ホラー映画『サユリ』ネタバレラスト考察,原作と全然違う!あらすじ結末

  • 2024年9月5日

Jホラー映画『サユリ』。夢のマイホームに引っ越してきた一家に迫る少女の霊!

シネマグ
まさか後半あんな展開になるとは!!ぶっ飛びすぎ〜!

物語ネタバレあらすじ・ラスト結末解説

ストーリー考察・原作マンガとの違い比較

視聴してのぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)

これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!

(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)

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ホラー映画『サユリ』面白かった?

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映画『サユリ』作品情報・予告

公開:2024年8月23日
制作国:日本
上映時間:1時間48分
ジャンル:ホラー
年齢制限:R15+
監督:白石晃士
脚本:安里麻里|白石晃士
原作押切蓮介『サユリ 完全版』(幻冬舎)
撮影:伊藤麻樹
音楽:石塚徹

映画『サユリ』キャスト

主人公・神木則雄|cast 南出凌嘉

ばあちゃん・神木春枝|cast 根岸季衣

学校の友達・住田|cast 近藤華(「アンチヒーロー」)

父・神木昭雄|cast 梶原善
母・神木正子|cast 占部房子
祖父・神木章造|cast きたろう
姉・神木径子|cast 森田想
弟・神木俊|cast 猪股怜生

あらすじとネタバレ少なめの感想はコチラ←

※以下、ホラー映画『サユリ』のストーリーネタバレありなので注意してください!

映画『サユリ』ネタバレ・ラスト結末解説

父の念願が叶って夢のマイホーム(中古)に引っ越してきた中学生の神木則雄。祖父・章造と認知症の祖母・春枝も一緒に住むことになった。

学校で則雄は隣のクラスの女子・住田から「気をつけて」と声をかけられる。

家の中ではどこからか少女の笑声が聞こえる。

数日のちの夜、夢遊病のようにドアの外に出てきた姉の径子が弟・俊を壁に打ちつけて怪我をさせる事件が発生。則雄や父・昭雄はおどろいて手当をする。径子は意識を戻すが、そのときのことは覚えていないと言う。

(径子が寝ている2階の部屋は、かつて小百合が引きこもっていた場所だった。径子はサユリに操られたのだ。)

その後、径子は徐々に正気を失って引きこもりがちになる。

父・昭雄は径子の部屋に入った。部屋の時間が過去に戻る。そしてサユリ(成長して太った姿)にバール (鉄の棒の工具)で頭を殴られて死亡。翌日、母によって死んでいるのが発見された。死因は急性心不全だった。

父の葬式が終わり、祖父の章造が家族をはげます。

則雄は住田から、「私は幽霊が見える。あなたに女の子幽霊が見える。家を出た方がいい」と言われる。

則雄は引っ越ししようと家族に相談してみる。しかし母は、父さんが買ってくれたマイホームを絶対に離れないと怒った。

章造は後日、庭に穴を掘り始めた。則雄が止めようとする。祖父は外に出てきた祖母に「ばあちゃん、久しぶりだな。昭雄は元気か?」と言って死亡。心不全だった。

祖父の葬式が終わる。

夜、則雄は隣に寝ているはずの弟・俊がいないことに気づく。1階へ降りてみると、俊は3階から落ちてきた。俊は死亡する。絶叫する則雄。

さらに姉・径子が現れ、包丁で自らの首を刺す。鮮血がほとばしる。径子も死亡した。

さらに母・正子も取り憑かれたようにコードで自らの首を絞めて死亡

則雄のところにもサユリが迫る。しかしそのとき、認知症から覚醒し正気に戻った祖母・春枝がやってきた

春枝は則雄に喝を入れ、みんなの死体を見て、「幽霊に復讐するぞ!」とさけんだ

葬式や警察の現場検証が終わり、家に帰る春枝と則雄。春枝は、生きる力を濃くすれば幽霊は何もできないと笑う。

翌日から、春枝は則雄に太極拳の特訓をし、走らせ、ご飯を食べさせた。則雄にみるみる生命力がみなぎっていく。

幽霊が出てくる。春枝は何か下品なことを言え!と則雄に命令。則雄は「元気はつらつ!おま○こまんまん!」と叫ぶ。サユリの霊は消えていった。

春枝は章造が死ぬ前に掘っていたところを掘り返す。そこには骸骨と身分証が埋められていた。九条小百合と書かれており、少女の幽霊の名前はサユリだと判明。

数日のち、春枝は用事があると言って出かける。則雄は家で1人になった。サユリに取り込まれないように気をみなぎらせるが、弟が飛び降りる恐ろしい夢を見させられ大ピンチ。

そこに危険を察知した住田がやってくる。住田が則雄を夢から覚ます。しかし住田がサユリの霊に取り込まれて消えてしまった。

そこに祖母・春枝が帰ってくる。春枝は他の場所に住んでいたサユリの家族(父・母・妹)を連れてきた。そして則雄に、コイツらがサユリを殺したせいで、ワシらの家族が呪い殺されたと怒りをぶちまけ、ハンマーで拷問していく

太ったサユリの霊が出てくる。則雄と春枝は、サユリが幼い頃に父から性○虐待を受けていたヴィジョンを見る。そのせいでサユリは引きこもりになり、まるまる太った10代の頃に母を殺そうとして父と妹に殺されたのだ

なぜサユリが恨みを持っているか知った春枝は好きにしろと言う。サユリはバールで父の肛○を突き刺し殺害。妹の頭を殴って殺害。母の目を潰した。

しかしサユリの霊はそれでもまだ治らない。春枝が血をはいて倒れた。則雄は住田とやりたい!住田を返せ!と言ってサユリの霊を弱らせる。墨田が異空間から出てくる。

春枝が太極拳でサユリにダメージを与える。サユリは少女の姿に戻った。サユリの後ろに、昭雄、章造、径子、正子、俊がいる。みんなの霊も家にいたのだ。

サユリの霊と家族の霊が消える

その後、春枝は再び認知症の状態に戻り、ケアホームに入った。海辺でいきなり正気に戻り、何かあったらばあちゃんがいる。と叫んでまた認知症の状態に戻った。則雄と住田は車椅子の祖母を散歩させる。

映画『サユリ』終わり

考察

祖父の「ばあちゃん久しぶり!」の意味

祖父の章造は穴を掘ったあと、「ばあちゃん久しぶり、昭雄は元気か?」と言っていた。この言動が謎だった。

正気のばあちゃんに会うのが久しぶりという意味なのだろう。

章造は死ぬ間際に、覚醒しようともがいている春枝の姿を見ていたのだと思う。

先に死んだ息子・昭雄の霊も見えていたのだろう。

認知症の老人の背後には正気の魂があるのかもしれない。

シネマグ
ばあちゃんは引っ越してきた初日から家族の危機を感じてずっともがいて、やっと正気になったのだろう。

径子はサユリの気持ちを感じていた?

径子はサユリが生前に引きこもっていた部屋を使っていたため真っ先に呪われた。

後半でサユリが父から性○虐待を受けていたことがわかったので、サユリとシンクロした径子もその恐怖を味わっていたのだと思う。可哀想。

原作漫画と映画の違い

1番大きな違いは、原作漫画ではサユリの霊が太っていないこと。

映画ではサユリが10年くらい引きこもって菓子ばっかり食って太っていたので、その太ったバージョンのサユリと、少女バージョンのサユリが登場するが、漫画では16歳のサユリも細身。

サユリが父から性○虐待を受けていたこともなく、サユリは思春期で引きこもってしまった設定

引きこもって狂ったサユリは、妹・香奈に刺され、母・美里に押さえつけられ、父・夏彦に首を締められて死亡。

しかし家族に恨みはなく、サユリの霊はばあちゃんがサユリの家族を拷問するシーンで悲しみ、観念する

漫画中盤で、則雄の姉は舌を噛んで失踪。弟は突然失踪。母は首を吊って死体が消えていた。しかし、ばあちゃんがサユリの家族を拷問したときにサユリの心が弱って少女の姿になり、「拷問をやめてくれという意味で」姉、弟、母の死体も出てくる。

サユリは、仲の良い家族に嫉妬して神木家を殺していったようだ。

そして死んだじいさん・章造がサユリを連れて消える。

ばあちゃんの太極拳の設定もない。「元気はつらつ!おま○こまんまん!」も映画オリジナル。

シネマグ
映画は後半のギャグ要素が強く、漫画はもう少しシリアスな感じ。

原作者の押切蓮介さんはホラー映画は人間の負け戦ばかりなので、本作のような漫画を作ったらしい。

ホラー映画『サユリ』ネタバレ感想・評価

Jホラー『サユリ』の評価は80点。

認知症のばあちゃん・春枝が覚醒して幽霊に復讐するというぶっ飛んだストーリーではあるが、従来のように幽霊にやられるばかりではなく、ガッツリやり返す革新的な部分によって、意外と本質を描いているように見えるから不思議

ばあちゃんがサユリの家族を拷問する流れが衝撃的だった。主人公とばあちゃんが完全に悪の側に回っているのが面白いといえば面白いんだけど、そこにサユリの幼少期の性○虐待の話も入ってきて、戦争や復讐って結局こういうことなんだろうなと感じた。

許されないことだけど、それぞれに相手を攻撃する理由がある。人間が争い続ける必然が描かれている。

家族が5人も死んでしまうけど、祖母・春枝は則雄をビンタし、叱咤して鍛えていく。

これも真面目に考えると、普通ならうつ病まっしぐらの則雄を立ち直らせて救っている。

その行動が現実的かどうかはさておき、トラウマから逃げずに立ち向かうことが正解なこともあるのだという素晴らしいメッセージが込められていると思った。きっと戦後の人々はそんな感じで自分や周囲を鼓舞して死ぬ気で働いたのだろう。

感想を語る犬
「元気はつらつ!おま○こまんまん!」は笑った。確かにやるまで死ねるか!って感じになりそう!

ここまで読んでいただきありがとうございます。Jホラー映画『サユリ』レビュー終わり!

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