ドラマ『岸辺露伴は動かない第7話/ホットサマー・マーサ』ネタバレ考察・感想:藪箱法師(やぶばこほうし)正体,第3期

  • 2024年8月10日

NHKドラマ『岸辺露伴は動かない第7話/ホットサマー・マーサ』のあらすじ・ネタバレ感想・藪箱法師(やぶばこほうし)についての考察をまとめました!

シネマグ
とにかく登場キャラ含めて不気味な雰囲気にシビれる!憧れるうう!
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『岸辺露伴は動かない第7話/ホットサマー・マーサ』あらすじ

コロナ禍の自粛生活で取材ができず、ストレスが極限に達し鬱っぽくなっていた露伴(高橋一生)。

愛犬のバキンと散歩に出かけると、普段はいかない小道を発見。奥には神社があった。

近所にこんな神社があったことにおどろく。

神社の奥には大きな御神木があり、根元には祠(ほこら)がある。

露伴は祠に勝手に入り、中にある鏡を見た。露伴は空間がゆがむような違和感を感じる。

家に帰ると、何か様子がおかしい。

家の場所を知っている露伴の熱烈なファン・イブ(古川琴音)がベッドで裸でシーツにくるまっている。

カレンダーを見ると3カ月経っていた。

露伴が書いている漫画「ピンク・ダークの少年」の新キャラ/ホットサマー・マーサの頭の数が勝手に4つに変更されており、露伴は激怒する。

自分は絶対にキャラクターのデザインを変更していない。

露伴は神社に行き、神主の父子に神木の祠の藪箱法師(やぶばこほうし)の存在を聞いた。

藪箱法師は鏡に映った人物と入れかわり、その人物の暗黒面を解放したような振る舞いをして、3カ月後に戻ってくるらしい。

鏡に映らないように鏡を左に3回転させることができれば、藪箱法師のしでかしたことはリセットされるという。

露伴は裏側から祠に入り、鏡を3回転させるが…。

『岸辺露伴は動かない第7話/ホットサマー・マーサ』ネタバレ感想

独特の世界観に感服でした。

シネマグ
荒木飛呂彦の世界観を実写でこうも忠実に再現できるとは。

改めてこのドラマシリーズは面白いと思いました。

ストーリーも登場人物も不気味なのに、下からのアングルや斜めの不安定な構図でさらに独特の緊張感に引き込まれます。映像の美しさもコンセプトもすばらしいです。

ジャズミュージシャンの菊地成孔さんによる不協和音を多用した劇伴のセンスも抜群。

登場キャラでは、岸辺露伴のファンでダークサイド露伴(藪箱法師やぶばこほうし)と恋愛関係になっていたイブを演じた古川琴音さんは本当ジョジョ顔

感想を語る犬
いかにも第4部に出てたでしょ?って顔立ちです(笑)。

古川さんはホラー映画『みなに幸あれ』にも出てしまたが、不思議な雰囲気の作品に会う役者さんですね。

神主父子が藪箱法師について説明する際の不気味な語り口や仕草、父子2人のかけあいも最高でした。

全体的にすごいシュールな雰囲気で海外ドラマだとデヴィッド・リンチの『ツインピークス』に近いと思いました。

ストーリーの筋よりも、不気味な空気感をたっぷり堪能できる作品です。

考察:ホットサマー・マーサと藪箱法師の関係

ストーリーについて面白いと思ったのが、神木の祠の藪箱法師(やぶばこほうし)についての説明がすごくあっさりしていてどんな外見なのかも一切触れられなかった点。

岸辺露伴もそれほど藪箱法師の情報を追い求めようとはしませんでした。

興味はあったのでしょうけど、それよりもホットサマー・マーサのデザインをなんとかしたい気持ちでいっぱいだったようです。

都市伝説、心霊現象をフューチャーしたドラマにも関わらず、現象そのものにスポットが強くあたっていないのが面白い。

3カ月経っているにもかかわらず、キャラクターのデザインのことしか気にしていないのはまあ露伴先生の平常運転でしょう(笑)。

ここでなぜ露伴が神社に引き寄せられたのか?を考えるとストーリーの別の面が見えてくる気がします。

露伴が神社に引き寄せられたのはホットサマー・マーサがミッ◯ーに似ていると編集の泉から連絡を受けて、ブチ切れたあとです。

深読みすれば、藪箱法師の外見はホットサマー・マーサに似ており、自分の姿が世に出るのを恐れた藪箱法師がデザインを変更させたかったのかもしれません。

デザインについてはダークサイド露伴と化した藪箱法師が泉の「頭4つ案」に同意しただけで、直接手をくだしたわけではないです。

ただ、藪箱法師が露伴の欲望を全面に出した暗黒面ならデザイン変更なんか了承しなそうですよね(むしろスタンド使って全力で防ぎそう…)。

  1. 露伴が近所にする藪箱法師の妖気を感じ取り、自分で考えたと思ってマンガのデザインに採用
  2. 藪箱法師が露伴を招いてデザインを変更

ストーリーの行間にこんな物語がありそう。

少し視点を変えれば、藪箱法師が神聖なデザインを使うなと忠告してくれたのかもしれません。

冒頭で露伴は「丸が3つのデザインなんてケルト人だったら…」と文句を言ってましたよね。そのケルト人のマークがこれです。トリスケルといいます。

ケルト人の模様
ケルト人のマーク・トリスケル

トリスケルには三位一体の女神、太陽エネルギー、回帰、進化、復活などさまざまな意味があります。

この模様を上下逆にするとホットサマー・マーサです。

ケルト文化では3が特別な力を持ち、ドラマで神主親子が言っていたことと重なります。

藪箱法師が3カ月で祠に戻るのも、鏡を3回転させるのも、3という数字が持つパワーが関係しているのでしょう。

藪箱法師は北欧のケルト文化出身の妖怪なのかもしれませんね。

これらの説は確定できないまでも、明らかに対置関係にあるのが藪箱法師とホットサマー・マーサです。

メタ的にでも何かしら関係性があると思います。

あとは、ストーリーについてはイブがけっこう切ないキャラクターだと感じました。

今回のエピソードでは藪箱法師は何かしでかしたというより、あくまで間接的な脅威なんですよね。

  1. 藪箱法師がイブを虜にしてしまい、イブが編集者の泉に嫉妬して毒を注射
  2. 露伴がヘブンズ・ドアーでイブを操って、イブが祠の鏡を回転させ、関係をなかったことに

露伴を愛していたイブからすれば、鏡を回転させることは露伴との愛を一切忘却することになります。

シネマグ
愛を忘れる行為を露伴に強制されたわけです。露伴のドS度がうかがえます。

イブの心情を考えるとめちゃくちゃ切ないラストでした。

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