映画『Mr.ノーバディ』(Nobody)は、冴えないオヤジがある日突然ブチキレてロシアンマフィアとハチャメチャな死闘を繰り広げる痛快アクション作品!
作品情報・キャスト、ぶっちゃけ感想・評価、素晴らしいアクションシーン解説、オヤジの葛藤と悲哀考察を知りたい人向けに記事をわかりやすくまとめました。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目からどうぞ)
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映画『Mr.ノーバディ』作品情報・キャスト
原題:『Nobody』
ジャンル:アクション・コメディ
監督:イリヤ・ナイシュラー
脚本:デレク・コルスタッド(『ジョン・ウィック』シリーズ)
プロデューサー:
撮影:パヴェウ・ポゴジェルスキ
制作スタジオ:パーフェクト・ワールド・ピクチャーズ/87ノース・プロダクションズ
登場人物|キャスト
ハッチ・マンセル(冴えない最強オヤジ)|cast ボブ・オデンカーク(『ブレイキング・バッド』『ベターコールソウル』のソウル・グッドマン役で有名)
ベッカ・マンセル(ハッチの妻)|cast コニー・ニールセン(『グラディエーター』『ワンダーウーマン』シリーズ・ヒッポリタ女王役)
デイヴィッド・マンセル(ハッチのパパ)|cast クリストファー・ロイド (『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ、『アダムスファミリー』『カッコーの巣の上で』)
ユリアン・クズネツォフ(ソシオパスでロシアンマフィアの大ボス)|cast アレクセイ・セレブリャコフ
ハリー・マンセル(ハッチの旧友)|cast RZA(『アイアン・フィスト』監督)
映画『Mr.ノーバディ』あらすじ・海外評価(ネタバレなし)
©︎IMDB
あらすじ:工場のマネージャーとして冴えない毎日を送るハッチ。妻ベッカと愛し合うこともなく、情熱を失っていた。そんなある日、家に強盗が入り、息子が取っ組み合いをして戦うが、ハッチは強盗を逃がせと言う。ご近所から笑われ、堪忍袋の緒が切れたハッチは過去を思い出し、バスでロシアンマフィアのチンピラをボコボコにしてしまいます…。
ところどころシュールな笑いもあり、アクションエンターテインメントとして誰もが見るべき傑作だと思いました。
海外大手レビューサイトの評価も非常に高いです!
おすすめ度 | 92% |
アクションシーン | 95% |
バイオレンス・グロ度 | 90% |
IMDb(海外レビューサイト) | 7.4(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家84% 一般94% |
※以下、映画『Mr.ノーバディ』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『Mr.ノーバディ』ネタバレ感想・評価
Netflixなど大手配信サイトで可も不可もないアクション映画が量産され、ただ消費されていく現代において、Mr.ノーバディというオヤジは救世主となったと思いました。
あとで詳しく解説しますが、とにかくジョン・ウィックのアクション演出を務めたデヴィッド・リーチのチーム87イレブン・アクション・デザインによるアクションシーンが凄すぎます!
ハッチは猫のブレスレットを盗まれたことが引き金になってブチキレるなど、子犬を殺されてキレたジョン・ウィックのオヤジバージョンとして完璧でした。
そして、冴えないオヤジ・ハッチのキャラクターの描き方が巧みだったと思います。
ハッチはみんなから疎まれて見下されて、世の中のオジさんの大部分がそうであるように可哀想なのはもちろん、どことなくシュールな雰囲気も漂っており、決してステレオタイプではないんですよね。
彼のキャラクター像によって、本作は単なるアクション映画の枠を越え、中年風刺作品としての見どころも倍増していました。
オヤジが活躍する映画だとリーアム・ニーソンの『96時間』シリーズや、ブルース・ウィルスの『RED』シリーズ、デンゼル・ワシントンの『イコライザー』シリーズがありますが、それらと比べても『Mr.ノーバディ』のほうが完成度が高かったと個人的には思います。
カッコ良すぎるアクション演出解説(ネタバレ)
『Mr.ノーバディ』プロデューサーのデヴィッド・リーチはスタントマンで、『ジョン・ウィック』シリーズのアクション監督として有名な人。
『ワイルド・スピードスーパーコンボ』『アトミック・ブロンド』『デッドプール2』の監督も務めています。Netflix『ケイトKate』のプロデュースも担当。
デヴィッド・リーチは87イレブン・アクション・デザインという、世界最高峰のアクション指導チームで、チャド・スタエルスキ(『ジョン・ウィック』などの監督)とタッグを組んでいます。
どおりでそのチームが参加した『Mr.ノーバディ』も映画通を唸らせるようなアクションのオンパレードでした!(脚本のデレク・コルスタッドもジョン・ウィック組)
- 車内で消化器を撒き、車を事故らせる
- スプリンクラーからガソリンを撒いて大金を燃やす
- ネズミ取りに散弾銃の弾を設置
- ディナーテーブルのクロスの下に爆弾
- 投げられた銃主観での映像
- 防弾ガラスに爆弾を貼り付けて敵に突っ込む
などなど。
考察/オヤジ臭と殺し屋の完璧な融合
『Mr.ノーバディ』のハッチは、元FBIの一流の殺し屋という経歴を持ちながら、長い家庭生活ですっかり“冴えないオヤジ臭”が染み付いているのも見逃せません。
敵をボコボコにしてから“昔はすごかった”と自慢を始める。移動はバス。ゴッホの名画をちゃっかりパクる、などなど。
さりげなくシュールな爆笑シーン満載です。オヤジ臭ぷんぷんですね(良い意味ですw)。
ヴィランのロシアンマフィアのボス・ユリアンにしても、クラブのステージでカラオケを歌うのが大好きだったりと、どこか憎めません。
オヤジたちの悲哀・見栄がふしぶしでとっても痛々しく、それが映画のスパイスになっていました。
最後のまとめ
映画『Mr.ノーバディ』は、最高のアクションとオヤジのシュールな笑いが堪能できた傑作でした。
ストレートなアクション映画ながら、これくらい密度の高い映画は久しぶりな気がします。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『Mr.ノーバディ』レビュー終わり!