ユアン・マクレガー主演、ダニー・ボイル監督の『トレインスポッティング(1996)』を観た。オシャレ映画の金字塔的な作品だということは知っていたが、想像よりも数倍オシャレヤだった。
自堕落でどこまでも突っ走る感じが最高にスタイリッシュなこの映画。具体的に一体何がオシャレなのか解説、そして考察や感想を語ろうと思う。
映画『トレインスポッティング』をファッション観点で考察・解説(ネタバレ)
トレインスポッティングは服装がオシャレすぎる。坊主頭のレントン(ユアン・マクレガー)はピチピチTシャツに、超タイトなジーンズをきこなしているし、スパッドは大きな黒縁メガネが印象的で、スーツを個性的に着こなしちゃう。
シックボーイは無地Tシャツだけで色男に見えちゃうし、もはや映画全体が、ひとつのファッションショーだといえるだろう。
- 登場人物のスタイルの良さ
- UKファッションの攻めた着こなし
- スタイリッシュな映像や音楽
これらが組み合わさり、
ストーリー以前に、ファッションショーとして楽しめる。しかも、トコトン自分たちを汚しきったファッションショーだ。崇高なパンク的精神である。
トレインスポッティングが若者に受け入れられるのは当然かもしれない。
ファッションを題材にした映画はたくさんあるし、基本的に映画にはスタイリングのプロが関わっている。
しかし、映画全体がファッションショーとして楽しめるものは少ない。しかし、トレインスポッティングを観て思い出したのが、この映画の翌年(1997年)に公開された、リュック・ベッソン監督による、SF映画フィフス・エレメントだ。
出演者のブルース・ウィルス、ミラ・ジョボビッチ、ゲイリー・オールドマンなどの超豪華キャストが出演。そして、彼らの衣装はもちろん、エキストラの服まで、全て有名デザイナーのジャン=ポール・ゴルチエが作っている。
フィフス・エレメントはゴリゴリのブランド前衛的なファッション、トレインスポッティングは、郊外の若者のUKファッション。
ファッション・映画のジャンルは違うが、ファッションショー映画として楽しめるという、大きな共通点がある。
映画『トレインスポッティング』音楽と映像のマッチ度がオシャレ/ネタバレ感想評価
映画『トレインスポッティング』といえば、音楽がめちゃくちゃカッコイイことでも有名だ。
もっと詳しくいうと、映像と音楽のマッチ度が他の映画と比べてとても高い。
ダニー・ボイル監督やスタッフのセンスの良さによるものだろう。レントンがダッシュするシーンでかかる、冒頭イギー・ポップの『Lust For Life』の使われ方がすでにカッコイイ。
まずは、映画でどのように使われているか聞いてみてほしい↓↓
最高の組み合わせ、最高のマッチ度だということがお分かりいただけただろう。『Lust For Life』を全部聴きたい人はこちら↓↓
イギー・ポップの他にも、アンダーワールドなど、有名バンドの楽曲がオシャレにスタイリッシュに使用されている↓↓
ファッションも最高で、バックで流れている音楽も最高。
トレインスポッティングは文句のつけどころがないオシャレ映画だといえるだろう。
映画『トレインスポッティング』自堕落でオシャレな登場キャラの生き方考察
トレインスポッティングは、レントンなど、ドラッグから抜け出せない自堕落な若者の生き方そのものがもはやファッションになっている。
スコットランドのブルーカラー的、パンク的とでもいえばいいだろうか。とにかく、生き方という点でも振り切っているのである。
ファッションは見た目だけでなく、その人のパーソナリティや生き方も重要になってくる。
そこまでマッチさせることができたからこそ、トレインスポッティングはファッション映画の金字塔と呼ばれるまでになったのだろう!
- コメディ
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