韓国ドラマ『ソンサン 弔いの丘』全話ネタバレ最終回のラスト結末!犯人は!?あらすじ解説

  • 2024年1月21日

韓国ドラマ『ソンサン -弔いの丘-』!突然死亡した叔父の土地を受け継いだ女性の周囲でたくさんの人間が死んでいくサスペンス・ミステリー!

シネマグ
全6話のあらすじネタバレ、全話視聴後の感想を書いています!

『ソンサン -弔いの丘-』の登場人物・キャスト相関図はこちら↓

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韓国ドラマ『ソンサン -弔いの丘-』

1話ネタバレ『ソンサン 弔いの丘』

大学で非専任教授を務めるユン・ソハ(キム・ヒョンジュ)。

ソハはキム・チャンソク教授のもとで本のゴーストライターをやらされるなど悶々(もんもん)とした日々を過ごしながら、専任教授になるためだと何年も耐えていた。

ソハは夫ヤン・ジェソクの不倫を疑っていた。

調査を依頼していた探偵のカン社長から、ヨガ教室を営む夫が生徒と不倫をしている証拠写真が送られてきた。ソハは唖然とする。

そんな中、チンソン村のナミル警察署から電話がかかってきた。叔父のユン・ミョンギルが死亡したというのだ。

ソハは自分に叔父がいることを初めて知った。第一、実父のミョンホもソハが7歳の頃に家を出て行って絶縁状態だったのだ。

ソハは夫を連れてチンソン村へ。そこで自分がユン一族の土地である先山(ソンサン)を相続することになると聞かされる。

さらに叔父・ミョンギルのマッコリ(酒)から毒物となるタリウムが検出されたため、他殺の可能性が高いということだった。

村長のユク・ソンスが手配し、自治会館で葬式が行われる。村人たちはなぜか叔父のミョンギルが死んで喜んでいるようで、お祭り騒ぎだった。

キム・ヨンホ(リュ・ギョンス)という男性が葬式にやってきて「姉さん!」と言いながらソハに向かってくる。

ヨンホはソハの腹違いの弟だった(父親はミョンホ)。

ヨンホの不気味な風体と言動を見たソハは、彼がソンサンを相続するために叔父を殺したのではないか?と考えた。


チェ・ソンジュン刑事(パク・ヒスン)は、後輩で上司のパク・サンミン(パク・ビョンウン)の指示を待たず、独断で捜査を進めていた。

ソンジュンとサンミンはかつて兄弟のような仲だったが、ある事件がキッカケでサンミンはソンジュンを恨むようになっていた。

ソンジュンはチンソン村にゴルフ場開発計画があり、村長が商業ビルまで立てていたことを知る。

ゴルフ場の建設予定地にふくまれる先山(ソンサン)を所有するミョンギルが反対したために計画が頓挫しており、村人たちはミョンギルをよく思っていたなかったのだ。

警察はユク・ソンス村長を尋問。

ソンスは「チジョ建設のキム・グァンスの命令でミョンギルを殺した」と自白。彼が所有する商業ビルから毒物のタリウムが検出された。

キム・グァンスも逮捕される。


ソハは教授の誕生パーティーに呼ばれ、そこで後輩であるハン・ナレが次の専任教授になると初めて聞いて憤った。

ソハは帰り道で夫のジェソクと不倫のことで口論。彼をチンソン村近くで降ろして車で去る。

ジェソクは不倫相手に電話した直後に、何者かに猟銃で頭部を撃ち抜かれて死亡した

2話ネタバレ『ソンサン 弔いの丘』

ジェソクがあぜ道の下で死亡しているのが発見された。

弾からして30年前の猟銃が使われたと断定される。

ソハは動揺しながら警察の尋問を受ける。学生の頃にヨンホと暮らしていた実父のミョンホをたずね、彼が猟銃を持っていたことを思い出した。

ジェソクの葬式が終わり、ソハは心身ともに疲れきっていた。

ヨンホも警察に尋問されたが、彼には知人と酒を飲んでいたアリバイがあった。

家に戻ったヨンホは、畑のそばに作られた父・ミョンホの墓の前にひざまづいて泣いた。そしてジェソクの写真と藁の十字架に火を付ける。

韓国ドラマ『ソンサン -弔いの丘-』畑で拝むリュ・ギョンス

第2話のリュ・ギョンス


ソンジュンとサンミンが不仲になったのには理由があった。

数年前、息子のジュニョンは母(ソンジュンの妻)が死亡したあと素行が悪くなり、つるんでいた不良に焚きつけられてソンジュンをメールで呼び出した。

しかしソンジュンは息子からの連絡に気づかなかった。

ジュニョンが暴行を受けていると考えたサンミンが現場に急行する。

ジュニョンは現場に現れたのがサンミンだと気づかず、彼の太ももを刃物で刺した

駆けつけたソンジュンは息子・ジュニョンにビンタを喰らわせる。ジュニョンは笑いながらソンジュンに唾を吐いた。

それ以降、サンミンは足が不自由になり、妻にも逃げられた。そして仕事ができるソンジュンを恨むようになったのだ。

ソンジュンはそれ以来、手柄をサンミンにゆずるようになり、後輩の彼が先に班長に昇進した。

ジュニョンは懲役5年で服役中だ。


ソハは探偵のカン社長から、「知り合いからビルを買わないか?」と持ちかけられる。

ソハはビルのオーナー/チェ・テソンと会い、「ソンサンを売った金とローンで30億ウォンでビルを買わないか?」と言われて悩んだ。

アパートに帰ったソハは、ドアに呪術の血文字や絵がぎっしり書かれているのを見て驚愕する。

首を切られたニワトリの死体にはソハとミョンホの名前が書かれていた

ヨンホの仕業だった。

3話ネタバレ『ソンサン 弔いの丘』

ヨンホはソハのアパートのドアに血文字を書いた容疑で警察署に送られる。が、血文字は巫俗信仰で三災の厄除けを祈るものだった。

ヨンホはソハの厄除けをしただけということですぐに釈放された。

ソンジュンは、ヨンホが実父と暮らす前にプルン園という児童養護施設にいたと知る。

プルン園の近くにはキョンアム寺があり、そこの主人はシャーマン(巫女)と僧侶を兼ねている。

ヨンホはキョンアム寺で巫俗信仰について学んだようだ。


大学のサイトではソハがキム教授の本を執筆したとの暴露が掲載される。

ソハは大学の飲み会でキム教授に迫られて拒んだ。

ハン・ナレにバカにされたソハは、カラオケの席で大暴れして叫び、退席する。

警察はヨンホを見張っていた。ヨンホは飲み屋で何者からか金を受け取っている。

カン社長はヨンホの家に侵入。犬などの生き物が飼われていて、部屋には血のついた服や、シャーマンの衣装があった。

カン社長はある写真を発見して家を出る。

銃を持った人物が現れ、カンを射殺し、死体を車に詰め込んだ

4話ネタバレ『ソンサン 弔いの丘』

ヨンホは自宅に戻り、荒らされた形跡に気づいた。

紙に赤い文字で「ユン・ソハ、カン・ホンシクは死ぬ」と書かれている

ヨンホは「従わないとみんなが死んでしまう」と泣いた。

ソハがカン社長からの連絡を待っていると「会って話しましょう」とメールが来た(カンを装った真犯人からのメール)。

ソハは車で指定された場所へ向かう。

ソハの身を案じたヨンホが車でソハを追いかける。ヨンホは車から降り、ドアに手をかけながら「先山(ソンサン)を譲って!それでしか姉さんは生きられない」と叫んだ。

ヨンホは駆けつけた警察に捕まった。

その後、畑で焼かれたカン社長の死体が発見される。

サンミンはヨンホが一連の殺人事件の犯人だと決めつけて強引に家宅捜索を決行。しかし証拠は何も見つからない。


ソンジュンはキョンアム寺へ行き、そこの僧侶と一緒に認知症で老人ホームにいる元巫女をたずねる。
元巫女の話では、ヨンホの親が「この子は霊感がある」と言って2人で寺にやってきて、一時期住んでいたようだ。

ソンジュンはジェソクの死体を解剖した法医学者から、「死体に付着したDNAはヨンホの母方の親族で、かつソハの父方の親族でもある。そしてA型の女性だ」と告げられて頭を悩ませる。

5話ネタバレ『ソンサン 弔いの丘』

サンミンは署長に警察を辞職する意思を伝えた。

署長はヨンホの家を家宅捜索する失敗をしでかしたサンミンに怒って辞職届を破り捨て、ソンジュンが辞めることを告げた。

ヨンホはチェ・テソン(ビルのオーナー)の部下たちに拉致されて暴行を受け、ソンサンの相続権を放棄する書類にサインをしろと迫られる。
ヨンホは暴れ、2階から落下した。

動けなくなったヨンホを見たテソンは「いっそコイツを消してしまおう」とソハに電話する。ソハは動揺した。

ソンジュンはソハやヨンホの身が危ないと考え、部下たちを警護に向かわせた。

勝手な判断に怒ったサンミンはソンジュンを殴る。ソンジュンも殴り返した。二人とも目に涙を浮かべていた。

ソンジュンはサンミンに過去の事件のことを謝り、「妻が病気で倒れて死んだとき、発作に気づかなかった息子に怒りをぶつけてしまった」と話した。

ソンジュンとサンミンは和解。2人はヨンホの母の情報を頼りに近隣の食堂で聞き込みをする。

食堂の姉妹は「ミョンホにはミョンヒという妹がおり、兄妹で恋愛関係にあり、子供がいた噂がある」と話した。

ミョンヒがヨンホの母親なら“死体に付着したDNAはヨンホの母方の親族で、かつソハの父方の親族でもある”ことの説明がつく。

ミョンヒは口蓋裂(こうがいれつ/唇に縦に裂けた跡がある)らしい。

ソンジュンは、死んだミョンギルの家に来ていた近所の老婆が口蓋裂だったことを思い出した。彼女が真犯人のミョンヒだ

その頃、ソハはミョンヒに拉致されていた。

『ソンサン 弔いの丘』最終回6話ネタバレ

ソンジュンとサンミンは拘置所にいる村長ユク・ソンスに会い、「ミョンヒらしき人物が新米のシャーマンとして村はずれの山に住んでいる」と聞く。

ミョンヒはソハを拘束し、山の洞窟に連れてきた。そして「私はおまえの叔母だ。ミョンホの妹であり、ヨンホの母でもある」と告げる。

ソハは死んだはずの叔母・ミョンヒが実父・ミョンホと子供を作っていたことに驚き、嫌悪感を示した。

ミョンヒは、「私を守ってくれたのは兄・ミョンホだけで、真実の愛だった」と語る。

そしてソンサンを息子のヨンホに継がせるためにソハを殺すと言った。

ミョンヒはミョンギル(ソハの叔父)とソンサンの相続のことで話をつけていたが、ミョンギルが村長たちに殺されて計画が狂ったらしい。

ヨンホが相続するために彼の母だと名乗り出てしまえば、ヨンホが近親相姦で生まれた子供だと世間にバレてしまう

そのためミョンヒは姿を隠しながら関係者を殺害していったのだ。

猟銃を向けられたソハは「私が連絡をしなければ拉致されたヨンホが死ぬ!」と叫んだ。

ソハは、仲間たちとヨンホを殺そうとしているテソンに電話をして住所を聞き出した。

ミョンヒはソハを車に乗せ、ヨンホが拉致されている焼きがま工場へ車で急ぐ。

ソンジュンは、ヨンホを拉致している人物のフリをしてソハのスマホに“電話しないと殺す”とメッセージを送った。

それを見たミョンヒはソハの携帯からソンジュンに電話。

ソンジュンはミョンヒとの会話から焼きがま工場の住所を知り、サンミンと向かう。


焼きがま工場についたミョンヒは拘束したソハを建物の近くに投げ出し、自分は隠れた。

テソンの部下がソハを中に運ぶ。

テソンは、ソハとヨンホを一緒に焼きがまの中に入れてレンガで塞がせ、火をつけた。2人とも殺すつもりだった。

ミョンヒは外の車に火をつけ、テソンたちを猟銃で銃撃する。そして焼きがまの前にやってきて爪をボロボロにしながらレンガを取り除こうとした。

しかしミョンヒはテソンの部下に殴られて倒れ、足を撃たれてしまう。

そこへ、ソンジュンとサンミンが到着。

銃撃戦になり、サンミンはソンテに右脚を撃たれる。ジュニョンに刺された場所と一緒だった。

サンミンは「今日からこの脚は、奴に撃たれてこうなった」とソンジュンに告げる。

ソンテはソンジュンの部下に逮捕された。


火がついた焼きがまの中で目覚めたソハは、ヨンホが手の拘束を解いてくれたことに気づいた。

ヨンホはそばで気絶している。

ミョンヒが外からレンガの壁に穴を開けた。ソハとヨンホはなんとか焼きがまの外に脱出。

しかしソンテの部下によって建物全体に火の手が上がっている。3人は建物の外へ出た。

そこへソンジュンが到着。

ミョンヒは狂気の表情を浮かべながら、炎が上がる建物の中に戻った

ヨンホが叫んで止めようとするが、柱が崩れ落ちる。ソハがヨンホを止めた。


数カ月後。

ソハは絵画教室で生計を立てていた。

警察を退職したソンジュンがやってきて、ヨンホとの関係をたずねる。

ソハは「近しいわけでも距離をとっているわけでもない。それが家族だ」と返す。

事件の後、ヨンホはソハが罪をかぶらないようにソンテの誘拐を否定したのだった。

ソハは「ソンサンは祖先から受け継いだものなのでとりあえず売らないことに決めた」と語る。

ソンジュンはソハに、ミョンヒ、ミョンホ、ヨンホの3人が写った写真を渡した。

後日、ソンジュンは息子・ジュニョンに面会に行き、「これからはたくさん来る」と言った。

ソハはミョンヒの遺骨をミョンホの隣に埋める。写真も入れた。

広大なソンサンの景色が目に入る。

墓の施工業者からミョンホとミョンヒの関係を聞かれたソハは「家族です」と答えた

韓国ドラマ『ソンサン -弔いの丘-』最終回 終わり

『ソンサン 弔いの丘』全話視聴後の感想・評価

シネマグ
ミステリー・サスペンスとしては80点人間ドラマとしては90点の良作でした。
感想を語る犬
サスペンスの要素に主眼を置くのか、人間ドラマを重点的に見るのかで評価が変わると思います。

サスペンスやミステリーとしては「殺人犯がヨンホの母方の親族で、かつソハの父方の親族でもある!」という意味不明で混乱する情報から→「刑事ソンジュンが最初に会っていた老婆が犯人だ!」とわかるまでの展開が秀逸でした。

わりとよくある肉親同士の禁断の愛の物語なのですが、視聴者への情報開示の仕方が上手かったです。

ただ、群像劇風の作りで主人公・ソハへの感情移入が深くなかったこともあり、サスペンスとしての緊張感はそこそこだと感じました。

本作で評価したい点は人間ドラマの見せ方です。

サンミンが「今日からこの脚は、奴に撃たれてこうなった」とソンジュンに言うシーンは、韓国ドラマ史に残るレベルの素晴らしいシーンだったと思います。

シネマグ
新しい痛みで古い痛みを乗り越え、先輩後輩の友情を取り戻す…こんな美しい表現は見たことがありません。衝撃的です。

ヨン・サンホにしか書けないような素晴らしい人間ドラマでした。

一見すると何気ないセリフが刺さります。

また主人公の叔母で真犯人のミョンヒと実父のミョンホの禁断の兄妹愛と、ソハとヨンホとの関係性の対比も大きな特徴です。

ヨンホが義姉・ソハを見て「綺麗だ」と言うセリフで性的な目線をにおわせ、その後は無償の愛のように何度もソハを援護するヨンホの行動に心を打たれます。

近親相姦の呪いと姉弟愛が混在しているかのようです。

そんなヨンホについて、ソハは最終回で「家族だ」と認めます。

実父のミョンホや叔母・ミョンヒも含めて、心の底から「家族」と表現したわけです。

「愛とは何か?家族とは何か?」そんな究極の問いに対して現代の社会通念を超えた回答がなされています

これは本当に高度で価値のある表現だと思いました。「サスペンスの犯人探し」のギラギラ目線だけだと見落とすかもしれませんね。

というわけで、「ソンサン弔いの丘は、サスペンスを下敷きにした素晴らしい人間ドラマ」とまとめておきます。