『海に眠るダイヤモンド』4話あらすじネタバレ
2018年。
玲央は秘書の澤田に、母は幼い頃に男を作って出て行ったこと。父には会ったことがないことを話す。玲央の苗字はクサカだった。
1958年。
進平は百人一首をリナに渡すために彼女の部屋へ。すると青い布に包まれた大金とピストルがあった。進平はリナに何も聞かなかった。後日、リナは進平に草笛リナもフランス映画から取った偽名。すべてを捨てて新しくやり直したかったと話す。
8月15日。島では毎年精霊流しと盆踊りの日だった。百合子は朝子に、「毎日同じ食べ物を売って、私だったら飽きちゃうわ!」と悪態をつく。
13年前の1945年。幼い百合子は長崎の浦上天主堂の掃除に行きたくなかったので隠れていた。しかし朝子が母に百合子の居場所を告げた。百合子たちは船で長崎へ行き、浦上天主堂で長崎原爆に遭う。姉は即死し、母は生き残ったがケガと白血病で今も苦しんでいた。
百合子は、朝子があのときに呼び止めなければ自分たちは船に乗り遅れて長崎の浦上へ行かずに済んだかもしれない…という思いが拭えず朝子にいつも冷たくしていたのだ。(朝子はそれを知らない)。
百合子の母が白血病で死亡する。身内だけで葬儀が行われた。鉄平と賢将は百合子の母が死んだことを知っていたが朝子は知らない。
賢将は百合子に聖母のペンダントを渡す。台風の日に百合子が投げ捨てたものを賢将が偶然見つけたのだ。百合子は奇跡だと思って大泣きする。
百合子は再びペンダントを身につける。そして朝子に「今までのことを許してほしい」と言って仲直りする。
夕方から精霊流しと盆踊りが始まり、花火が夜空を彩る。
リナは進平に誘われて夜の海へ。鉄平や百合子たちもいた。進平は海に飛び込んで精霊流しに乗ったお供物を取ってきてリナに渡し、「来年は返さなきゃだめだ」と嘘の掟を伝える。リナが島を離れないためだ。
その頃、本土では男たちがリナの映像(夏八木が撮影した)を見て、端島にいることを突き止めていた。
『海に眠るダイヤモンド』4話の感動の演出
百合子が朝子を恨んでいる理由は、13年前に朝子のせいで(居場所をばらしたから)本土の浦上天主堂へ行き原爆に遭ってしまったから。
詳しくは説明されていないので一応詳細を補足しておくと、百合子が隠れて見つからなければ母と姉も自分を探して船に乗ることはなかった→原爆に遭わずに生きていたということ。
朝子は忘れているようでこの事実を知らない。鉄平と賢将だけでなく、百合子本人も朝子を苦しめないためにこの事実を胸にしまっている。百合子は朝子に意地悪をしながらも、朝子のことを思って本当のことを言わなかった。そう考えると感動。だから4話の副題が「沈黙」だったんだなあ。
あとは百合子が賢将からネックレスを受け取って号泣しているシーンも感動。
神は見守る。しかし行動を起こして奇跡を起こすのは人間であるという宗教のかなり深い部分が描かれており、さすが野木亜紀子さんの脚本だと感嘆した。
私含め宗教に縁遠い日本の人は、宗教の神は何かをしてくれる。信じれば救ってくれるもの。そんなふうに考えているかもしれないが、神は人間を信頼しているがために助けない。災いも不幸も全ては人間が起こすことという考え方もあるのだ。
あとは進平が精霊流しのお供物をリナにあげて、「来年は返さなきゃならない」と言うシーンも渋い。進平のとっての精一杯の「行かないでくれ…」なのだろう。
『海に眠るダイヤモンド』4話の伏線と考察
荒木家の長男・吉平は戦死、進平も戦争へ行っていた
荒木家では鉄平の姉2人が福岡に疎開していたところを空襲で死亡したことが判明。
長男の吉平(鉄平と進平の兄)は、戦争で陸軍へ入隊し、ビルマで戦死したようだ。
父・一平が精霊流しの船に双王キャラメルを入れていたが、もしかすると吉平が好きだったものかもしれない。
進平も戦争へ行ったが、終戦で生き延びた模様。鉄平によると進平は昔はおしゃべりだったらしい。彼は戦争で何を見て、何を経験したのか。
リナが持っていた拳銃と血痕がついた黄色いスカーフ
リナが持っていた十四年式拳銃は大日本帝国陸軍に採用された拳銃である(軍人だった進平は扱いなれている)。どういうルートで銃を入手したかは不明だが軍と関係があるとすると、まさかリナは慰安婦だったとか?
さすがに慰安婦だとヘヴィすぎるので、旧日本軍と何らかのトラブルがあったのかもしれない。その際に銃を奪って逃げたとか。
そして気になるのが血がついた黄色いスカーフ(布?風呂敷?服?)。
自分の血がついてしまったものなら持っていても怪しまれるだけだから捨てればいい。
捨てないということは↓
- スカーフ自体が誰かの形見である
- 大切な人の血がついている
これらの可能性が考えられる。
いずれにせよ、リナについてかなり悲惨な過去が今後描かれる気がする。
鉄平といづみの子供は男の子
2018年の玲央の「母親は男を作ってどこかへ行った。父には会ったことない…」という発言から、鉄平といづみの子供は男の子だった可能性が高いと感じた。
玲央はくさかという名字だが、これは母方のもの。父方の名字はまだわからない。
ちなみに1958年で鉄平も百合子も賢将も、ちゃんぽんのキクラゲを食べているようだった。