『地面師たち』ドラマと原作小説の違い比較,死亡者と生存者リスト!

  • 2024年8月17日

『地面師たち』はドラマも原作小説もとても面白かった。実写ドラマと原作では大きく違う部分もあったので比較をまとめてみた!

ドラマと小説で誰が死ぬのか死なないのかも解説していく。

Netflixドラマ版の全7話の解説はこちら↓

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Netflixドラマ『地面師たち』

原作小説では青柳が死なない

原作小説では、ハリソン山中や拓海に100億円詐欺られた青柳が死なない。詐欺だとわかって放心状態で道路に出て車に轢かれはするものの、死なずに会議で責められまくって正気を失いそうになったところで終わる

青柳については最悪の結末となるドラマ版のインパクトのほうが強かった印象。

ちなみに原作では青柳は開発部長兼取締役でもあるためか、決裁を通すのにそれほど苦労した描写はなかった(ドラマでは社長を使って裏技で決裁通すけど)。

辰が死なない

原作では定年間際の辰がハリソンに殺されることはない。辰はドラマ版の倉持のように最後にハリソンと拓海の争いの現場に駆けつけるが、ハリソンには逃げられる。

また、原作では昔ハリソンの身柄を拘束したのは辰の功績だとはっきり書かれていた(ドラマだと匂わせくらいだったような)。ただ、当時検察にハリソンの関係者がいたようで、不起訴になり逃げられた。

ちなみにドラマだと辰と妻は離婚寸前だったが、原作では仲良しで最後に一緒に船旅にも行く。

小説にはネトフリのドラマでは池田エライザが演じた倉持が出てこない違いもある。倉持はドラマオリジナルキャラ

ただ小説の続編『地面師たちファイナルベッツ』では佐藤サクラという29歳の女性刑事が出てくるので、彼女を倉持に変更してドラマ版に登場させたのだろう。

ホストが出てこない

土地の所有者で住職の川井菜摘がホスト狂いだという設定はドラマオリジナル

原作では女性犯罪者の更生施設で夫が恋に落ちて逃げ、川井は劇団を持つ演出家・久保山と恋に落ち、彼の劇団を支えるために散財している設定。(ドラマでは久保山の代わりに若いホスト・楓が登場)

地面師の拓海は、「劇団を支援するから沖縄の子どもたちに演劇の素晴らしさを教えてきてほしい」と言いくるめ、川井住職と久保山を沖縄に行かせた。

しかし川井は久保山と喧嘩し、1人で先に帰ってきてしまう

拓海と父の過去

会社が詐欺にあって父・正海が実家に火をつけ、拓海の母と妻子が死んでしまったのは一緒。実行犯の詐欺師とハリソンがグルだったのも一緒。

ただ原作で拓海の父が運営していたのは医療機器の取り扱い会社で、医療機器の売買の契約でブローカーにはめられ、倒産してしまった設定(拓海もその会社で働いていた)。

ドラマ版の不動産会社が地面師詐欺にあった設定とは異なる。実際ここは大きな違いで、原作での拓海は最後に辰からハリソンが過去の事件に絡んでいたと聞かされるまでは過去を忘れるために地面師の仕事にのめり込んでおり、犯人を探し出して復讐しようとは考えていなかった

かりそめの姿になりすます地面師の仕事によりのめり込んでいたのは原作なのだ。

原作だと拓海がハリソンのもとで働き始める描写に多くのページが割かれている違いもある。

ラスト結末の違い

拓海は倉持ではなく、辰からハリソン山中が父をはめた詐欺師の仲間だったと聞かされる。父と竹下、そしてハリソンが写っている写真もある。

そして拓海とハリソンの最終決戦の舞台はジャズバー。

拓海はナイフでハリソンを刺すが、防刃チョッキを着ていたためダメージを与えられず、逆に銃で撃たれて重傷を負う。そこに辰がやってくるが、ハリソンには逃げられる流れ

ドラマではオロチが拓海を刺すが、原作ではオロチはラストバトルに関与しない

逮捕された拓海が病院で捜査に協力する姿勢を見せるのは一緒。

麗子と後藤のその後

ハリソンは「今回抜けるといった麗子と後藤に何らかのペナルティを与える」と拓海に話し、その後どうしたかは原作では詳しく描かれていない。

しかし麗子はなりすましの主犯としてニュースに流れたとの記載があるため、おそらくはハリソンの手下に殺されたあとで死体が見つかり、身元が特定されたのか?!

後藤に関してはどうなったか不明…ハリソンの口ぶりからすると殺されたのか!?

と思いきや、原作の続編『地面師たちファイナルベッツ』を読んでみると、(後藤や麗子は登場しないが)石洋ハウスに関わった地面師たちはハリソン以外全員が逮捕されたとなっている。後藤も麗子も逮捕されて刑務所の中なのだろう。

(ちなみに麗子の年齢は実写だと小池栄子がやっているので若めだが、原作だと50近いということで若干の差がある。)

その他の違い比較・死亡者&生存者リスト

原作とネトフリドラマ版のキャラごとの設定の違い。最終回時点で死亡か生存かも明記。

原作 Netflixドラマ版
ニンベン師の長井 交通事故で、顔の左半分が焼け爛れている。心を許せる友達は拓海だけ。最後に新しい彼女と結婚する。原作で生存 外傷はない。拓海と仲が良いのは一緒。ドラマ版で生存
デリ⚪︎ル嬢・サキ ハリソンの超絶テクで本番を許しそうになり、「襲われそうになった」と拓海に助けを求める。生存? ハリソンの首絞めプレイで心肺停止の状態になり、心肺蘇生で拓海に助けられる。生存?
竹下 情報屋のほかに宗教団体を運営し荒稼ぎしている。最後にはハリソンが雇った殺し屋によってドラッグを注射されまくって死亡。 計画をめちゃくちゃにしようと沖縄へやってくるが、ハリソンに捕まって頭を何度も踏まれて死亡。シャブ中なのは一緒だが、宗教法人の設定はなし。
なりすましの谷口 FX投資で1400万円とかし、その補填のためになりすまし役を了承。しかし夫と親にばれ、借金は親が肩代わりしてくれることになったのでなりすましをやめる。生存? 病気の子供の手術費のためになりすまし役を了承し、子供が死亡してしまったので役をこなせなくなる。生存?
仲介業者 AKUNIホールディングス・代表の名は曽根崎。ハリソン側とグル。事件後に捕まったとは書かれていない。生存。 ABIRUホールディングス・代表の名は阿比留。事件後に逮捕された。どの程度情報を共有されていたかは微妙で、地面師側に騙されていた面もある。
地上げ屋の林 原作では林は単なる青柳の知り合いで、青柳と因縁のある地上げ屋は松平という男。2人とも生存。 林は青柳に見捨てられて逮捕されたことがある。ドラマ版ではハリソンの手下に首を絞められて殺される。
牧田と大河原 シンガポールにいる日本人。ハリソンに声をかけられる。続編小説『地面師たちファイナル・ベッツ』への布石?かと思いきや次作にも登場なし。 登場なし。

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