Netflix映画『イン・ビトゥイーン』(The In Between)は、死んだボーイフレンドからのメッセージを必死に受け取ろうとする女子高生を描いた作品!
作品情報・キャスト、ぶっちゃけ感想・評価・演出解説(ネタバレ)、ラストの意味・考察を知りたい人向けに記事をわかりやすくまとめました。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目からどうぞ)
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Netflix映画『イン・ビトゥイーン』作品情報・キャスト
原題:『The In Between』
ジャンル:ラブロマンス・ファンタジー・ティーン
監督:アリー・ボーシン
脚本:マーク・クライン
配給:Netflix
登場キャラ・キャスト
©︎Netflix
テッサ|演 ジョーイ・キング (『ファミリー・アフェア』『キスから始まる物語』『グレイテスト・サマー』『ラブ・アゲイン』のモーリー役)
スカイラー|演 カイル・アレン(スピルバーグの『ウエストサイドストーリー』バルカン役)
テッサの母ヴィッキー|演 キム・ディケンズ(『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』シリーズのマディソン役)
テッサの父メル|演 ジョン・オーティス
『イン・ビトゥイーン』ネタバレなし感想・あらすじ・見どころ・海外評価
あらすじ:交通事故に遭い、ボーイフレンドのスカイラーを失って自分も事故前後の記憶がない高校生のテッサ。携帯に彼と一緒に過ごした場所の写真が送られてくるなど、スカイラーの霊がまだこの世にとどまっているとしか考えられない体験をしながら、写真に情熱を注いでいた自分が、数ヶ月前にスカイラーと出会った頃を回想します。
ストーリーが薄すぎてぶっちゃけ面白くなかったです。
伝えようとしているメッセージは素晴らしいのですが、ありがちなプロットが退屈でした。
おすすめ度 | 50% |
世界観 | 60% |
ストーリー | 45% |
IMDb(海外レビューサイト) | 5.9(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家56% 一般71% |
※以下、映画『イン・ビトゥイーン』のストーリーネタバレありなので注意してください!
Netflix映画『イン・ビトゥイーン』ネタバレ感想・評価
©︎Netflix
最愛の恋人の死をどう受け入れるかという普遍的なテーマがあり、それを幽霊・超常現象を使ってどう表現するかが見どころの作品でした。
しかし伝え方がストレート過ぎというか予定調和というか、ひねりがほとんどない感じで、すごく悪く言ってしまうと、数行のポエムで表現できそうな内容だったと思います。
一応ティーン向けの恋愛映画なので多少ストレートなのは仕方ないにしても、映画としてオリジナリティが薄いのも気になります。
主人公テッサは写真に情熱を注いでいます。一方で、自分が養子で養父母との関係も微妙なため、自身の存在意義について悩んでおり、恋人スカイラーに愛していると言えません。
設定はすごくいいと思いますが、写真にしても自分の存在意義にしても、亡き人は心の中にいるということで、強引にまとめられてしまった印象です。
演出について
映像面では、過去の回想のほうが色彩豊かで、事故があって恋人スカイラーを失ってしまった現在のほうが色褪せている彩度の調整の仕方が面白かったです。
過去が色褪せている表現の映画のほうが普通なので。
また時系列が恋人と過ごした夏と、現在が交互に展開していくのでその対比に見応えがありました。
ちなみにテッサに超常的な世界を教えたドリスは、もろにマジカルニグロ(ハリウッド映画でよく見る、主人公を助ける謎の黒人設定)でしたね。
ラスト意味を考察(ネタバレ)
終盤ではテッサが親友シャノンに連れられて、病院から事故現場に向かいます。
そして失われていた事故当時の記憶を映像で振り返り、自分がスカイラーに「I Love you」と言えていたと知り、前に進む決意をしました。
このときスカイラーが映像について「君の記憶だ」と言っているので、スカイラーの霊が実在しているかは微妙です。
解釈としては、スカイラーの霊は、彼との突然の別れに悔やんだテッサが映し出していた願望なのだと思います。
写真の発表(大学の面接?)のラストシーンで後ろのほうに座っていたのは、死んだスカイラーの霊でしょう。
しかしテッサの目線で、心の中にいる彼の霊が映像として見えているのだと思います。スカイラーの霊がラストで実在しているとすると、成仏していない残念なラストになってしまいますもんね。
ただ、テッサが謎のメッセージを受けたり、死と生の間の世界を信じるドリスや、車が勝手に事故現場に行ったりなど、劇中では実際に超常現象が起こっていました。
全てをテッサの心理状態で説明するのも無理なので、霊がいるかいないかは視聴者自ら決めてください!というコンセプトもあるのでしょう。
霊を心の中に認める矛盾(ネタバレ)
最後にテッサはスピーチで、「亡霊は自分の理想の一部で、私たちの中に残る」と言っていました。
霊なのか思い出なのか?ごちゃごちゃしてますね。
映画のストーリーなので多重に解釈できたり、意味が共存していたりというのはもちろんOK。ただ『イン・ビトゥイーン』については綺麗にまとまらないというか、どっちつかずな印象が強かったです。
霊と心の中の思い出や記憶がどう違うか提示されていないのはなんだか消化不良でした。
霊の存在を受け止めてこそ前に進めるという抽象的な結論は良いのですが、上述の疑問が湧いたせいで素直に受け取れませんでした。
最後のまとめ
映画『イン・ビトゥイーン』は、事故死したボーイフレンドへの想いと、人間的に誰かを愛すことができるための成長がリンクしたコンセプトに優れた作品だったと思います。
一方で、大枠のストーリーがシンプル過ぎて残念だったのは否めません。個人的にはもう少し個性的な物語が作られることを期待します。
ここまで読んでいただきありがとうございます。Netflix『イン・ビトゥイーン』レビュー終わり!
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