Netflix映画『トゥルー・スピリット』(True Spirit)。16歳の少女がヨットで世界一周の挑戦をした実話をもとにした感動の海洋冒険ドラマ!
作品情報・キャスト
ネタバレなしの感想
視聴してのぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)
物語ネタバレあらすじ・ラスト結末解説
これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)
作品についての視聴者・口コミアンケートも投票お願いします↓
Netflix映画『トゥルー・スピリット』作品情報・予告
制作国:オーストラリア
上映時間:1時間49分
原題:『True Spirit』
ジャンル:実話がもとのアドベンチャー、ヒューマンドラマ
年齢制限:7+(7歳以上推奨)
監督:サラ・スピレイン
脚本:サラ・スピレイン/レベッカ・バナー/キャシー・ランドール
原作:ジェシカ・ワトソン本人のノンフィクション
実際に16歳で世界一周の航海を成し遂げたジェシカ・ワトソンの旅行記・伝記がもとになっています。日本語訳が出てるので私も読んでみようかと思います。
映画『トゥルー・スピリット』キャスト
©︎Netflix
主人公・ジェシカを演じたティーガン・クロフトは『Titansタイタンズ』のレイチェル役、SF映画『オシリス』(2016)で知られています。
©︎IMDb
指導者・ベン役にはクリフ・カーティス。個性的な顔立ちが好きです。近年は映画『アバター2:ウェイ・オブ・ウォーター』や『レミニセンス』に出てましたね。
©︎IMDb
母・ジュリー役のアンナ・パキンは映画『X-MEN』シリーズのローグ役、スコセッシ監督の『アイリッシュマン』,『ピアノ・レッスン』(1993)のフローラ役などで有名ですね。
(ちなみに『ピアノ・レッスン』にはクリフカーティスもちょい役で出てました。)
映画『トゥルー・スピリット』あらすじ
オーストラリア中を一周したり、船上で過ごすアウトドアな一家に生まれたジェシカ・ワトソン(ティーガン・クロフト)。
失読症のジェシカは、ジェシー・マーティンという17歳の青年がヨットで世界一周を達成したのを聞いて感化され、家族に自分もその夢を達成したいと宣言する。
12歳のジェシカは有名な海洋冒険家のベン・ブライアント(クリフ・カーティス)から知識や技術を教わった。
16歳になり、ジェシカはピンクレディというヨットで試運転を決行する。
しかし航路をそれた貨物船とぶつかりあわや大惨事だった。
メディアレポーターのクレイグ・アサートン(トッド・ラサンス)は、なぜアラームの不備を直さなかったのかジェシカを責めた。
クレイグは指導者のベンが過去の航海で船員を死なせたことにも触れた。
ベンやたくさんの協力者によって船の修復が完了。
数カ月後、ついにジェシカは世間の期待とバッシングを背負って、200日を超えるヨットでの無寄港・無支援の世界一周に挑むことに。
母・ジュリー、父・ロジャー、妹・ハンナら家族が、応援する気持ちと不安を抱えながらヨットをこぎ出したジェシカを見送るが…。
ネタバレなし感想・海外評価
オーストラリアに残って航海中のジェシカを無線で応援する家族もあたたかいです。とくに一番下の妹・ハンナがとってもかわいらしい。
すごくリアリティがある作品というよりは、感動できる家族モノに仕上がっていたのが個人的には少し残念でした。
とはいえNetflixのオリジナル作品の中ではおもしろい部類です。海外評価もわりと高め!
家族で見られる感動作を探している人にはうってつけでしょう!
おすすめ度 | 75% |
大海原の映像美 | 75% |
ストーリー | 65% |
IMDb(海外レビューサイト) | 7.0(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家 71% 一般の視聴者 79% |
メタスコア(Metacritic) | 50(100点中) |
※以下、Netflix『トゥルー・スピリット』のストーリーネタバレありなので注意してください!
Netflix映画『トゥルー・スピリット』ネタバレ感想・評価
いい話だけど…
嵐のなか、嘔吐しながら船の中で壁に叩きつけられるシーンなど迫力も満点。
エンドロールではジェシカ本人が航海中に撮影した映像も流れ、この出来事が真実なのか…と感動もひとしおでした。
ただファミリー向けなので仕方ないですけど、リアリティがあまりないのが残念でした。
女子高生がV-LOGで弱音をはきながらなんとか世界一周を成し遂げ、世界の人々に勇気を与える。
いい話なんですけど、極限のサバイバルって感じはしなかったです。
料理やトイレや一日のスケジュールなど、ヨット航海のディティールがほとんど描かれてないんですよね。
サバイバル系ドキュメンタリーが超大好きな私としては少しがっかりでした。
終盤の嵐で超巨大な波に飲み込まれて船が沈んで、ヨットが水中で上下逆の状態でジェシカが家族写真をながめるなどスリリングなシーンもありました。
しかしそのシーンも、水は入らなかったの?なぜヒビ入っていたヨットがこのレベルの転覆で崩壊しなかったの?とか細かい点が気になってしまいます。
最初の出発シーンも背景との合成が露骨にわかるなど、映像も超一流というわけではありませんでした。
グッときた人間ドラマ
人間ドラマとしては、ジェシカの指導者でありながら過去に乗組員を死なせてしまったトラウマを持っているクリフ・カーティス演じるベンのキャラクターが良かったです。
本作はジェシカの成長譚であると同時に、ベンのトラウマ克服も描いています。
ジェシカの姿を見て過去の葛藤を乗り越えたベンは、シドニー沖に帰ってくるジェシカとすれ違うようにヨットで海洋に出ます。
このシーンは本当にかっこよくて痺れました。クリフ・カーティスいい俳優ですね。
あとはママ・ジュリーとジェシカが無線で話すシーン。
家の外の夕焼けを眺めながら、大海原を航海する娘と会話する母の場面にグッときました。アンナ・パキンは絵になりますね。
映画『トゥルー・スピリット』ネタバレあらすじ解説
ベンはいつでもジェシカからの無線を取れるように自宅に待機していた。
姉のエミリーがジェシカのV-LOG(動画日記)を公開するためのWEBサイトを作ってくれた。
ジェシカは順調に航海を続けていたが数日後に孤独感にさいなまれベンに電話。ベンは歌えとアドバイスした。
嵐が来るとわかり、ベンは嵐に突っ込んで早く抜けるように指示。
しかしジェシカの準備が間に合わず、波に投げ出されそうになった。
なんとか嵐を乗り切ったジェシカ。
クリスマスを家族と無線で会話しながら、孤独をまぎらわせた。
ジェシカは何十日も順調に航海を続け、最難関のホーン岬(南アメリカ南端)を通過。
しかし、その後、風がまったくふかず前に進めない無風状態の海域で苦しむことになった。
孤独感もピークなうえに、航海も進まない。
精神的に追い詰められたジェシカは指南役のベンに、過去に船員を死なせたことで悪態をついてしまう。
ジェシカはV-LOGで自分の弱さを発信。
最初はジェシカの挑戦に否定的なことばかり言っていたリポーターのアサートンなど、世界中の人が、ジェシカのV-LOGを見て感動する。
とうとう風が吹き、ジェシカはあと少しでオーストラリアに帰ってくるところまでたどり着いた。
しかし最初に遭遇した嵐の5倍の規模の嵐が接近していると知る。ヨットの一部にヒビが入っていた。
ベンや家族は、挑戦をあきらめて近くの港に止まれと指示。
ジェシカはそれでも嵐に挑む。しかし超巨大な波に打ちつけられ海に沈んでしまった。
母のジュリーたち家族はジェシカが死んでしまったと思って涙を流す。
ヨットは再び浮かび上がった。ジェシカは生きていたのだ。
ジェシカは航海を続け、ついにシドニー湾に入る。
ジェシカを見て勇気づけられたベンが沖までヨットで出迎えに来ていた。ベンはそのまま海洋に出発する。
ついにジェシカはシドニー港にたどり着いて210日で世界一周を達成。
世界中の人々に大きな感動を与えた。
映画『トゥルー・スピリット』おわり!
最後のまとめ
Netflix映画『トゥルー・スピリット』は、実話をもとにした感動的な物語でしたが、映画としてはさっぱりしすぎていたのが少し残念でした。
航海のリアリティももう少し欲しかったなあ。
ジェシカ本人が撮影した『210 Days』というドキュメンタリーもあるらしいのですが、日本では出回ってないようでそれも残念です。
ここまで読んでいただきありがとうございます。映画『トゥルー・スピリット』レビュー終わり!