2023年配信のNetflix映画『』(Locked In)。事故で左目のまぶたしか動かせない女性が事件の真相を訴えるサスペンス!
作品情報・キャスト
あらすじ、ネタバレなしの感想
物語ネタバレあらすじ・ラスト結末解説
正直な感想・評価(ネタバレあり)
これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)
これから視聴する方の参考になるよう、作品についての視聴者口コミ・アンケートも投票お願いします↓
Netflix映画『ロックド・イン囚われ』作品情報・予告
制作国:イギリス
上映時間:96分
原題:『Locked In』
ジャンル:サスペンス、ヒューマンドラマ
年齢制限:16歳以上推奨
監督:ヌール・ワッツィ
脚本:ローワン・ジョフィ
『ロックド・イン囚われ』キャスト
キャサリン役のファムケ・ヤンセンは評価の高いモンスターパニック映画『ザ・グリード』、『X-MEN』シリーズのジーン・グレイ役、『96時間』への出演で有名です。新田真剣佑主演の爆死映画『聖闘士星矢 The Beginning』にも出てましたね!
リナ役のローズ・ウィリアムズ(左)↓はドラマ『サンディトン』、映画『ミセス・ハリス、パリへ行く』などで知られています。
ジェイミー役のフィン・コール↑(右)は『アニマル・キングダム』に出演。
ロバート・ローレンス医師役のアレックス・ハッセルはNetflix実写『カウボーイ・ビバップ』に出ていましたね。
『ロックド・イン囚われ』(2023)あらすじ
巨大な屋敷に住むキャサリン(ファムケ・ヤンセン)がひき逃げに遭う。
キャサリンは事故のダメージで閉じ込め症候群(体や一部の脳神経が麻痺しているが、意識は覚醒している状態)で、かろうじて左目のまぶただけが動かせた。
担当看護師のニッキーはアルファベットを読み上げてキャサリンにまばたきをさせる。
キャサリンは「MURDER(殺人だ!)」と訴えていた。
キャサリンの養子・リナ(ローズ・ウィリアムズ)がお見舞いにくる。
リナは屋敷の後継者でもあるジェイミー(フィン・コール)と結婚していたが、少し前にジェイミーを事故で無くしていた。
ニッキーは、リナと担当医師のロバート(アレックス・ハッセル)がキャサリンの事件に関与しているのではないかと疑いはじめる…。
ネタバレなしの感想:まばたきしかできないファムケ・ヤンセンの主観映像で幕を開けたときはワクワクしましたが、そこがピーク。
サスペンスとしてもヒューマンドラマとしても中途半端で、全体的に薄味でした。
淡いB級サスペンスが好きな人以外にはオススメできません。
※以下、Netflix映画『ロックド・イン囚われ』のストーリーネタバレありなので注意してください!
ラスト結末のネタバレ解説:真相は?
過去の経緯
リナは養母として自分を引き取ってくれた元有名女優のキャサリンに憧れていた。
そんな中、キャサリンの夫が死亡。夫は病弱な息子・ジェイミーに全財産を託し、キャサリンには遺産を残さなかった。
成長したリナは、家族を一つにしようとジェイミーと結婚。
しかしキャサリンからは「屋敷を奪うためにジェイミーと結婚した」と思われ、冷たくされるようになった。
事件の真相
リナはジェイミーの担当・ロバート医師と不倫関係にあった。
すべてを手に入れたいと考えたロバートは、リナとジェイミーと一緒にボートに乗り、わざと転覆させてジェイミーを溺死させる。
リナは警察にそのことを黙っていた。しかしその後、ロバートがキャサリンとキスをしているのを目撃。
ロバートはリナのことも陥れるつもりだったのだ。
リナはロバートとキャサリンに命を狙われ、追いかけられる。
リナは走って外へ逃げた。
キャサリンはリナへの愛情を思い出し、ロバートを撃とうとする。
ロバートは怒り、キャサリンを車ではねた。
ラスト結末
リナとロバートは、看護師・ニッキーに殺人を訴えるキャサリンを殺害するため、彼女を車に乗せて屋敷に連れて帰る。
ロバートが注射を打とうと準備していた。
看護師のニッキーが「事故の前、キャサリンはあなたをかばおうとした」とリナに連絡する。
思いなおしたリナは注射をロバートに打ち、ナイフで刺して殺害した。
警察が駆けつける。リナはキャサリンの手を握った。
映画『ロックド・イン囚われ』ネタバレ感想・評価レビュー
味気ないサスペンス…
閉じ込め症候群(事故による麻痺で意識だけがある)の患者のまばたきで事件の真相を描く!という青写真だけが先にあり、映画としてディティールがついてこなかった印象です。
サスペンスにしては物語が淡々と進んでいき、緊張感はナシ。
リナとロバート医師が怪しいと中盤で明らかになり、そのまま彼らが犯人(操っていたのはロバート)だと判明するオチにサスペンス的なカタルシスはありません。
そもそも、看護師のニッキーがキャサリンから「Murder(殺人)」と聞いた際に、なんで犯人の名前まで聞かなかったのか疑問でした。
キャサリンが最後にはリナを救おうとしていた感動的な真相は、サスペンスというよりは淡いヒューマンドラマですね。
サスペンスではなく、もっとヒューマンドラマの方向性で制作するべきだったと思います。ヒューマンドラマの要素にもう少しカタルシスがあれば全然違ったでしょう。
また、各キャラクターに魅力がないことに加え、そもそも主人公がリナなのかキャサリンなのか、はたまた看護師のニッキーなのかも曖昧でした。
まあ1番出番が多いリナ(ローズ・ウィリアムズ)が主人公なんでしょうけど、キャラクターにストーリーを引っ張るほどの魅力とパワーがないため、それならいっそ探偵気取りの看護師・ニッキー視点を中心にして物語を展開すればよかったのでは?と思いました。
考察:囚われが意味するもの
タイトルのロックド・イン(Locked In)は閉じ込められたという意味です。邦題は囚われとなっていますね。
3つの意味があると思いました。
1つ目はもちろん、閉じ込め症候群のキャサリンを指しています。
2つ目は、大きな屋敷です。キャサリンもリナも屋敷での生活に囚われているようでした。
3つ目は固定観念です。キャサリンもリナも相手を殺さなければ幸せになれない!という固定観念に囚われています。
3つの囚われから解放されたストーリーだと考えればそれなりに優れたコンセプトではあるのですが、どう表現するかの完成度の部分が追いついていなかったような気がします。
もったいないですね。
CineMagの点数 | 42点 |
世界観 | 70% |
ストーリー | 35% |
IMDb(海外レビューサイト) | 4.8(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト)※随時更新 | 批評家 % 一般の視聴者 % |
メタスコア(Metacritic)※随時更新 | (100点中) |
最後のまとめ
映画『ロックド・イン囚われ』は、全体的に淡白でオチも弱い微妙なサスペンスでした。
事故にあったファムケ・ヤンセンの視点で描かれるシーンや、看護師のニッキーがでしゃばるところなど、いろいろ面白い試みをやろうとしているのはわかるのですが、うまく表現されていたとは思えませんでした。
Netflixは制作期間が厳しいらしいですが、中途半端なサスペンスを作るよりはもう少し納期をゆるくして完成度の高い作品が上がってくるようにしたほうがいいと思いました(届け、私の声!)。
ここまで読んでいただきありがとうございます。『ロックド・イン/囚われ』レビュー終わり!
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