落としたスマホが招く悲劇の始まり 富田誠は、重要なプレゼンに遅刻しそうになり、慌ててタクシーから降りる際、スマホをそのまま車内に落としてしまう。事態に気づかぬまま、彼の恋人・稲葉麻美は富田に電話をかけるが、その電話に出たのは見知らぬ人物で[…]
深夜、あるアパートで顔に傷のある男がインターネットを通じ、複数のサーバーを経由して警視庁公安部のネットワークに不正アクセスを試みている。 結婚式の日 それから数日後、連続殺人鬼・浦野による事件から一年が経ち、麻美と富田は結婚式を迎える。[…]
スマホを落としただけなのに、Netflix韓国版の徹底レビュー↓
Netflix韓国映画『スマホを落としただけなのに:アンロック(Unlocked)』。日本でも話題になった作品が韓国版としてリメイクされました。 シネマグ リメイクというか完全にオリジナルストーリーで、伏線もラストのどんでん[…]
『スマホを落としただけなのに3 最終章 ファイナル ハッキング ゲーム』ネタバレラスト結末解説
脱獄した浦野善治(成田凌)は韓国に潜伏していた。浦野は韓国の反政府組織・ムグンファのスミン(クォン・ウンビ)によってアジトに呼ばれる。キム・ガンフン(大谷亮平)が「日韓首脳会談を潰してくれ」と浦野に依頼する。ムグンファは大韓民国が他国へ依存するのを悪とする過激派だった。
浦野は部屋とPC設備を用意される。スミンはキムから「浦野を手なづけろ」と命令されており、おびえながらも浦野に体をあずけようとする。しかし浦野はスミンが任務でそれをやっていることを見抜き、彼女が持っていた護身用の凶器を奪ってみせた。
浦野は富田麻美(北川景子)に執着し、彼女を剥製にしたいと思っていた。そこでキムから腕の良い剥製師を紹介してもらう。
浦野の仲間の千春は、アクシデントを装って麻美の夫・誠(田中圭)にハッキング用のイヤホンを渡すことに成功。
浦野は誠と麻美とのやり取りをのぞく。
浦野はJアラートを乗っ取り、日米首脳会談の会場にミサイルが落ちると見せかけて日本中を混乱に陥れた。
サイバーセキュリティ課に配属された加賀谷学(千葉雄大)はJアラートのハッキングが浦野の仕業だと確信した。
スミンは浦野の肩に火傷のあとがあり母親から虐待を受けていたと気づく。スミンも父親から虐待を受け、児童養護施設で育ったのだ。スミンは浦野にシンパシーを感じ、次第に惹かれていく。
スミンは施設で食べた忘れられない味のキンパを浦野に作ってあげた。
浦野はスミンに頼んでキムのスマホの充電ケーブルをハッキング用のものに取り替えさせた。
浦野は父親に捕まって虐待されそうになっていたスミンを助けた。夜、スミンは浦野のベッドで一緒に寝た。翌朝、浦野はスミンに朝食を作ってあげる。
浦野はキムの通信履歴をみて、日本の警察関係者にバタフライという裏切り者がいると知る。それを手紙で加賀谷に知らせた。
加賀谷はパートナーの美乃里(みのり/白石麻衣)が何か隠しているのを知って彼女が裏切り者ではないか?と疑うが、美乃里は妊娠3ヶ月だと言えずにいただけだった。
公安の兵藤彰(井浦新)は加賀谷に、韓国に麻美がやってくると誤情報を流して浦野を誘き出して捕まえよう!と持ちかける。麻美の夫・誠は反対したが、自分のスマホが浦野にハッキングされていることに気づいて了承した。
加賀谷と兵藤は誠と麻美になりすました捜査官たちと一緒に韓国に入る。浦野は偽の麻美が滞在するホテルにやってくる。しかし加賀谷たちの作戦を見抜いていた浦野は同じ服装のバイトを数名雇って混乱させ、捜査官の1人を殺害して逃げた。
浦野はドローンを操縦して加賀谷の前で爆破させる。
帰国した加賀谷は、兵藤の部下の捜査官たちが全員警察を解雇された人物だと知って違和感を覚えた。
浦野はスミンやキムに何も告げず日本へ。スミンは後を追う。
ついに日韓首脳会談当日。会場を無数のドローンが囲む。1つのドローンが落ちて爆発。警備はパニックになった。無数のドローンを操作しているのは、スマホゲームだと思っている一般人たちだった(浦野がキラービーというゲームを開発。一般人たちは本物のドローンと知らずにアプリで操作している)。
会談は中止される。キムは日本政府に爆弾を落とされたくなければ暗号通貨で20億円寄越せと脅迫。暗号通貨が振り込まれたが、浦野がハッキングして全て奪う。キムは勝手に現金を要求したことで組織の裏切り者として処刑された。
ドローンは加賀谷によって妨害電波で落とされた。爆弾が搭載されていたのは1機だけだった。
浦野は麻美の家へ行くが、スミンがキンパを作ってくれたことを思い出して何もせずに立ち去る。
浦野は警察に囲まれるが、スミンの助けで逃亡。しかしスミンは腹部を撃たれてしまった。
浦野は隠れ家にスミンを連れていき、応急処置として弾を抜き取る。スミンは「私は助からないから剥製にして欲しい」と言った。
兵藤がやってきて「20億はどこだ?」と浦野に銃を向ける。キムに情報を流していたバタフライは兵藤だった。そこへ加賀谷もやってきた。兵藤は「平和ボケした日本にテロの危機感を持たせるためにやった」と話す。浦野が兵藤を撃つが、浦野も撃たれる。
浦野は加賀谷の腕の中で、「やっぱり僕は生まれてきちゃいけない存在だったのか?でもこんな僕にも一緒にいたいと言ってくれる女性が現れた」と話した。加賀谷は「生まれて来ちゃいけない人間なんていない!」と言った。浦野は死亡する。加賀谷もやってきた千春に殴られて気絶。
その後、スミンは浦野の20億円で豪邸に住み、自分が育った施設にも寄付をしていた。スミンは剥製にした浦野を愛していた。
終わり
考察1:剥製の意味
最後に死亡した浦野がスミンによって剥製にされてしまった結末は、浦野の狂気がスミンに伝染してしまった意味を持つ。
麻美を剥製にすること(時間を止めて支配する)をあきらめたことを考慮すると、母から虐待を受けていた頃に止まってしまった浦野の時間がスミンの存在によって最後に少しだけ動き出したという解釈もできる。
浦野は最後に少しの間だけ、時が止まった心の牢獄から解放された。しかし同じく虐待を受けていたスミンによって剥製にされて時間を止められてしまった。なんという皮肉だろう。
浦野が麻美を諦めた理由、衝撃のラスト結末についての感想は次のページへ↓
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