映画『#マンホール』ネタバレ感想・犯人やラスト考察!物語あらすじ結末解説,SNSの使い方を評価

  • 2023年3月9日

映画『#マンホール』(ハッシュタグ・マンホール)は中島裕翔演じる主人公が結婚式前日にマンホールに落下して出られなくなり、助かるためにツイッターの#を駆使するワンシチュエーションスリラー!

シネマグ
なぜ主人公は狭いマンホールに落とされたのか!?まさかまさかのどんでん返し展開にびっくり仰天です

作品情報・キャスト

ネタバレなしの感想

視聴してのぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)

ストーリーや犯人の行動原理を考察!

物語ネタバレあらすじ・ラスト結末解説

これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!

(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)

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映画『#マンホール』おもしろかった?(投票どうぞ)

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映画『#マンホール』作品情報・予告

公開:2023/02/10
上映時間99分
ジャンル:サスペンス・スリラー・ホラー・ワンシチュエーション
年齢制限:PG12(小学生以下は親の指導が必要)
監督:熊切和嘉
脚本・原案: 岡田道尚
原作:映画オリジナル脚本で原作はなし(ノベライズ小説はアリ)。筒井哲也の漫画「マンホール」とは全く別の作品。
撮影:月永雄太
音楽:渡邊琢磨
キャスト
中島裕翔
奈緒
永山絢斗
黒木華

映画『#マンホール』キャスト

不動産のエース営業マンの主人公・川村俊介を演じたのは中島裕翔。ほぼ全編一人芝居でしたが、マンホールのなかでどんどん追いつめられていく主人公を熱演!

個人的には織田裕二とツートップをはってたドラマ『SUITSスーツ』シリーズのイメージが強いです。

マンホールのなかにいる主人公・川村を電話でサポートするの元カノ・工藤舞役には奈緒さん。声だけの演技でしたが、心情が伝わってきました。映画『余命10年』やドラマ『竜の道 二つの顔の復讐者』などに出てましたね。

映画『#マンホール』あらすじ

映画『#マンホール』

©︎ギャガ

川村俊介(中島裕翔)は結婚式の前夜に加瀬悦郎(永山絢斗)ら同僚たちから渋谷で祝賀会を開いてもらい、酒を飲みまくる。

飲み会が終わり、川村は加瀬からお祝いとしてジッポを受け取った。

川村は帰り道をフラフラと歩いていると突然巨大な穴に落ちてしまう。マンホールだった

コンクリの壁から飛び出した鉄棒で足に大きな切り傷を負ってしまった川村。

はしごを登るが、はしごの途中が壊れていてそれ以上のぼれない。

川村は、はしごの上のほうに手が届くようにジャンプをするが、失敗してまた落下。

スマホで手当たり次第連絡するが、誰にもつながらない。

5年前にふった元カノ工藤舞(奈緒)が連絡してきた。

シネマグ
この会話で川村がかなりの遊び人ク○男だと判明。電話の態度も悪いし(笑)

川村はGPSで位置確認をして写メで送り、渋谷にきてほしいと頼んだ。

舞はGPSの場所に来たが、フタが空いたマンホールはないと言う。

川村は警察に電話する。警官もGPSの場所に行ったがそれらしきマンホールはないと言った。

雨が降り出して、マンホールの中はずぶ濡れだった。

舞は、渋谷に雨は降ってないと言う…。

感想を語る犬

ここはどこだ!?実は渋谷じゃなかったという衝撃の心臓バクバク展開に!

川村はツイッターでマンホール女というアカウントを作り、女性のフリをしてマンホールに落ちたからこの場所がどこか特定してほしいと頼んだ。

ツイッター民は、GPSは操作されていて、川村は酒に薬を入れられて拉致されたに違いないと考えた。

川村がスマホで動画を撮りながら上へ投げ、マンホールの周囲の様子の画像をアップする。

正義のプリンス、仮面の男など、ツイッターの有志たちが、その画像をもとに位置を特定しようと奮闘。

ツイッター民がマンホール女(川村)に「何か恨まれるようなことをしたか」と聞くと…。

ネタバレなし感想・海外評価

シネマグ
アイデアも脚本もおもしろく、数々のどんでん返しが待ち受けています。

マンホールという限定空間なかで、中島裕翔さんが希望と絶望のジェットコースターに振り回される流れは圧巻

SNSで頭を使って情報収集する演出も上手いです。サスペンス的なカタルシスが非常に高く、個人的には大好きでした。

予想できない衝撃の事実にもうならされます。

感想を語る犬
細かい疑問点はけっこう多い作品ですが、それが気にならない人なら満足できるでしょう!
おすすめ度 85%
サスペンスのアイデア 86%
ストーリー 85%
IMDb(海外レビューサイト) 6.8(10点中)
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) 批評家 80%

※以下、映画『#マンホール』のストーリーネタバレありなので注意してください!

映画『#マンホール』ネタバレ感想・評価

ハッシュタグマンホール

©︎ギャガ

映画『#マンホール』の評価は87点。

ライアン・レイノルズが棺桶で地中に埋められた男を演じるワンシチュエーションスリラー『[リミット]』みたいな雰囲気かと思いきや、急にSNSを活用して『search/サーチ』みたいな展開になり、最後にはどんでん返しが待っている最高のスリラーでした。

感想を語る犬
主人公の川村が、実は整形手術で川村になりすました小学校の同級生・吉田だったという衝撃の展開は圧巻。

拉致された被害者が、最悪の加害者でもあったというわけです。

被害者が悪の側だったという映画は、ミラ・ジョヴォヴィッチの『パーフェクト・ゲッタウェイ』などいくつかありますが、本作ではそのコンセプトとワンシチュエーションがハイレベルな次元で融合しており、終始あきませんでした。

シネマグ

シチュエーションは変わらずとも、主人公自体がどんどん変貌していった印象ですね。

疑問や論理的にどうなの?と思う流れも多々ありましたが、それらがノイズにならないように衝撃的な展開でうまく隠されていたと思います。

主人公の正体が、整形手術で川村にすり替わっていた吉田という人物だった」に関しては、声や体つきで知り合いが違和感に気づくのでは?など疑問がたくさんわきます。まあそこは同じような体型と声でうまくごまかしたことにしましょう。

しかしガス爆発は、あの規模の爆発でマンホールの中にいた川村が無事なのが解せません。

正義のプリンスが子供だったというのも、現実的に考えればちょっとなさそうです。プリンス君は夜中に東京に住んでいる加瀬をボコし、そのあとで埼玉の廃小学校に行ったわけですから、戦闘力と行動力が高すぎます。

考察の項目でも詳しくやりますが、復讐者・奈津美についても疑問が多くわきます

スマホも電話しまくっても電源切れないですし(買ったばかり?)…。

まあ細かい点をあげればキリがないです。

ただサスペンス・ミステリーではストーリーを論理的に100点にすることはほぼ不可能なので、どこをどうごまかすかが鍵になるのですが、その点で本作は次々と発覚する真実で疑問点をいったん忘れさせることができていたと感じました。

そういった意味で脚本はしっかり練られていたといえるでしょう。

細かい疑問点が気になりすぎる人には不向きだと思いますが、全体的には良質なサスペンスだったと思います。

映画『#マンホール』考察(ネタバレ)

犯人の行動を解説

黒木華さん演じる折原奈津美(川村の10年前の恋人)はどうやって吉田の殺人を知り、マンホールの中にあった川村の死体を見つけ、なぜ今のタイミングで復讐したのでしょうか?

疑問が多いですよね…。

情報が少ないので推測を含みますが、川村が殺された夜に奈津美が家にくる予定だったことから↓↓

  • 血だらけの部屋を見たか、連絡がつかなくなったことで川村が事件に巻き込まれたと考えた
  • 川村になりすましていた人物がいるため事件にならず
  • GPSの履歴などから、マンホールで川村の死体を発見
  • 犯人が吉田だと特定し、復讐を計画するのに10年かかった

おそらくこんな流れでしょう。

吉田が消えたことは事件にならないのか?と疑問が湧いてきます。

彼には友達もおらず親にも無視される存在だったことから、だれも探さなかったのでしょう。

最近事件に気づいたパターン

犯人の特定から復讐までに10年かかるのは長すぎてやや違和感があります。

奈津美が川村がなりすましだと気づいたのは最近だというパターンも考えられるでしょう。

  • 奈津美は10年前に川村と連絡が取れなくなり、捨てられたと思った
  • 川村が結婚するタイミングで彼のSNSを見て違和感を覚え、なりすましだと確信

ただ奈津美が10年後に事件に気づいた場合、証拠がほとんど消えているでしょうし川村の死体を見つけるのは、ほぼ不可能では?と疑問も湧いてしまいます。

川村が住んでいた周囲を自分で徹底的に調査して、マンホールの死体を見つけられたのかもしれません。

すぐに殺さずにマンホールに拉致した理由

拉致した理由は、奈津美に吉田が川村を殺した犯人かどうか確信がなかったからです。

奈津美が舞になりすまし、吉田が川村の死体を見て場所を特定したことから彼が犯人だと確信したというわけです。

映画『#マンホール』ネタバレあらすじ結末解説

川村が拉致された理由

映画『#マンホール』主人公・川村を演じる中島裕翔

©︎ギャガ

川村はマンホール女のふりをして、「兄(自分)が不動産の営業マンで社長の娘と結婚するから妬まれているかもしれない」と書き込む。

ツイッター民は川村が過去に50人と付き合ったク○男だとすぐに特定した。

同僚の加瀬が川村に嫉妬していた情報も出てきた。アカウント名:正義のプリンスは、加瀬の家へ行き、彼をボコボコにした写真をツイッターに載せた。しかし加瀬は犯人ではないようだ。

フタの画像からマンホールは茨城にある青山町のものだと判明。青山町に廃工場があり、そこのマンホールに川村がいる可能性が高いということになった。

ツイッターを見ていたYoutuberのLLLという男性が、その廃工場へ向かう。しかし工場のマンホールはすべて水没しており、川村はいない。

穴の外のフタも犯人により、すり替えられていたのだ。

マンホールの排水管から大量の泡(有機物による波の花)が出てきて、マンホールは泡で満たされる。

川村はガス管から漏れたガスにジッポで引火させ、爆発で波の花を吹き飛ばした。

すると地面から男性の死体が現れる

川村は過去を思い出してパニックになった。ここはあのマンホールだ。

川村の正体は、10年前に整形して川村になりすました同級生の吉田だった。

吉田は大手不動産に転職した川村を殺害して死体をマンホールに捨て、整形手術で川村になりすまして人生を乗っ取ったのだ。

衝撃のラスト結末!

※以下、これまで川村とされていた人物を吉田と表記します。

吉田は、川村の10年前の彼女・折原奈津美(黒木華)が自分を拉致した犯人だと確信。ツイッターに奈津美をどうにかしてくれと書き込んだ。

さらに舞に、ここが埼玉県のとある廃小学校だと場所を伝え(自分が川村の死体を投げ入れた場所だからわかる)、助けにきてくれと頼む。

舞はなぜ場所がわかったのかたずね、「警察に連絡しろ」と言う。

川村の死体がバレたら終わりな吉田は「警察は頼りにならない」と誤魔化した。

吉田は場所が特定されるとまずいので、「マンホールから出られました」とツイッターに書き込む。

しかしツイッター民がマンホールの付近の電車の音から、廃小学校の場所を特定。

警察から現場へ向かうと連絡が入る。

過去の罪がバレる可能性がはねあがり、吉田は絶望で叫んだ。

舞から電話で到着したと言い、ロープが投げられる。

川村はうえに登った。

そこにいたのは舞ではなく、奈津美だった。奈津美はスマホを操作して舞になりすましていたのだ。

奈津美は川村が殺されたことを疑い、吉田に復讐していた

奈津美がメスで吉田の顔を切り裂こうとする。

吉田は「自首するから、彼女のお腹の中にいる赤ちゃんが生まれてくるまで待ってくれ」と言ってスキをつくり、奈津美の首を締める。

到着した正義のプリンスがボウガンで吉田のほほを撃ち抜いた。アカウント名はマンホール女なので、奈津美を助けようとしたのだ。

吉田はマンホールに突き落とされ、全身の骨が折れて瀕死状態に

正義のプリンスはマンホールの蓋を閉めた

映画『#マンホール』終わり!

最後のまとめ

映画『#マンホール』は、脚本・演出・演技がすばらしいワンシチュエーションの秀作でした!

最近の邦画はハズレも多いですけど、こういうサスペンスの良作が出てくるとうれしいですね。

シネマグ
今作のようなオリジナリティあふれる作品がどんどん出てきて評価される世の中になって欲しいです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。映画『#マンホール』(ハッシュタグ・マンホール)レビュー終わり!

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