NHK連続テレビ小説『ブギウギ』9週〜12週のあらすじネタバレ解説(毎週更新)。
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ブギウギ 第9週「カカシみたいなワテ」ネタバレあらすじ
41話ネタバレ
昭和15年・1940年。
スズ子が梅吉と東京で暮らして1年が経過。スズ子が前から住んでいる小村夫妻の宿の一部屋に2人で生活している。
梅吉は東京に来たばかりのときはまだ脚本で頑張ろうともがいていた。しかし今は飲んだくれになっていた。
毎晩おでん屋の伝蔵の店で飲みつぶれ、下宿先の前で酔い潰れて寝ていた。ツヤの死の寂しさを乗り越えられないようだ。
梅丸楽劇団(UGD)には丸の内署の警察官が来るようになり、「派手な演出は控えろ!」と警告を受ける。
スズ子は「3尺四方(約90cm四方)の正方形から出ないようにして歌え」と言われた。
しかし公演では体が勝手に動き出した。スズ子は警察に捕まって署に連れて行かれ、説教を受けた。
警察署には茨田りつ子もいた。彼女は何度注意されても派手な格好をやめないらしい。
42話ネタバレ
羽鳥と辛島が警察署にスズ子を迎えに来た。羽鳥は茨田のことも気にかけており、もう少し署に残って様子を見るという。
スズ子は辛島とおでん屋へ行った。
下宿先に戻ると、梅吉はまた酔いつぶれている。
六郎から手紙が来ていた。六郎は手紙でも相変わらず亀の心配ばかりしている(梅吉が面倒を見ている)。
スズ子は公演で3尺四方の枠からはみ出ないように歌った。
公演後、茨田りつ子から「カカシみたいだ」と嘲笑われた。
福島から上京してきた小林小夜(富田望生)が突然梅丸にやってきて、スズ子に向かって「弟子にしてください」と言った。
親に捨てられて奉公先も出てきて身寄りがないらしく、スズ子はしばらく小夜を下宿先に泊めることにする。
43話ネタバレ
派手な演出ができなくなってから、梅丸楽劇団の公演には客が減っていた。
家に帰ったスズ子は梅吉と小夜が泥酔しているのを見て激怒。
小夜は梅吉と仲良くなり、「父ちゃんと呼べ」と言われて調子に乗っていた。
梅吉にそそのかされた小夜は「六郎の嫁になる」とまで言っている。
堪忍袋の尾を切らせたスズ子は小夜に「出ていけ」と言った。
梅吉はスズ子に「お前は鬼だ。小夜のほうがよっぽど娘みたいだ」と悪態をついた。2人は険悪なムードになる。
44話ネタバレ
世の中は戦争一色で、贅沢や派手な格好は悪しきこと!という風潮が広まっていた。
数日経ったが、スズ子と梅吉はまだ仲直りしていなかった。
レコード会社では国や警察の検閲が厳しくなり、羽鳥のレコードに発売中止の決定がなされる。
レコード会社の社員は羽鳥に、梅丸から手を引いたほうがいいと言われて複雑な表情を浮かべる。
羽鳥が作った蘇州夜曲という静かなバラードがヒットしていた。スズ子は検閲をまぬがれるために、蘇州夜曲を歌わせてくれと羽鳥に頼む。
羽鳥は断り、「ラッパと娘」を弾き出した。
スズ子は体を躍動させ、バドジズデジドダ〜と歌い上げた。
とうとう指導が入り、梅丸楽劇団(UGD)は公演中止と
梅吉は酔っ払って街で喧嘩をして捕まった。スズ子は迎えに行くが、梅吉はまだスズ子に冷たかった。
45話ネタバレ
梅丸楽劇団が解散し、スズ子は「大阪の梅丸に戻らないか」と辛島から打診を受ける。
しかしスズ子は、秋山から大阪も愛国モノの劇ばかりになっていると手紙で知らされており、乗り気ではない。
スズ子は羽鳥に会いに行った。羽鳥は前向きに作曲の仕事をしているように見えたが、妻の麻里は「梅丸楽劇団が解散して相当落ち込んでいる」と言っていた。
スズ子は羽鳥から茨田りつ子の公演のチケットを渡される。スズ子は自分の歌を熱唱するりつ子に感動し、楽屋へ行った。
りつ子は「自分の歌を歌いなさい」と言う。
帰り道、スズ子はおでん屋で酔いつぶれている梅吉を見つける。
伝蔵は梅吉がこのまえ喧嘩した理由について、「スズ子や梅丸のことをバカにした客がいたからだ」と説明してくれた。
スズ子は酒を頼む。梅吉も起きてもう1杯と一緒に飲んだ。
梅吉は、「どんなに酔ってもツヤのことは忘れられない」と話す。スズ子は瞳を潤ませた。
翌日、スズ子は福来スズ子とその楽団の立ち上げを決意し、トランペットの一井のところへ。一井は入団を決めた。
ブギウギ 第10週「大空の弟」ネタバレあらすじ
46話ネタバレ:六郎死亡
「福来スズ子とその楽団」にピアノの二村(えなりかずき)、ギターの三谷、ドラムの四条が入団を決めた。
マネージャーは五木ひろきというお調子者の男だ。
奉公先を追い出された小林小夜がやってきて、「そばに置いてください」とスズ子に頼み込む。他に行くあてがないらしい。
給料は出せないという条件で、小夜はスズ子の付き人になった。
楽団を設立したものの、スズ子のようなスイングジャズは戦時中は敵性音楽とされ、公演先がなかなか見つからない。
いっぽう、茨田りつ子はとうとう警察に楽譜まで取られてしまった。
宿には梅吉宛に手紙が届けられる。六郎が戦争で死亡したと書いてあった。
46話の感想
六郎の死が手紙であっさりと知らされる最悪な展開。死ぬ様子もなかったのに突然ですね。
実際、戦争中は日本にいる親族からしたらこんな感じで知らせを受けるだけなのかもしれません。切なすぎます。
知らせを受けた父・梅吉の凍りついた表情が印象深かったです。さすが柳葉敏郎さんです。
47話ネタバレ
梅吉は六郎が戦死した手紙をスズ子に見せるが、「まちがった情報に決まっている」と受け入れられない。
手紙を見たスズ子は、茫然自失となり声も出せなかった。
小夜が楽団のメンバーにスズ子の弟が死んだことを報告しに行く。
スズ子が楽団の事務所にやってきた。みんながスズ子の状態を心配する。
スズ子は落ち着いていられなかった。
スズ子は歌の練習をすると言って道端に出る。しかし歌い切れず、六郎の死が悲しくて叫ぶ。
小夜がスズ子を抱きしめてなぐさめた。
梅吉は寝込んでしまった。
スズ子は少し前に六郎から届いた手紙を見る。「毎日空を見て過ごしている」と書かれていた。
S16年(1941年)。日本はアメリカとイギリスに開戦を宣言。街では号外が配られ、皆がバンザイをしていた。
スズ子もいてもたってもいられずバンザイをする。
48話ネタバレ
スズ子は喫茶店で羽鳥に会う。羽鳥は「残念だったね…」とスズ子をなぐさめた。
梅吉は「香川にいる幼馴染から繊維工場で働いてくれと言われた」と言って故郷の香川に帰ろうとする。
梅吉もまだ六郎の死を受け止め切れていない。
スズ子はこんなときに父が香川に行くことが悲しくて「ワテがホンマの娘じゃないから?」と口にした。
そして荷物をまとめる梅吉に、衣服を投げつける。
羽鳥はスズ子と茨田りつ子を家に呼び、「2人の合同コンサートをやろう」と提案。
スズ子とりつ子は承諾する。
しかしスズ子は歌が歌えなくなっていた。六郎の顔がちらつくのだ。
羽鳥はスズ子に新曲の楽譜を渡す。大空の弟というタイトルだ。スズ子から聞いた六郎の話をもとに羽鳥が作曲したものだ。
羽鳥は「これなら歌えるんじゃないか?」とピアノを弾き始める。
スズ子は瞳をうるませた。
48話の感想
歌でスズ子の心を救おうとする羽鳥の心意気に感動しました。
スズ子が今できることは歌うことだけです。六郎の死をすぐには乗り越えられずとも、歌うことには意味がる。そんな普遍的な感動がありました。
49話ネタバレ
スズ子とりつ子の合同コンサートのチケットは完売。
コンサート当日には梅吉が六郎の亀を持ってきていた。
りつ子がブルースを感情たっぷりに歌いあげる。
次はスズ子の番だ。スズ子は涙をこぼしながら大空の弟を歌った。
梅吉はその歌を聴いて涙を流す。
曲を歌い終わるとスズ子は泣き崩れた。羽鳥が「しっかりしろ」と言う。
スズ子の目の前に六郎の幻が現れた。笑顔だった。
スズ子は力を取り戻し、「ラッパと娘」を熱唱。
バドジズデジドダで客席は大いに盛り上がった。
49話の感想
梅吉がコンサートに六郎の亀を持ってきたことで、息子の死を少しずつ受け入れていることがわかります。
すばらしい演出だと思いました。
スズ子が歌う大空の弟の歌詞は、思ったよりも戦争で戦う兵士を讃えた内容でした。
開戦当時は戦争の罪深さなんてみんな知らないので、当時の状況をかんがみるとリアルな歌詞ですね。
肉親が日本国やみんなのために死んだと思えば、救われるのでしょう。
50話ネタバレ
スズ子と茨田りつ子の合同コンサートは大盛況のうちに幕を閉じた。
スズ子は、おでん屋で飲んでいる梅吉を発見して隣に座る。
梅吉は「六郎の歌で涙を流した」と素直に話した。そして「六郎は死んだんやな」と語る。
さらに、歌うスズ子を見ていたらツヤのことも思い出したと言い、「やり直すために香川に帰る」と言った。
スズ子は「さびしい」と素直に口にする。
梅吉は「親子なんだから当たり前だ。お前が娘で本当に良かった」とスズ子を抱きしめた。
後日、梅吉は香川へと旅立った。
取り締まりがさらに厳しくなり、東京ではもう歌うことができない。
スズ子と楽団は公演の依頼を受けて、列車で秋田まで行くことに。
羽鳥は餞別として「アイレ可愛や」という新曲の楽譜をスズ子に渡す。
「アイレは南洋の女性の名前だから、内容で警察にとやかく言われる心配はない」と微笑んだ。
50話の感想
小夜が遠慮しておでん屋に寄らずに帰りましたね。最初は変な子と思っていましたが、気遣いできるいい子なんですね。
おでん屋で抱きしめ合うスズ子と梅吉を見て、伝蔵ももらい泣きしているシーンが泣けました。
来週から梅吉(柳葉敏郎)が出ないと思うと寂しいです。ダメダメだけど大好きなお父ちゃんでした。
ブギウギ 第11週「ワテより十も下や」ネタバレあらすじ
51話ネタバレ
昭和18年6月5日。アメリカとの開戦から2年が経過し、海軍元帥の国葬が行われていた。
スズ子と楽団のメンバーは、順調に地方巡業をこなしていた。
愛知での公演後、大ファンだという学生・村山愛助が大人に連れられてやってくる。しかしその学生はスズ子を目の前にして逃げ出してしまった。
スズ子は、愛助が六郎に似ていると思った。
その日の宿で、小夜は財布から金がなくなっていることに気づいて大慌て。村山愛助が宿に来たのを見て、犯人扱いしてしまう。
スズ子は小夜の言動を謝罪し、愛助をメンバーと一緒の夕食に誘った。
村山愛助は20歳。大阪出身で、現在は東京の大学に通っていると言う。
52話ネタバレ
村山愛助は大阪の実家に帰る途中でスズ子の講演があると知り、愛知で下車したと話す。
愛助はスズ子が大阪や東京で公演していた頃から足を運んでいたようで、「歌声だけでなくダンスも最高。独特で吸い込まれそうになる」と誉めちぎった。
翌日スズ子たちは、愛助が宿代の半分を払って出て行ったことを知る。
神戸行きの列車に乗り込むと愛助がいた。軍人が愛助にうやうやしく挨拶をしている。
なんと、愛助は村山興業の子息らしい。
小夜の靴下からお金が出てきた。小夜は愛助に、犯人扱いしたことを謝った。
スズ子は、愛助の向かいに座っていた女の子のために「故郷」を歌う。一井がラッパを吹いた。
53話ネタバレ
神戸の公演終了後、スズ子は久しぶりに地元のはな湯に帰った。ゴンベエと妻の光子には赤ちゃんが産まれていた。
アホのおっちゃんとアサさんは結婚している。易者やキヨは相変わらず元気だ。
洋食屋「フクロウ」の店員たち(ジャルジャル)は夜逃げしたらしい。熱々先生は亡くなったそうだ。
スズ子は大阪の梅丸へ行き、リリーや和希、秋山と久しぶりに会う。
林部長は、検閲が厳しくてラインダンスができないとぼやいていた。
スズ子たちは久しぶりに円陣を組み、掛け声をあげた。
東京に戻ると、愛助から2通も手紙が届いている。
昼寝をすると、愛助から亀をプレゼントされる夢を見た。
愛助が宿にやってきて「ウチで蓄音器を聞きませんか?」とスズ子を誘う。
スズ子は「小夜と一緒だったら大丈夫だ」と答えた。
53話の感想
スズ子は10歳年下の愛助に対して、弟・六郎を重ねながら恋愛感情も抱いているような気がします。
女性の恋愛って年上の男性への憧れに端を発すると描かれがちですが、こういう恋愛模様は非常に人間味があって見応えがあると思いました。やっぱり脚本がすごくいいです。
54話ネタバレ
スズ子と小夜は愛助の部屋へ行く。散らかっていたので問答無用で片付けた。
愛助は批評家の福来スズ子評を聞かせたり、スズ子の昔のレコードを取り出したりして舞い上がった。
スズ子は愛助をおでん屋へ連れていく。
愛助は、「体が弱かった幼少期にUSKでスズ子を見て励まされた」と話す。
また愛助は、村山興業の喜劇団を見て育ったためお笑いが大好きで、「将来はお笑いの興行を運営したい」と話した。
それからスズ子と愛助は仲良くなり、一緒にお芋を食べたりレコードを聴いたり掃除をしたりして過ごした。
ある日、村山興業の東京支社長の坂口(メッセンジャー黒田有)がスズ子の事務所にやってきて、「坊ちゃんをたぶらかせるな」と言う。
スズ子は「そんなつもりない」と釈明した。
スズ子は愛助の部屋へ行き、坂口が来たことを話す。
愛助は「年齢なんか関係ない。僕と恋人になってください」とスズ子に告白した。
55話ネタバレ
愛助から告白されたスズ子は「考えさせて」と言ってその場から去った。
世間では学徒出陣が叫ばれ、20歳以上の学生も兵隊に取られようとしている。
おでん屋で、スズ子は小夜に「男性から初めて好きだと言われた」と話した。
小夜は、「男は信用できない」と説得しようとする。
伝蔵は、「大事なのは年齢差ではなく、自分の気持ちだ」とスズ子をさとした。
翌日、スズ子は愛助のアパートへ。ドアの前に立つと、愛助が村山興業の坂口にいろいろ言われているのを聞く。
「恋愛に浮かれるな、ままごとだ」と説得されている。
スズ子はいてもたってもいられず、ドアを開けて「ええかげんにしなはれ」と叫んだ。
ブギウギ 第12週「あなたのスズ子」ネタバレあらすじ
56話ネタバレ
スズ子は坂口に向かって「あんさんには関係ない」と叫んだ。
坂口も言い返すが、愛助にさとされて部屋から出て行った。
愛助は体が弱いから兵士として出陣できない申し訳なさをスズ子に語った。
スズ子は戦死した六郎のことを話し、「愛助が戦争に行けなくてホッとした」と話す。
スズ子は「正式に交際の返事をしようと思ったが、今日のところは帰る」と言って部屋を出て行った。
スズ子はおでん屋へ行く。伝蔵は「食材が手に入らないから店じまいする」と言う。スズ子は伝蔵と酒を飲み交わした。
スズ子が歌の練習をしていると坂口がやってきて、「これで身を引いてくれ」と言って五百円を渡そうとしてくる。スズ子は突っぱねた。
大阪にいる母・村山トミ(小雪)から愛助に手紙が届いた。
57話ネタバレ
愛助に届いた母からの手紙には「あんたは体が弱くて戦争に行けなくても負い目に感じることはない。そのままでいい」と書かれていた。愛助は大きな勇気をもらう。
スズ子は羽鳥の家に行く。妻の麻里は妊娠していた。
羽鳥は「スズ子が大恋愛していると一井から聞いた」と言う。
スズ子は「まだ付き合ってもいない」と返した。
地方巡業へ行く前に愛助が楽団の事務所にやってきた。
そしてみんなが見ている前で、改めてスズ子に交際を申し込む。
スズ子は「何回も考えたがあなたを好きな気持ちは変わらない。宜しくお願いします」と交際をOK。
そばで見ていた一井たち楽団員は交際を祝して楽器を鳴らす。