映画『きさらぎ駅』ネタバレ考察あらすじ解説・ラストの無限ループが怖い

  • 2024年8月23日

映画『きさらぎ駅』2chの書き込みをもとに制作されたJホラー。無人のきさらぎ駅にたどり着いた男女6人の運命やいかに!

シネマグ
異世界×どんでん返しがなかなかおもしろかったけど…

物語ネタバレあらすじ・ラスト結末解説!

考察:よく考えると非常に怖いラストの意味

視聴してのぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)

これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!

(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)

作品情報

公開:2022年6月3日
上映時間:1時間22分
ジャンルホラー・サスペンス
監督:永江二朗
脚本:宮本武史
原作2ちゃんねる「きさらぎ駅」

映画『きさらぎ駅』ネタバレあらすじ解説

(ライトな解説はコチラ)

民俗学を研究する大学生の堤春奈(つつみ はるな/恒松祐里)が主人公。

春奈はきさらぎ駅を卒論の題材にしたいと考えており、2004年1月8日に行方不明になり、2011年1月8日に現実に帰還したという女性・葉山純子(はやま すみこ/佐藤江梨子)の家に取材に行く。

葉山の回想

高校教師だった純子は2004年1月8日に新浜松駅から西鹿島行き、23時40分の終電に乗った。

しかし途中で周囲の乗客が突然消え、トンネルに差し掛かる。その後、乗客は純子を含め、高校生の宮崎明日香(みやざき あすか/本田望結)、飲んだくれサラリーマンの花村貴史(はなむら たかし/芹澤興人)、不良の岸翔太(きし しょうた/木原瑠生)、同じグループの松井美紀(まつい みき/莉子)、翔太の子分の飯田大輔(いいだ だいすけ/寺坂頼我)の6人だけになる。

そして電車は謎の無人駅「きさらぎ駅」に到着。純子は、明日香が自分の高校の生徒だと知り彼女を守りたいと思う。

映画『きさらぎ駅』
明日香

翔太たちは駅から降りて付近を散策。家はあるが人はいない。大輔が血管のようなものに巻きつかれるのを見て逃げ出した。

純子たちは駅から大輔の叫び声を聞く。

純子たちは線路づたいに別の地域へ行こうとする。しばらく歩くと祭り太鼓の音が聞こえ、サラリーマンの花村が破裂して死亡。

美紀の携帯に写メが送られてくる。片目がなくなり、もう片側に2つの目がある状態で死んでいる大輔だった。

線路を歩いては危ないという老人が現れ、美紀を燃やす。

純子と明日香たちは伊佐貫トンネルに入る。途中で翔太が「生贄を差し出せば生き残れるはずだ」と狂ってナイフで暴れ出した。純子は明日香を守るために戦い、左足に怪我を追う。明日香が純子を助けるためにカバンで翔太を殴った。翔太は宙に浮いて死亡する。

その後、トンネルを抜けた純子と明日香の前に男性が現れ、車で近くの病院まで乗せてくれるという。純子たちは車に乗って眠ってしまった。男性が白目をむいて純子たちに襲いかかる。

純子と明日香は山の中へ逃げた。鳥居と神社のような建物がある。そこに光る扉があった。これまでに死んだ花村や翔太らに囲まれる。

純子は光る扉が現実への出口だと考え、明日香に先に入らせる。しかし扉は破裂する。その後、純子だけが現実に戻ったが、1日しか経っていないはずが7年もの月日が経過していたという。

現在

春奈は純子の話を聞き終えた。純子は明日香を救えなかったことを心から後悔していた。

純子の証言で新浜松駅で23時40分発の電車に乗り込む前に、22時20分発の同じ電車に居眠りして乗って乗り過ごし、逆向きの電車でも乗り過ごして新浜松駅に1回戻ってきてから電車の乗ったという話を聞く。

春奈は同じ手順を踏んでみた。すると、きさらぎ駅に到着。乗客は純子から聞いていた通り、明日香、花村、翔太、大輔、美紀だった。明日香たちには純子と会ったときの記憶がないようだ

春奈は純子から聞いた話の通りに行動していく。大輔でなく、翔太が最初に死亡するなどの違いがあった。

春奈たちは全員でトンネルを抜けた。春奈は車でやってきた男性を殴り、花村に運転させる。

途中で春奈に殴られた男性が現れ、花村は死亡。

メンバーは大きな白い家に到着。そこに翔太が現れ、大輔と美紀は殺される。

光る扉を見つけた春奈は、「入ったら扉が爆発して死ぬ」と純子から聞いていたので明日香に先に入れという

明日香が扉に入ると、扉と一緒に消える。巨大な目玉が現れ、春奈は血管に覆われて死亡した。

純子は明日香に現実に帰還して欲しくて、光る扉に入った1人だけが現実に帰還できる真実と逆のことを教えていたのだ。

純子は現実に帰還した明日香と再会する。しかし明日香は純子に会ったことは覚えていない

純子は探偵事務所に依頼し、最初から春奈を明日香の代わりに異世界に閉じ込めようと画策していたのだ

その後、純子と春奈の会話を立ち聞きしていた純子の姪・凛(はやま りん/瀧七海)が興味本位できさらぎ駅へ行く電車に乗り込む。

乗客が消え、トンネルを抜ける。きさらぎ駅行きの列車には、花村、翔太、大輔、美紀が乗っており、明日香の代わりに春奈がいた

映画『きさらぎ駅』終わり

考察:よく考えると怖いラストの意味

純子の姪・凛は、純子が春奈にした話を立ち聞きしていたわけですから、「光る扉に入ったら死ぬ」という嘘の情報を持っている状態です。

ということは、春奈と同じように誰か他の人物を先に光る扉に入れ、自分は帰還できないパターンになるかも!

しかし、凛が頭が回る子であれば、「取材に来ていた春奈が電車にいる=おばに騙されていたのでは!?」と推理できるため、逆に光る扉に入ることを選択して現実に帰還できるかもしれません。

ちなみにきさらぎ駅周辺で1度死ぬと記憶がなくなるようなので、凛が出会った春奈は自分が明日香の代わりに残ったことを覚えていないはず。

ただ、列車に乗る前の記憶はあるので、春奈も自分の意志できさらぎ駅に来たと思っているでしょう。春奈からすれば、「明日香ではなくなぜか純子の姪・凛がいた!」という状態です。

春奈と凛でどちらが抜け出すかの争いがスタートすると思います。

ただ、先に抜ける確率が高いのは純子の情報が嘘だと考えつく凛でしょう。

春奈は純子の嘘から抜け出せないので、毎回他の人を先に扉に入らせてきさらぎ駅に残る無限ループの未来が待っていそうです。

凛がいることでワンチャン「なぜ純子の姪がここに?なんか変だ。もしかしてループしてね?」と気づいたとしても、凛に先に脱出されてしまったらその手がかりすらなくなります。

凛が抜けたあとは、他のメンバーは純子に聞いていた通りだけど明日香はいない→とりあえず他のやつを光の扉に入れるか→出られないのループになるでしょう。

花村、翔太、大輔、美紀が抜け出しても、春奈はずっとそのまま。春奈はきさらぎ駅のレギュラーメンバーになるのでしょう!

映画『きさらぎ駅』ネタバレ感想・良い点・ダメな点

映画『きさらぎ駅』の評価は60点。アイデアは面白いけど中盤が退屈な凡作です。

面白かったのは、春奈が明日香の帰還のために利用されていたという終盤と、序盤のきさらぎ駅のわちゃわちゃ感。

シネマグ
序盤の純子の回想シーンは、なんかありそうな怖い夢的で面白かったです。

ただ、春奈がきさらぎ駅へ行ったあとは、序盤の純子の回想シーンと絵的にかぶるのが残念です。

同じ行程を2回繰り返す構造はアイデアとしては面白いですけど、似たようなシーンなので退屈に感じました。予算の関係で何ヵ所も使って撮影することが難しかったのでしょうか。

世界観 80%
ストーリー 65点
IMDb(海外レビューサイト) 5.5(10点中)

※以下、映画『きさらぎ駅』のストーリーネタバレありなので注意してください!

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