映画『この子は邪悪』考察ネタバレ,最後の赤ちゃんの怖すぎる意味とは!?伏線の解説

  • 2024年3月13日

映画『この子は邪悪』の徹底考察記事です。

シネマグ
よく考えると怖すぎるラストの本当の意味。元ネタの映画。伏線やウサギの足について解説しています!
『この子は邪悪』ストーリーのネタバレあらすじ解説と感想はこちら

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映画『この子は邪悪』

映画『この子は邪悪』考察(ネタバレ)

最後の赤ちゃん/怖すぎる意味

ラストは玉木宏演じる父・司朗が、死ぬ間際に母・繭子のお腹の子と入れ替わっていたという意味です。

シネマグ
生まれた赤ちゃんが、退行催眠するときの指の横8の字∞の動きをしていたことからわかります。

(自分に催眠をかけて赤ちゃんと入れ替えたのか?赤ちゃんに催眠をかけたのか?謎すぎですがw)

横8の字∞は無限のマークであり、繰り返しの意味がある気もします。

ずっと家族一緒にいたいという狂気に取り憑かれていた父・司朗はこの行為を無限に繰り返す気かもしれません。

花や月(ルナ)が結婚して子供を産んだとき、今度は妻・繭子とその子を入れ替えるのかも。

いろいろなパターンが考えられて怖さが増しますね。

倫理的にキモすぎです。

4人まるまる別の家族に入れ替わるという未来もアリでしょう。

余韻が残るラストでした。

元ネタの映画

※映画『ゲット・アウト』(2017)、『Us』(2019)、『マルコヴィッチの穴』(1999)のネタバレを含みます。

まず『この子は邪悪』はジョーダン・ピール監督の映画『ゲット・アウト』に似ていると思いました。

『ゲット・アウト』では実際に家族の脳の一部を移植して他人に見せかけて一緒に暮らすという内容。

それが『この子は邪悪』では、魂の入れ替えというやや反則気味の

考えてみると『この子は邪悪』の体が入れ替わっても家族ずっと一緒という内容は、『ゲット・アウト』の白人一家を、家族という当事者目線で描いたようですね。

ウサギがたくさん出てきたり、家族が入れ替わっている恐怖!?みたいな流れは同じくジョーダン・ピール監督の『Us』と通底するものがあります。

ラストで父・司朗が赤ちゃんと魂を交換しているというのは、スパイク・ジョーンズ監督でジョン・キューザック主演『マルコヴィッチの穴』の結末とかなり似ていますね

感想を語る犬
これらの映画が『この子は邪悪』のアイデアのインスパイア元なのかもしれませんね。(ただ正直、完成度では劣ります)
この3作を見てない人は本作を純粋に楽しめたと思います。
かし見たことある人の場合は最初からなんとなく予想できちゃうのが難点だと思いました。

“この子の”意味/伏線・ミスリード

タイトルが『この子は邪悪』なので、てっきり南沙良さん演じる花が『エスター』的な怖い女学生なのかと思いきや、“この子”というのは最後に赤ちゃんとして生まれ変わった父・司朗を指しているんですね。

これには騙されました。

シネマグ
タイトルが伏線兼ミスリードになっています。うまいですね!

メリーゴーランド・ウサギの足

『この子は邪悪』ではメリーゴーランドやウサギの足などさまざまなモチーフが登場しました。

メリーゴーランドは繰り返し同じ場所を回るので、「この家族で永遠に生き続けたい」という父・司朗の願いがかけられているのでしょう。

先程の考察にも繋がります。

やはり司朗は催眠術・魂移動の術を使って、この家族で永遠に一緒にいるつもりなのでしょう。

あとは、純が司朗からもらった鈴にはラビットフット(ウサギの足)っぽいキーホルダーがついてましたよね。

ラビットフットは一般的に幸運のお守りです。

飼っているウサギには他の人間の魂が入れてあるので、窪一家の幸せは他人の犠牲の上に成り立っているという意味でしょう。

シネマグ
深読みすると、虐待の加害者を食い物にしている偽善者の歪な構造が浮かび上がってきます。
サスペンスホラーとしては純が受け取ったラビットフットが、純の母ウサギのものだったら良かったと思いました。ただ母ウサギには足がありましたね。
『この子は邪悪』ネタバレあらすじ解説と感想記事

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