『エイリアン:ロムルス』考察ネタバレ・ラストの生命体,ロムルスとレムスの意味は人類とエイリアン

  • 2024年9月8日

映画『エイリアン:ロムルス』

シネマグ
近年のモンスターパニック映画で1番の傑作!

物語ネタバレあらすじ・ラスト結末解説

ストーリー考察:タイトルのロムルスとレムスの意味、最後の生命体について

視聴してのぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)

これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!

(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)

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映画『エイリアン:ロムルス』作品情報

日本公開:2024年9月6日
制作国:アメリカ
上映時間:1時間59分
原題:『Alien: Romulus』
ジャンル:SFホラー
年齢制限:PG12
監督:フェデ・アルバレス
脚本:フェデ・アルバレス|ロド・サヤゲス
製作リドリー・スコット
撮影:ジェイク・ロバーツ(『MEN 同じ顔の男たち』『シビル・ウォー アメリカ最後の日』)
音楽:ベンジャミン・ウォルフィッシュ
キャスト
ケイリー・スピーニー
デヴィッド・ジョンソン
アーチー・ルノー
イザベラ・メルセード
スパイク・ファーン
アイリーン・ウー

あらすじとネタバレ少なめの感想はこちら

※以下、『エイリアン:ロムルス』のストーリーネタバレありなので注意してください!

エイリアン:ロムルス 考察

タイトル:ロムルスの意味、アンドロイドのアッシュとルーク

劇中で語られていたがロムルスは、「ローマを建設した双子の兄弟のロムルスとレムスの神話」から取られている。

兄弟の絆が『エイリアン ロムルス』のテーマの1つなのだろう。映画には3つの兄弟が出てきた(タイラーとケイの兄妹をのぞき)。

まず、わかりやすいのはレインとアンディの姉弟の絆。これは人間とAIの絆でもあり、レインがアンディを命がけで救ったことで、どのように共存すればいいかの未来が描かれていた。

2つ目は、シリーズ1作目に登場したアンドロイド・アッシュと、ロムルスにいたルークだろう。同型のアンドロイドはいわば双子なので、タイトルはこの2人の繋がりを指している線が1番濃厚な気もする。ロムルス=ルークなのだ。ウェイランド・ユタニ社のためにエイリアンの研究を最優先する2体のアンドロイド。ローマ帝国ならぬウェイランド・ユタニ帝国を築き上げる礎のような存在として、ロムルスとレムスと重なる。

3つ目は視点を広げ、人間とエイリアンがロムルスとレムスだという解釈。寄生体が人間に卵をうえつけてお馴染みのエイリアンが生まれるし、今作ではケイがエイリアンの成分が入った注射を打ってほぼ人型のエイリアンが誕生した。子供ができるなら概念的には同種、兄弟種なのかもしれない

神話ではローマ建設の際にどの土地にするかを巡って仲が悪化して決闘に発展。兄のロムルスが弟・レムスを殺す。人間とエイリアンも対になる存在でありながら殺し合う。

似た種族でありながら殺し合う人類とエイリアンこそ、ロムルスとレムスなのかもしれない

最後の生命体・オフスプリング

最後は妊婦・ケイが人型のキモいエイリアン・オフスプリングを出産してしまう。

ケイはエイリアンに攻撃されて重傷を負っていたため、自分でルークの研究成果である投薬を注射してしまった。

投薬にはエイリアンから検出された成分が入っていた。そのため、ケイの子供がエイリアンの組織を取り込み、人型エイリアンとして誕生してしまったのだろう。

この人型エイリアンは口から、触手のような小さい口を伸ばし、ケイの血を吸って殺した。これは授乳的な行為なのだと考える。

↓オフスプリングを『プロメテウス』のエンジニアから考察↓

オフスプリングとエンジニアの関係

オフスプリングの誕生はエンジニアの目的と重なる エンジニアが太古の昔、地球でブラックグーらしきものを飲んでDNAを残した。エンジニアは人類の始祖である。 『エイリアン:ロムルス』では、ケイはブラックグー(エイリアンの体内から抽出した[…]

エイリアンシリーズのエンジニア

『エイリアン:ロムルス』ネタバレ・ラスト結末解説

ロムルス宇宙基地

ロムルス宇宙基地に冷凍睡眠ポットを取りに行ったタイラーとビヨンは、酸で破壊されて動かないアンドロイドを発見。冷室にエネルギーを取りに行くが、水に浸された冷室には寄生体の標本があった。

寄生体は復活して水に飛び込んでタイラーたちに襲いかかる。タイラーはアンディにドアのロックを解除させようとするが、責任者の権限が必要で開かない。

宇宙船ではケイがレインに妊娠していることを告げた。

ビデオでタイラーたちのピンチを知ったレインとナヴァロはロムルス宇宙基地に入る。レインは酸で壊れていたかと思われたアンドロイド・ルークにつかまれる。

レインはルークの頭からチップ(モジュール)を抜き取り、扉の隙間から冷室の中にいるタイラーに渡した。

タイラーはそのチップをアンディに入れる。アンディはルークの権限を引き継ぎ、扉のロックをを解除することに成功した。

扉から出てきた寄生体がナヴァロの顔に絡みつく。レインたちは剥がそうとするができない。レインは冷凍装置で寄生体の尾を凍らせる。寄生体は離れていく。

再起動したルークがアンディに話しかける。そしてアンディの最優先事項を、レインの利益から、ウェイランド・ユタニ社に変更させた。レインはアンディが変わってしまったのを見て動揺する。

アンディはルークから、エイリアンに関する研究成果を会社に持ち帰るよう指示を受けていた。

ビヨンはナヴァロを連れて宇宙船に戻る。アンディが走って追いかけた。ナヴァロはすでにエイリアンに寄生されている可能性が高いと判断し、殺そうとしたのだ。

ナヴァロはアンディから逃げるためにレインたちがまだロムルスにいるにも関わらず宇宙船を発射させる。

ケイは、ナヴァロの胸が裂けてエイリアンが生まれるのを見て叫んだ。ナヴァロは死亡。宇宙船はロムロス基地の格納庫に突っ込んだ。

ケイとビヨンはエイリアンのサナギを見つける。ビヨンが電撃を加えるが、エイリアンが生まれ、ビヨンは酸で殺されてしまった。ケイは数分で大きく成長したエイリアンから逃げる。

いっぽう、レインはアンディの変化に戸惑いながらも、「寄生体は目が見えないからケイを助けに格納庫に行くには、通路を人間と同じくらいの温度にしてゆっくり進めば大丈夫だ」という助言を受けそれを実行する。

レインとタイラーはケイがいる場所までやってくる。しかしアンディは巨大なエイリアンの存在を感じ取り、自分たちまで殺されると言って扉を開けなかった。

ケイはエイリアンの尾に刺されて連れて行かれる。ケイの兄のタイラーはアンディを恨んだ。3人は仕方なくそこから逃げる。

衝撃の生命体:ラスト結末

レインたちは研究室へついた。別室から動けないルークがビデオで研究の説明をする。ノストロモ号から回収したエイリアンの体からある組織を見つけ、それをもとにした薬を製造。それを人類に打てば、新たな生命体が誕生し、植民地の過酷な環境に負けない労働力が手に入る計画だった。アンディはその注射を持って脱出する任務を与えられる。

レインたちは宇宙船へ戻ろうとする。すると通路のエイリアンの繭の中にケイがいた。まだ生きており、エイリアンに種を植え付けられてはいないようだ。レインはケイを助けた。

通路にはロムルスの乗組員から誕生したエイリアンたちが何体もいて、タイラーが殺されてしまった。

レインはケイを連れて逃げる。アンディがエイリアンに襲われ、動けなくなってしまう。

レインはケイを連れてエレベーターに乗る。そしてケイにだけ宇宙船に戻っててと言ってアンディを助けに戻った。

レインはアンディを説得してチップを交換。もとの優しいアンディに戻った

レインはロムルス基地内を無重力状態にし、酸が基地の底に穴を開けないような状態でエイリアンを銃で殺していく。無重力状態で酸を避けていく。アンディと共にエレベーターを登っていく。途中で重力が戻り、レインは落下する。大型のエイリアンがレインを尻尾でキャッチした。

アンディが銃でエイリアンを倒した。2人は宇宙船に戻る。

レインはケイを冷凍睡眠ポッドに入れた。しかしケイは自らの傷を治すためにルークが作った注射(コンパウンド Z-01)を打っており、容体が急変。繭で覆われた謎の生命体を出産した。レインはその生命体を追う。それは人型エイリアン・オフスプリングに成長し、ケイの血液を吸って殺害。アンディの首を切る。

レインは宇宙服を着て貨物室へ行く。人型エイリアン・オフスプリングが追ってくる。酸で貨物室に穴が空いて貨物室は真空状態に。レインは貨物室を切り離し、オフスプリングも宇宙空間へ放り出された

レインは回収していた冷凍睡眠ポットにアンディを乗せ、理想の惑星に向けて進路を取り、自分も眠りにつく。次に目覚めるのは9年後だ。アンディと新しい土地でやり直せるだろうか。

映画『エイリアン ロムルス』終わり

『エイリアン:ロムルス』ネタバレ感想・評価

『エイリアン:ロムルス』の評価は92点。

エイリアンのテーマパークに来たような体験が楽しめた。

寄生体に感知されないために通路の温度を人間の体と同じ温度に設定してゆっくり進む、無重力状態でエイリアンの酸を避けるなど、ゲーム性が高くて臨場感がすごい。

原点回帰の言葉通り、音楽もシリーズ第1作くらいの年代の映画音楽に寄せていたと感じた。

このクオリティならまたフェデ・アルバレス監督でエイリアンシリーズの続編が作られるだろう。

ここまで読んでいただきありがとうございます。『エイリアン:ロムルス』レビュー終わり!

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