フランスのサメ映画『セーヌ川の水面の下に』が2024/06/05からNetflixで独占配信されたので早速視聴!
作品情報
物語ネタバレあらすじ・ラスト結末解説
視聴してのぶっちゃけ感想・評価(ネタバレあり)
ストーリー考察
これらの情報を知りたい人向けにわかりやすくレビューしていきます!
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。お好きな項目から読んでください)
これから視聴する方の参考になるよう、作品についての視聴者口コミ・アンケートも投票お願いします↓
Netflix映画『セーヌ川の水面の下に』作品情報・予告・キャスト
制作国:フランス
上映時間:104分
原題:『Sous la Seine』英題『Under Paris』
ジャンル:サメ映画・アクション・アドベンチャー
年齢制限:16歳以上
監督:ザヴィエ・ジャン
脚本:ヤニック・ダアン|モード・ハイヴァン|ヤエル・ラングマン|ザヴィエ・ジャン
ソフィア役|cast ベレニス・ベジョ
ベレニス・ベジョは第84回アカデミー賞で作品賞を獲得した映画『アーティスト』で有名な人物。
アディル役|cast ナシム・リエス
ミカ役|cast レア・レビヴィアン
映画『セーヌ川の水面の下に』あらすじ
環境活動家のソフィアは、北太平洋沖でアオザメのリリスにGPSをつけて追っていた。
ソフィアの夫や仲間たちが潜ってリリスを調査しようとするが、リリスはたった数カ月で2.5mだったものが7mにまで成長していた。
凶暴になっており、夫とクルーはリリスに襲われてしまう。ソフィアは助けようとするが、リリスに襲われかけ、水に引きずり込まれながらも九死に一生を得る。
それから3年後。
フランスのセーヌ川ではオリンピックに先駆けて国際トライアスロン大会が開催されようとしていた。
若手の環境活動家・ミカがソフィアに接触してきた。ミカの団体はリリスのGPSデータをハッキングしており、リリスがセーヌ川に来ていると言う。
セーヌ川ではホームレスが喰われる事件が発生。ミカはリリスを逃すために潜って接触をはかろうとする。警察のアディルとソフィアは彼女を止めようとするが…。
※以下、Netflix映画『セーヌ川の水面の下に』のストーリーネタバレありなので注意してください!
映画『セーヌ川の水面の下に』ネタバレ・ラスト結末の解説
地下墓地での悲劇!
ミカは巨大サメ・リリスが襲って来ないと固く信じ、セーヌ川にダイビングして事故で沈んだタクシーを調査。車には大きな歯形がついている。
ミカは水上警察のアディルに発見されて捕まった。
アディルは専門家のソフィアに協力してもらい、部下たちと一緒にリリスを探す。ミカの仲間・ベンによってGPSのデータが切れられ、リリスがどこにいるかわからなくなってしまう。
ミカは水に入ればソナーでソナーで誘導できると信じている。ベンはミカの過激な行動を止めようと警察のアディルに相談。
ミカと仲間たちは現在は地下水路になっている地下墓地に来ていた。ミカが水に入る。巨大なリリスが現れた。リリスの横には小ザメがいる。出産したようだ。ここはサメの巣だった。
やってきたソフィアとアディルがミカに水から上がれと叫ぶ。ミカはリリスに喰われた。その場はパニックになり、ミカの仲間たちは狭い通路から水に落ちて何名も喰われてしまう。
アディルたちは痛ましい事故を報告し、市長にトライアスロン大会を止めるよう提言するが、数十億円規模のイベントなので止められないと返される。
ソフィアとアディルたちは独自で地下水路を爆破させる作戦を立てる。
ラスト結末:パリが崩壊?
ついにトライアスロン当日。レースがスタート。
ソフィアとアディルたちは地下水路に潜った。すると、リリスの子供なのか、大きなサメが100匹近く泳いでいる。赤い強烈な光の水中ライトでサメを避ける。爆弾を仕掛け終わるが、ソフィアとアディル以外のメンバーは喰われてしまう。ソフィアたちがセーヌ川に脱出する前に爆発が起きた。
ソフィアとアディルはなんとか無事でセーヌ川に出ることができた。しかしリリスは生きており、仲間の警察官たちを2人食い殺す。
リリスはトライアスロンで泳いでいる参加者たちを食いまくる。軍が銃を発砲。傷を負ったリリスは川底近くを泳いで逃げたため、第二次世界大戦の不発弾が水中で舞い上がって次々に爆発。
川の堤防が破壊されて鉄砲水が起きて津波のようになり、市長ふくめ周辺にいた何千もの人々が水に飲み込まれる。
ソフィアとアディルは生きていた。なんと2人がいるのは水面かと思いきや、川に沈んだ建物の上だった。
パリは水没し、周辺をたくさんのサメが泳いでいる。リリスらしき巨大なサメのヒレも見えた。
映画『セーヌ川の水面の下に』終わり
映画『セーヌ川の水面の下に』感想・評価(ネタバレ)
2024年7月・8月にパリオリンピックが開催され、実際にセーヌ川でトライアスロンも開催される予定なので非常にタイムリーな物語です。
オリンピックという社会問題を入れこんでいることに加え、序盤は環境破壊や環境活動家のありかたが問われていました。固いテーマの作品に見えますが、物語が進むに連れてヤケクソな展開になっていくのが笑えます。
最初はマジメな作品を作ろうと思って取り組んだけど、制作を進めるうちに監督がどうでも良くなってきたのでしょう、たぶん(笑)。
環境活動家のミカはかなりの過激派で、サメの命も人間と同じくらい重い!とスピーチして地下水路に飛び込みます。ア○です。カメラアングルは真上から…サメは下からミカを丸呑みにして大ジャンプ。ミカの絶叫がバッチリと映ります。
てっきりミカが野生動物の怖さを知って環境活動家として成長する展開になるかと思いきや、中盤であっさり喰われる衝撃の展開。
確かに環境活動家にも関わらず、野生動物の危険性を甘くみるのは明らかな勉強不足です。だけど論破ではなくサメに食い殺させるとは…。
監督や脚本家たちは環境活動家に恨みでもあるのでしょうか?
主人公のソフィアやアディルもア○です。リリスが襲ってくるとわかっているはずなのに、水中に潜る作戦を立てて水から率先して飛び込みます。自殺願望?コント?とにかく頭のネジが外れていることは間違いないでしょう。
今回の巨大サメ・リリスは、すぐに興奮するという設定なので、一度にたくさんの人を喰い殺します。お腹いっぱいなのに襲うのはご都合主義にも見えますね。
そんなこんなで本作がア○すぎる愛すべきサメ映画だとわかってきます。
ソフィアたちはサメを地下墓地の水路ごと吹き飛ばしてなんとかしようとしますが、作戦のタイミングをトライアスロンの開始時刻にキッカリあわせているのが笑えますね。
主人公たちもサメも、みんな映画を盛り上げて視聴者を盛り上げようと必死です。サービス精神が過ぎます(笑)。
そして最後は、どうにかする!のかと思いきや、サメが川底にぶつかりまくるせいで不発弾が多数爆発→河川津波でパリが“水面の下”となり『セーヌ川の水面の下に』のタイトルが浮かびます。
パリがセーヌ川の下に沈むって意味のタイトルだったんですね!
ここまでぶっ飛んでいるとは思いませんでした。めでたしめでたし!
世界観 | 85% |
ストーリー | 80% |
IMDb(海外レビューサイト) | 55(10点中) |
Rotten Tomatoes(海外レビューサイト) | 批評家 78% 一般の視聴者 40% |
最後にメッセージ考察
映画『セーヌ川の水面の下に』が面白いのは、ソフィアのような中立派も、水上警察も、環境活動家も、市長も、すべての人間が水にのまれて終わるところ。
めちゃくちゃな結末ではあるのですが、結局、どんなタイプの人間も同じように愚かで、自然をコントロールすることはできないというメッセージが浮かび上がってきます。
ミカを例に取るとわかりやすいです。環境活動家のクセに、自然の側(サメ)をコントロールできるという絶望的な過ちを犯します。コントロールできると考えること自体が人間のエゴです。
ただ自然の視点で考えるなら、ミカもわれわれも大差ないかもしれません。自然をなんとかできると考える人間のエゴへのアンチテーゼを感じました。
ここまで読んでいただきありがとうございます。レビュー終わり!
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