Netflix『ボドキン』全話ネタバレ感想・評価!真犯人と最終回の結末は?キャストあらすじ解説

  • 2024年5月15日

Netflix『ボドキン』アイルランドを舞台にポッドキャスターが20年前の悲惨な事件に迫る!

CineMag
北欧でよそ者たちが過去の事件に首をツッコんでいく!定期的に摂取したくなる北欧が舞台のサスペンスです!

作品情報・キャスト

あらすじ・ネタバレなしの感想

全話のあらすじネタバレ・最終回の解説

これらを知りたい人向けに内容をわかりやすくまとめました。

(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。好きな項目から読んでください。)

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Netflixドラマ『ボドキン』作品情報

公開:2024年5月9日
制作国:アメリカ
話数:全7話
原題:『BODKIN』
ジャンル:サスペンス
年齢制限:16歳以上
原案:ジェズ・シャーフ
制作:ハイヤー・グラウンド・プロダクションズ
配給:Netflix

ハイヤー・グラウンド・プロダクションズ(Higher Ground Productions)はオバマ元大統領夫妻が運営する制作会社。

最近だとジュリア・ロバーツ主演の『終わらない週末』も制作してました。

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Netflix映画『終わらない週末』

『ボドキン』あらすじ,Netflix

記者のダヴ・マロニーは政府が関与する不正を暴こうとしていたが、ある日、情報提供者が自殺してしまう。

ダヴは上司から、事態が収束するまで有名ポッドキャスターのギルバートの取材を手伝うためにアイルランドのボドキンへ行けと言われてしぶしぶ承諾。

ダヴはボドキンの出身だった。

ダヴ、ギルバートに加え同じ会社のエミーも付き添うことに。

ギルバートたちはアイルランドのボドキンという田舎町に到着。20年前のサーウィン祭り(ハロウィンの原型)で3人の住民が行方不明になった事件を調査する。

しかし、ボドキンの住民たちは過去についてかたくなに口を閉ざす。

そんな中で新たな殺人事件が発生。20年前の失踪事件はまだ終わっていなかった…。

『ボドキン』キャスト

ダヴ・マロニー(問題を抱える記者)|cast シボーン・カレン(『オリジン』)

ギルバート・パワー(有名なポッドキャスター)|cast ウィル・フォーテ(『スイート・トゥース:鹿の角を持つ少年』)

エミー・シザー(ギルバートを手伝う記者)|cast ロビン・カーラ(『Trying ~親になるステップ~』)

『ボドキン』ネタバレなし感想・海外評価

美しい自然に囲まれる北欧アイルランドの田舎が舞台のフォーク・サスペンス。

シネマグ

サスペンス好きとしては、北欧独特の陰湿な雰囲気がクセになります。

主人公のダヴが子供に悪態をついたり、リンゴを蹴って捨てるなどクズ野郎(女だけど)なのも面白い。

ダヴが別の事件の失敗で追い詰められる中、アイルランドで過去の事件を調査する同時進行のアイデアがすばらしいです。

サスペンスとして面白いことはもちろん、ずいしょにシュールな笑いが散りばめられているのも見逃せません。

感想を語る犬

独特で良質なサスペンスドラマを見たい人にオススメ!

おすすめ度 80%
世界観 85%
ストーリー 80点
IMDb(海外レビューサイト) 7.0(10点中)
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) 批評家 65%
一般の視聴者 62%
メタスコア(Metacritic) 58(100点中)

※以下、Netflix『ボドキン』のストーリーネタバレありなので注意してください!

1話「真のミステリー」ネタバレ

記者のダヴはアメリカ政府が絡んでいる不正事件を追っていた。しかしある日、情報提供者の男性・クルテクが首吊り自殺。

ダヴは上司から「これ以上面倒を起こされると困るから、アイルランドで取材をするポッドキャスターのギルバートに同行してくれ」と言われる。

同じ会社のエミー・シザーも助手として同行した。

ギルバートは20年前のサーウィン祭りでの失踪事件(教師だったフィオナと教え子の少年、そしてマラキという男性の3人が失踪した事件)を調べる計画だった。

取材を進めるが住民たちはなぜか、当時の話をしたがらない。ダヴやギルバートにも冷たかった。

運転手として雇ったシェーンは無断欠勤した。

ダヴは車にぶつかられ、正体不明の2人組から「過去を調べるな」と脅される

2話「私たちの本質」ネタバレ

ギルバートはバーで飲んで賭けをしてフランクに8000ユーロ負かされたと聞かされる。金欠で貯金はない。

ダヴたちは離れ島の修道院にいるシスター・マクドナーに話を聞きに行く。

20年前に失踪した少年・テディはその3日後にシスターによって発見されたが、失踪していた3日間の記憶はなかったという。

ダヴたちは当時失踪した少年がバーで暗い顔をしているテディ(巡査長の息子)だと知り、彼に話を聞きに行く。

しかし、巡査長が息子に関わるなと怒鳴り込んできた。

ダヴとエミーは図書館に忍び込み、20年以上前の新聞に失踪したマラキと一緒に密輸業者でアナグマと呼ばれるジャッキー・マクファーデンが写っていると気づく。

アナグマはシェイマスと名を変え、ボドキンで暮らしていた

シェーンはシェイマスに銃を受け取ったことを知らせた。

そんな中、地主のダラーが頭を強く打って死亡しているのが確認される

3話「真っ当な人生」ネタバレ

葬式で死亡したダラーは20年前に失踪したマラキと親しい仲だったことが判明。

さらにシェイマスがマラキの兄だということもわかった。シェイマスと失踪したフィオナは恋人だった

シェイマスはギルバートの借金をフランクに返す代わりに、ポッドキャストで俺のことを話すなと言う。ギルバートは了承し、借金は返された。

20年前の祭りの開催地近くで事故があった可能性を聞き、ダヴは沼に沈んでいた車を発見。引き上げると男女2人の死体があった

4話「深まる闇」ネタバレ

シェイマスはマラキの死体を確認。指が6本ある多指症なので確実にマラキだ。

しかし、女性の死体が部分入れ歯ではないことから、フィオナではないことが判明

シェイマスは、北の縄張りのマフィア/マカドール兄弟がマラキを殺したと考える。

ダヴとエミーは、沼に沈んでいた車や近くにあった錆びたナイフが巡査長のものだと知る。

シェイマスとショーンはウナギの密輸の取引をしていたが、相手は実はICPOだった。

ICPOは男女の2人組で、あやまってダヴに車でぶつかった人物だ。

5話「時代のひずみ」ネタバレ

シェイマスがギルバートに語る。若い頃に北の土地に住んで密輸などをしていたが、マカドール兄弟たちとトラブルになって逃げることにしたと言う。

ボドキンにいたフィオナとマラキに先に逃げるよう伝えたが2人が失踪したので、マカドールたちに殺されたと思ってた…と話す。

シェイマスはギルバートを連れて北の土地へ。初老の女性/ブローナ・マカドールに会うが、彼女は「フィオナを知らないし殺してもいない」と言う。

ダヴは心臓発作で倒れた巡査長から真実を聞く。
息子のテディがフィオナを巡ってマラキをレンガで撲殺してしまった。死体を隠蔽するまえに車でヒッピーの女性を轢き殺してしまったので2人を車のトランクに入れて沼に沈めたと言う

エミーは祭りの日にフィオナを他の街へ送ったと話したメイヴの嘘に気づいた。

6話「終わり良ければすべて良し」ネタバレ

ギルバートの妻・アンバーがボドキンにやってきて離婚届を突きつけられる。ギルバートは仕方なくサインした。

ダヴとエミーは離れ島の修道院へ行く。

修道院長は、ダヴは母親に捨てられて修道院学校で育てられたのに、礼拝堂に放火したと話した。エミーは驚く。タバコの不始末だったとダヴが語る。

ギルバートが島にいたメイヴとテディから話を聞く。
メイヴは20年前の祭りの日にフィオナとマラキを逃がす予定だった。フィオナは乱暴者のシェイマスから逃げたがっていた。
船着場にシェイマスが来たと思って棒で殴ったらテディだった。彼をこの島まで運び、修道院で手当をさせ3日後に返したと話した。

ダヴとエミーはフィオナの墓を発見。修道院長がフィオナは修道院にかくまわれたが、シェイマスの子供を妊娠しており、出産した時に死んだと語る。

なんとショーン(運転手)がシェイマスの子供だった。

ダヴは情報提供者が自殺した事件に関する証拠を隠滅したことでICPOの2人組に逮捕される。

ボドキン最終回 第7話「明かされる真実」ネタバレ

ダヴは、シェイマスの逮捕に協力するから解放してくれと、ICPOと取引。

宿屋のオシェイは、フィオナから生まれてくる息子ショーンを預かってくれと遺言を受けたとギルバートたちに話す。

シェイマスは、ギルバートからショーンが自分の子供だと聞かされてやってくる。ICPOも来た。

シェイマスは、お前は俺の子供だとショーンに話す。銃が暴発し、ショーンの親指が吹っ飛んだ。

シェイマスはギルバートを人質にとって逃げた。

サーウィン祭りの真っ只中。村人たちがダンスする広場のそばの地下壕でシェイマスはギルバートを縛り、爆弾を仕掛けた。シェイマスは海へ逃げる。

ダヴとエミーがギルバートの居場所に気づき、ロープを切って外に出る。しかしまだ足首のロープは結ばれたままだった。

エミーはテディに歌を歌わせて、村人たちを他の場所へ誘導する(爆弾の被害に遭わないため)。

ダヴはシェイマスを追い、あなたは私と同じですべてを壊したいだけだ!と話す。

マフィアのマカードル兄弟が迫る。ICPOも来ていた。シェイマスは爆弾のスイッチを押す。大爆発が起こる。ウナギの稚魚を入れていたタンクが爆発し、ウナギの稚魚の雨がふった。

シェイマスはマカードル兄弟に連れて行かれた。

ダヴはギルバートが爆風で死んだかもしれないと考えて涙を流すが、ギルバートは生きていた

一件落着。

ギルバートは今回の事件でこり、ポッドキャスターをやめることを決意。ボイスレコーダーを海に捨てる

エミーは上司に強引な交渉ができる女性に成長していた。

ダヴは辞職し、かつて自分がいた修道院学校の修道女の取材をしつつ、自分の少女時代をふりかえった。よくみる狼の幻覚は、子供の頃にフゥエラと名付けた人形がもとだった。

ボドキンシーズン1終わり

Netflix『ボドキン』視聴後の考察

事件と犯人と経緯のまとめ

事件の経緯をまとめると、下記になります。

  1. 20年前のサーウィン祭の日でフィオナがシェイマスから逃げようとした
  2. フィオナを巡って当時14歳のテディがマラキを殺害
  3. テディの父の巡査長がマラキの死体を隠蔽しようとして別の女性を轢き殺してしまう
  4. 巡査長が2人を車のトランクに乗せて沈めた
  5. フィオナは離れ島の修道院でシェイマスの息子を出産して死亡
  6. シェイマスの息子がショーンだった

ただ、明らかになっていないこともたくさんあり、テディとマラキの間にどんなトラブルがあったのかなど、重要な謎が残されています。

地主のダラーが死んだのもまさかただの事故?
事故でなければ誰が殺したのか?シェイマスがカッとなってやったの?

わたしが読み取れてないだけなのか、スッキリしない部分が多かったです。

実は革新的なコンセプト?

各話のオープニングとエンディングに「真実や物語は見る角度によって変わる」的なナレーションがありましたね。

私の解釈ですが、不安定な真実が積み重なった本作の結末は、ある角度から見た真実でしかないとのメッセージが込められているのでしょう。

本作で解明されたストーリーは、結局はアメリカのポッドキャスター用のていのいい物語にすぎないのだと思います。

つまり、ダヴやギルバート、私たち視聴者が見た物語は本当に真実だったのか!?という問いが余韻として残されていわけです。

解決したっぽいけどかなり強引ですよね。細かい部分で謎が多すぎて真実は断定できません。そもそも過去の真実に到達できるかも疑問です。

でも、ツギハギの物語をつなぎ合わせて真実だと宣言することはできます。

シネマグ
そういった犯罪実録ドキュメンタリーの皮肉を表現した構造については絶賛したいです。

ただ、素直な視聴者がみた場合、そこまで大きな驚きのないサスペンスに映ってしまうかもしれません。

感想を語る犬
事件や犯人の考察より、物語の構造を考察するほうが適切な渋いドラマでした!