『スマホを落としただけなのに 最終章 ファイナル ハッキング ゲーム』ネタバレラスト結末解説
脱獄した浦野善治(成田凌)は韓国に潜伏していた。浦野は韓国の反政府組織∇・ムグンファのスミン(クォン・ウンビ)によってアジトに呼ばれる。キム・ガンフン(大谷亮平)が日韓首脳会談を潰してくれと浦野に依頼する。
浦野は部屋とPC設備を用意される。スミンはキムから浦野を手なづけろと命令されており、怯えながらも浦野に体をあずける。しかし浦野はスミンが任務でそれをやっていることを見抜き、彼女が持っていた護身用の凶器を奪った。
浦野は富田麻美(北川景子)に執着し、彼女を剥製にしたいと思っていた。そこでキムに腕の良い剥製師を紹介してもらう。
浦野は仲間の千春に頼んで麻美の夫・誠(田中圭)にハッキング用のイヤホンを渡し、麻美とのやり取りを覗く。
浦野はJアラートを乗っ取り、日米首脳会談の会場にミサイルが落ちたと見せかけて日本中に思わせて大混乱させた。
サイバーセキュリティ課に配属された加賀谷学(千葉雄大)はそれが浦野の仕業だと確信した。
スミンは浦野の肩に火傷の痕があり母親から虐待を受けていたと気づく。スミンも父親から虐待を受け、児童養護施設で育ったのだ。スミンは浦野にシンパシーを感じ、次第に惹かれていく。
スミンは施設で食べた忘れられないキンパを浦野に作ってあげる。
浦野はスミンに頼んでキムのスマホの充電ケーブルをハッキング用のものに取り替えさせた。
浦野は父親に捕まって虐待されそうになっていたスミンを助けた。夜、スミンは浦野のベッドで寝た。翌朝、浦野はスミンに朝食を作ってあげる。
浦野はキムの通信履歴をみて、日本の警察関係者にバタフライという裏切り者がいると知る。それを手紙で浦野に知らせた。
浦野はパートナーの美乃里(白石麻衣)が何か隠しているのを知って彼女が裏切り者ではないか?と疑うが、美乃里は妊娠3ヶ月だと言えずにいただけだった。
兵藤彰(井浦新)は加賀谷に、韓国に麻美がやってくると誤情報を流して浦野を誘き出して捕まえようと持ちかける。麻美の夫・誠は反対したが、自分のスマホが浦野にハッキングされていることに気づいて了承した。
加賀谷と兵藤は誠と麻美になりすました捜査官たちと一緒に韓国へ。浦野は偽の麻美が滞在するホテルにやってくる。しかし加賀谷たちの作戦を見抜いており、捜査官の1人を殺害して逃げた。
浦野が加賀谷の前にドローンをよこし、爆破させる。
加賀谷は兵藤の部下の捜査官たちが全員警察を解雇された人物だと知って違和感を覚える。
浦野はスミンやキムに何も告げず日本へ。スミンが後を追う。
ついに日韓首脳会談当日。会場を無数のドローンが囲む。1つのドローンが落ちて爆発。警備は警戒を強めた。無数のドローンを操作しているのは、スマホゲームだと思っている一般人たちだった(浦野がキラービーというゲームを開発)。
会談は中止される。キムは日本政府に爆弾を落とされたくなければ暗号通貨で20億円寄越せと言う。暗号通貨が振り込まれたが、浦野がハッキングして全て奪う。キムは組織の裏切り者として処刑された。
ドローンは加賀谷によって妨害電波で落とされた。
浦野は麻美の家へいくが、スミンがキンパを作ってくれたことを思い出して何もせずに立ち去る。浦野は警察に囲まれるが、スミンの助けで逃亡。しかしスミンは腹部を撃たれた。
浦野は隠れ家にスミンを連れて行き弾を抜き取る。スミンは私は助からないから剥製にして欲しいと言った。
兵藤がやってきて20億はどこだ?と浦野に銃を向ける。キムに情報を流していたバタフライは兵藤だった。そこへ加賀谷もやってきた。兵藤は平和ボケした日本にテロの危機感を持たせるためにやったと話す。浦野が兵藤を撃つが、浦野も撃たれる。
浦野は加賀谷の腕の中で、やっぱり僕は生まれてきちゃいけない存在だったのか?でもこんな僕にも一緒にいたいと言ってくれる女性が現れたと話した。加賀谷は生まれて来ちゃいけない人間なんていない!と言った。浦野は死亡する。しかし加賀谷も千春に殴られて気絶。
その後、スミンは浦野の20億円で豪邸に住み、自分が育った施設にも寄付をしていた。スミンは剥製になった浦野を愛していた。
考察1:剥製の意味
最後に死亡した浦野がスミンによって剥製にされてしまった結末は、浦野の狂気がスミンに伝染してしまった意味を持つ。
そして浦野が麻美を剥製にすることをあきらめたことを考慮すると、スミンの存在によって母から虐待を受けていた頃に止まってしまった浦野の時間が最後に少しだけ動き出したという解釈もできる。
浦野は最後に少しだけ止まった時間から抜け出した。しかし同じく虐待を受けていたスミンによって剥製にされて時間を止められてしまった。なんという皮肉だろう。
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