映画『陰陽師0』ネタバレ考察/梅の木に縛られた理由,菅原道真の和歌から解説!

  • 2024年10月21日

映画『陰陽師0』ネタバレ・ラスト結末まで解説

晴明は博雅の権力を使って泰家の死体を調べる。すると彼がなんらかの毒を飲まされていたことがわかった。真犯人は毒のせいで水を飲みたくなって井戸に駆けてきた泰家を突き落としたのだろう

平郡貞文(へぐりのさだふみ/安藤政信)が「死んだ泰家の死体のそばにあった木簡に書かれた文字と晴明の筆跡が類似している」と調べる。晴明は天文博士の惟宗是邦(これむねのこれくに/北村一輝)によって縛られてしまった。

そこへ博雅が馬でやってくる。晴明は縄を解いて脱出し、博雅の馬に乗る。博雅によると、帝からの婚約の手紙を徽子に届けたが、徽子はショックを受けた(ずっと博雅のことが好きだった。博雅も徽子が好き)。そして徽子は金の龍に攫われてしまった…と話す。

晴明と博雅は徽子を探して森へ迷い込む。

森には晴明を追って貞文たちも来ていた。貞文たち学生は得業生の地位を狙って殺し合いを始める。

晴明はいつも見ている両親が殺される夢を見る。そこで勇気を持って犯人の顔を見た。博雅の笛の音で正気にかえった晴明。晴明は「俺たちは暗示にかかっており、ここは夢の中だ」と話す。2人を炎の龍が襲う。博雅は腕を火傷してもう笛が吹けなくなると泣き叫んだ。晴明は俺を信じろという。

晴明は地底湖からの水が出る場所へ火龍を呼び込み、水龍で倒した。

現実で呪術を舞っていた天文博士の惟宗是邦のもとに水龍がやってくる。天文博士は水龍にのみ込まれて死亡した

晴明は目を覚ます。陰陽寮にいてロープで縛られている状態だった。ロープを解いた晴明は黒幕の陰陽頭・藤原義輔(おんみょうのかみ/ふじわら のよしすけ/小林薫)のところへ。夢で見たのは彼の顔だった。

陰陽頭は、「お前の父親は優秀な陰陽師で邪魔だったから殺した。天文博士に毒を盛らせて泰家を殺し、学生たちに殺し合いをさせたのも俺だ」と語る。蠱毒のように学生同士で殺し合せ、1番優れたものを利用したかったらしい。天文博士とは協力関係にあった。

晴明は意識を物質化し、藤原道真の名前をよみ、梅の花の木で陰陽頭を縛り倒す(殺す)

その後、徽子は帝のもとへいくと博雅に告げた。博雅は涙をこぼしてうなづいた。

晴明と博雅は月あかりで酒をのむ。

考察1:どこまでが夢なのか?

結局、どこまでが夢だったのか混乱するところもあったので整理する。

結論をいうと、晴明が天文博士(北村一輝)に縛られた直後からが夢の世界。縄を解いて逃げ出したところからは夢。

博雅については徽子に帝の恋文を持っていったところまでが現実で、徽子が金の龍にさらわれるところは夢の世界。

夢だが晴明と博雅の意識は深層心理の中で繋がっているという設定なので、博雅が徽子のところで嗅いだお香の匂い(陰陽頭が用意したもの)が夢の中から晴明に影響を与え、晴明は暗示にかかってしまったという解釈だろう。

次のページでは梅の木やラストの本当の意味について徹底解説↓↓