映画『シャイニング』のラストの写真について、チンプンカンプンだった!という人もいると思う。
そんな人のために、「あのラストは何を表していたのか!?」を徹底考察していく!
映画『シャイニング』ジャックがホテルの昔の写真に写っていた意味を徹底考察
シャイニング初見だとラストのジャックが写っている写真をみて、どういう意味なのかよくわからなくなるかもしれないが、実は、一般的な回答があるのだ。
シャイニングでカットされたシーンの中には、ジャックがこのホテルに来たことある気がする!というシーンがあり、監督のキューブリック自身も「ジャックはもともと創業当初のホテルの管理人で、転生している」という趣旨の発言をしている。
これらのことから、ジャックが写っている 1921年のパー ティーの写真は、ジャックの転生前の人物だということができる。
ジャックはもともと(転生前に)そのホテルの管理人として働いていたので、パー ティーで バーテンダーの名前を知っていたのだ。
悪の輪廻も繰り返す!といったところだろうか。
キューブリック監督は複数の意味を付与した?
ラストの 1921年の写真の人物はジャックの転生前だったというのが事実だとしても、キューブリック監督の作品の傾向について考えると、単純に一つの答えだけで片付けてはいけないと思う。
キューブリックはチェスの名手でもある!というのが関係しているのか、チェスの戦術がいくつもあるように、ストーリーを曖昧にし、簡単に結論づけられないように、作品にストーリーと関係ない複数の意味を持たせる、ということを常に作品でやっているからだ。
2001年宇宙の旅でも、エイリアンに出会った人類の進化という裏に、生物の受精を表しているような印象を受けた。
シャイニングでよく言われているのは、ダニーが アポロ11号の月面着陸というモチーフを表現しているということ。
理由は、ダニーが アポロ11号のセーターを着ているのと、車で遊んでいる床の絨毯が、 ケネディ宇宙センターの形であるということと、237号室の237という数字は、地球から月までの距離、237マイルを表しているというもの。
三輪車は宇宙船?
これらの事実から、単にジャックは 1921年の管理人の生まれ変わりです!という以外にも、付け加えられる意味があると思われるので、2つのパターンを考えてみた。
ジャックはインディアンに魂を囚われている
まず、ラストの写真の意味は何だろうか?インディアンに魂を囚われた人たちが、成仏できず、ずっとパー ティーをしているように見えないか?
ジャックが転生して悪事を働いているとしたら、それは何故だろうか?何の力が働いているのだろうか?
映画の序盤で、オーバールック・ホテルはインディアンの墓を潰して建築されたといっていたので、インディアンの呪いだと考えるのが妥当だろう。
下記のGIF動画をみると、ジャックがインディアンを嫌っているような印象を受ける。
インディアンに魂を囚われて怒っているのかもしれない。
壁のインディアンモチーフ模様にボールを当てるジャック
ホテルの時間は止まっている
ジャックがなんども転生して悪事を繰り返すとしたら、彼のベースとなる魂はどこにあるのか?もちろんオーバールック・ホテルである。
ホテルで幽霊達は、ゴールデン・ホールなるところでパー ティーをしているが、みんな格好はオールドスタイルだ。
インディアンに呪われた人々の魂は、ずっとその時代から抜け出せていないという、時間的なメッセージもあるように思える(幽霊というのは得てしてもう未来には行くことができないものなのかもしれないが)
映画『シャイニング』ラストの写真の意味まとめ
キューブリック監督の映画には、答えは自分で見つけ出さなければならない!という面白さがある。
しかし、明確に答え合わせができるわけではない。一生解けないパズルを渡されているようなものなのだ。
どんな謎解きよりも面白いと思える。これがキューブリック監督作品の大きな魅力だろう。
時には、視聴者自身が、キューブリック監督が考えた以上の高次元な答えを出すことができるかもしれない。
そうなったとき、映画は新たな輝きを携えることができるし、きっとキューブリック監督も喜ぶだろう。
あなたも自分でシャイニングのラストの写真の答えを出してみよう!
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