそのことがトラウマで、賢将に不自由ない暮らしをさせようと頑張った結果、鉱員たちと仲が悪くなり、冷たい表情の人間になってしまったのだろう。
一平と辰雄、2人の父親の対比から哀愁漂う人間ドラマが見えた。
あとはリナが持っていた血のついた黄色いスカーフは、やはり大切な人の血(恋人の血)がついているから捨てられないのだとわかった。リナは小鉄から「カナリヤ」と呼ばれていたことから、興行主の子飼いで自由が与えられない存在だったのだろう。(カゴの中の鳥の意味)。
付き人と恋愛関係になり、一緒に金を持って逃げようとした(今までにリナが稼いだ正当なぶん)。しかし恋人は興行主であるヤクザに殺されてしまった。
今後、進平がリナを守る過程で危険な目に遭いそうな予感。命を落としてしまうのか?
リナは進平と結ばれる過程でスカーフを捨てる。もしくは進平の血もスカーフで拭く結末が待っていそうだ。