2024年の新シリーズ『猿の惑星キングダム』は王道ながら考察しがいのあるストーリーでした。
2024年5月10日公開の映画『猿の惑星/キングダム』を初日に見てきました! シネマグ いろんな意味で人間をやめて猿になりたくなる良作!臨場感がすごかったです! あらすじ・ネタバレなしの感想 物語ネタバレ[…]
映画『猿の惑星キングダム』徹底考察(ネタバレあり)
ノアの方舟
なぜ主人公の名前がノアなのか?
ノアといえば旧約聖書のノアの方舟(はこぶね)です。
旧約聖書『創世記』には、神さまがノアに巨大な方舟を作らせて家族と動物たちをを乗せさせ、他の人間はみな洪水で死なせるパートがあります。
終盤で基地(貯蔵庫、サイロ)が海水で沈み、プロキシマス・シーザーの仲間たちが沈んでいったシーンは、明らかに『創世記』になぞらえられたもの。
ノヴァが卵を潰した意味が怖い!
序盤で少女・ノヴァ(メイ)がノアが持っているワシの卵を潰してしまいますが、キリスト教に関連づければこれにも意味があります。
卵はキリスト教で復活や生命の象徴です。復活祭でのイースターエッグが有名ですね。
ノヴァは生命の象徴である卵を潰しました。
ノヴァの嘘、すべて人間側の作戦?
ノヴァがノアを突き飛ばして偶然卵が割れてしまったのではなく、ノヴァが卵をわざと潰したとも考えられます。
ノヴァがノアに語った話はほとんどが嘘っぽかったです。彼女はずっと人間側の作戦で動いていたのでしょう。
ラストでノヴァは、人間たちの基地に入っていきました。
そこで、賢そうなノアを利用したわけです。
ノヴァが卵を潰したことで、ノアは夜に山に入らなければならなくなりました。
そして山でノアの馬がプロキシマスの部下に見つかったことで、村が襲われ仲間が捕虜になることに。
ノアがプロキシマス・シーザーと対決する理由をつくったのはノヴァなのです。
ノヴァはノアと別れるときも銃を持っていました。
少女ですけど相手を信用せず平気で嘘をつく人間を象徴する恐ろしい人物でしたね。
今後続編がつくられるとすれば『猿の惑星キングダム』シリーズは、相手を信用する誠実な猿 VS 何も信用できない愚かな人類の構図になるのかもしれません。
ちなみにノヴァは1968年の『猿の惑星』第1作目に登場して主人公の男性・テイラーと行動を共にした喋れない女性の名前でもあります。
今作キングダムでは1作目とは逆に、女性のノヴァが猿のノアに指示を出していました。
1作目とキングダムを比較すると、男女や種族での役割が入れ替わっているようで興味深いです。
ノヴァが奪ったディスクは何?
ちなみにノヴァが基地から奪ったディスクで人間たちが遠隔地と通信ができるようになっていました。
このディスクは通信に使う人工衛星を起動させるものでしょう。
エンドロール後の鳴き声
エンドロール後に馬の鳴き声(おそらく)が聞こえました。
これだけだと推測しかできませんが、川に流されていたけど生きていたラカが、馬に乗ってノアの村にやってきたのではないでしょうか。
ラカはプロキシマスの手下をまくために馬を逃しましたが、その馬と再再会したのかもしれません。