映画『ナミビアの砂漠』ネタバレ考察・ラスト&タイトルの意味,左右反転とティンプトンの解説

  • 2024年10月2日

映画『ナミビアの砂漠』ネタバレ・ラスト結末解説

カナはホンダには友達のイチカが電話で泣いていたと言って家を出て、ハヤシと浮気をする。ハヤシはホテルで、付き合うならホンダと別れて欲しいと言った。

ホンダが北海道の出張から帰ってくる。ホンダはカナに、上司に誘われて断れず、すすきのの風○に言ってしまったと告白。

カナはそれが別れる理由になると考え、別にいいよといいつつ不機嫌な態度を取り、ホンダに罪悪感を抱かせた。

カナはホンダがいない間にハヤシと引っ越しを済ませ、新居に引っ越した。ハヤシの以前の彼女のものと思われる妊娠のエコー写真を発見し、タバコの火を押しつけて押し入れに隠す。

カナは鼻ピアスを開けて鼻血を出した。ハヤシはカナが考えたイルカのデザインの入れ墨を肩に入れる。

カナは郊外の自然豊かなキャンプ地でハヤシの両親や友達と会う。ハヤシの両親はニューヨークでも仕事をしていた国際色豊かな人だった。

引っ越し当初は楽しかったが、だんだんハヤシがカナに構ってくれなくなる。仕事をやめて売れないクリエイターとしてアーティストのPVの編集や脚本を書いていた。カナはハヤシにクッションを投げる。

取っ組み合いの大喧嘩になり、カナはアパートの部屋から出て行く。しかし外の階段でこけて、首を捻挫してしまう。

ハヤシはカナを病院へ連れて行った。カナはしばらく車椅子生活となり、ハヤシはカナの看病をする。

ハヤシは車椅子のカナをデートで都庁に連れて行く。ハヤシは友人で官僚の三重野(伊島空)と楽しそうにしゃべっていた。

カナの首は徐々に良くなり、脱毛サロンの仕事にも復帰する。

カナの職場近くに前の彼氏・ホンダがやってきた。カナに突然出ていったことを責め、出張で風○に行ったことを謝罪した。カナは出張中に妊娠していた赤ちゃんを堕ろして体が傷ついたと嘘をつく。ホンダはその場で泣き崩れた。カナは笑う。

カナは脱毛サロンで、お客にちゃんと脱毛したいなら医療脱毛やれ!と言ってクビになった。

カナはハヤシと取っ組み合いの大喧嘩をすることが多くなる。カナは妊娠のエコー写真を投げつけた。ハヤシは忘れてたと言い訳する。カナが忘れるってどういうこと?と問い詰めるとお前には関係ないと言い返された。2人は取っ組み合いの大喧嘩をする。カナの脳内ヴィジョンでジョギングをする自分の姿が描かれる。

ある日、カナは夜空を見上げた。隣の部屋の住人・遠山ひかり(唐田えりか)も夜空を見上げている。目が合って会釈をした。

カナはひかりとキャンプ場でばったり出会う(虚実不明)。2人は歌をうたって火を飛び越える遊びをした。

カナは精神科医の東高明(中島歩)にネットで相談する。躁鬱病の疑いがあると言われた。

カナは精神科医の葉山依(渋谷采郁)のカウンセリングを受ける。父親がクズだった話などをした。葉山はカナがこうあるべきだと囚われすぎていると話した。

カナはハヤシと取っ組み合いの大喧嘩をして仲直りするサイクルを繰り返す。2人は元カレのホンダが作ってくれてずっと冷凍していたハンバーグを食べる。カナに中国から電話がかかってきた。中国人の母とその親族だ。カナは中国語でニイハオやティンプトンと話す。

電話が終わり、ハヤシはカナにティンプトンって何?と聞く。カナは「わからないって意味」と答えた。

映画『ナミビアの砂漠』終わり

映画『ナミビアの砂漠』ネタバレ感想・評価

映画『ナミビアの砂漠』の評価は88点。

淡々とちょっとヤバい女・カナの私生活を見せつけられる意味不明な映画なので賛否両論になるのはわかるが、個人的には傑作だと思った。

小説で言うと三人称や神の視点ではなく、主人公の主観とかを排除して淡々とライブカメラで観察している感じ。ただ、あまりにも河合優実さんの演技が素晴らしくて内容が生々しいので没入感がすごい。『あんのこと』の壮絶な感じも素晴らしかったが、本作のようなナチュラルな感じもすごくいい。若手のスター。

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映画『あんのこと』

監督の山中瑶子さんも若いけど天才肌なんだなあ、追いかけたいと思った。カンヌ国際映画祭の国際映画批評家連盟賞を受賞したそうだが、うなづける。世界で評価されそうな作品だと思った。

マーティン・スコセッシ監督が「最も個人的なことが、最もクリエイティブである」と言っているが、それを地で行くような映画。若い女性の私生活でもパーソナルに描けていれば、それは面白いのだ。改めて映像や映画って素晴らしいと感じさせてくれる作品だった。

ここまで読んでいただきありがとうございます。『ナミビアの砂漠』レビュー終わり!

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