Netflixドラマ『極悪女王』(ごくあくじょおう) 全5話です。
全5話ネタバレあらすじ・最終回ラスト結末解説
最終回まで視聴した鑑賞と考察
本物のダンプ松本の試合動画
これらを知りたい人向けに内容をわかりやすくまとめました。
(前半はネタバレなし、後半はネタバレありです。好きな項目から読んでください。)
これから視聴する方の参考になるよう、作品についての視聴者口コミ・アンケートも投票お願いします↓
Netflix『極悪女王』作品情報
制作国:日本
話数:全5話
ジャンル:ヒューマンドラマ・プロレス
年齢制限:16歳以上
画・脚本・プロデュース:鈴木おさむ
監督: 白石和彌|茂木克仁
脚本:池上純哉
配給:Netflix
プロレスシーンのアドバイザーとして長与千種さんが参加しています。
『極悪女王』キャスト相関図
メインの3人↓
ダンプ松本|cast ゆりやんレトリィバァ(上)
長与千種|cast 唐田えりか(左下)
ライオネス飛鳥|cast 剛力彩芽(右下)
全日女子プロレスの経営陣↓
松永高司(社長)|cast 村上淳(右上)
松永俊国(プロモーター)|cast 斎藤工(左上)
松永国松(プロモーター)|cast 黒田大輔(左下)
阿部四郎(プロモーター)|cast 音尾琢真(右下)
その他↓
ジャッキー佐藤|cast 鴨志田媛夢
マキ上田|cast 芋生悠
ジャガー横田|cast 水野絵梨奈
デビル雅美|cast 根矢涼香
大森ゆかり|cast 隅田杏花
ジャンボ堀|cast 安竜うらら
ダイナマイト・ギャルズ
クレーン・ユウ|cast えびちゃん(マリーマリー)
ブル中野|cast 堀桃子
影かほる|cast 戸部沙也花
ラブリー米山|cast 鎌滝恵利
松本里子|cast 仙道敦子
おすすめ度 | 70% |
世界観 | 80% |
ストーリー | 65% |
IMDb(海外レビューサイト) | 8.0(10点中) |
※以下、Netflix『極悪女王』のストーリーネタバレありなので注意してください!
1話ネタバレ
小学生の松本香(まつもとかおる/ゆりやんレトリィバァ)は妹の広美と一緒にビン集めをして小銭を稼いでいた。母・里子(仙道敦子)は内職と工場働きで頑張って金を作っているが、ダンプの運転手でろくでなしの父・五郎が給食費まで全部持っていってしまう。
ある日、母と香は父の愛人のアパートへ突撃した。父と愛人の間には赤ちゃんがおり、「香(かおる)」と同じ名前をつけていたことがわかる。
その後、香は高校生になっていた。全日女子プロレスラーのジャッキー佐藤の大ファンで、ことあるごとに興行に駆けつけていた。
ジャッキー佐藤はビューティ・ペアの相棒であるマキ上田と仲違いし、負けたほうが引退する敗者引退マッチを行った。ジャッキー佐藤はマキに勝利し、マキは引退した。
香は母の口利きで駅前のパン屋で正社員として働くことになる。しかし本当は女子プロレスラーになりたかった。
香が公園でパンを売っていると、父の不倫相手の女性と成長した女の子(香)を見つけて声をかける。不倫相手の女性は「あなたの父親は追い出した。あなたも好きに生きた方がいい」と言った。
松本香はパン屋の制服のまま全日女子プロレスのオーディション会場へ。長与千種(唐田えりか)や北村智子(後のライオネス飛鳥/剛力彩芽)と一緒にオーディションに合格した。なんと、興行で焼きそば屋台をやっている人物が社長の松永高司(村上淳)だった。
社長は男、酒、タバコは三禁だからやめろと女子レスラーたちに命令した。
香はパン屋をやめたことを母に謝った。母は許してくれた。
そこからレフェリー兼スタッフの松永俊国(斎藤工)にしごかれる地獄の特訓が始まる。
その後、智子は早々にプロテストに合格してデビュー戦を飾るが、松本香、千種、本庄の3人はなかなか合格できない。
松本は夜にジムにやってきて1人でトレーニングをしようとする。するとリングの下に千種がいることがわかった。金がなくてずっとリングの下に住んでいたのだ。
松本は千種と一緒にビン拾いをやって金を集め、2人でご飯を食べる。千種は幼い頃に両親が蒸発して親戚をたらい回しにされ、孤独に生きてきたのだった。松本は千種に共感する。2人は私たちは強くなるしかないと励まし合い親友になった。
松本が家に帰ると父親がまたしばらく一緒に暮らすことになると言った。松本は親父にヒジタックルをかます。父親は吹っ飛ばされ、壁が割れ、2階から外のダンプに落ちた。
2話ネタバレ
松本、千種、智子たちは全日の女子寮に入る。2段ベッドの下の段の天板に、これまでこの部屋に住んでいた選手たちの名前が書いてあった。ジャッキー佐藤の名前もある。松本薫、長与千種と2人はその隣に名前を書いた。
千種はデビューを飾るが松本はまだデビューさせてもらえない。その代わりにプロモーターの阿部四郎(音尾琢真)と一緒に宣伝カーに乗って営業をさせられる。松本は覆面をかぶってメキシコの女子レスラー、ラ・ギャラクティカになりすまし、スポンサーを募った。
千種の両親が試合前に捨てたことを謝りにくる。千種は謝罪を受け入れなかった。
千種は試合で小さい頃から習っていた空手の技を先輩にくらわせて控室で米山と堀にボコボコにされる。プロレスではダメージの大きい本気の打撃技はご法度だった。
松本はやっとデビューさせてもらえるが、相手のモンスター・リッパーにボコボコにされた。
千種は先輩たちにいじめられるようになり、松本ははぶられていた。2人は一緒にビュッフェで食事をし、ディスコで遊ぶ。
人気の低迷してきたジャッキー佐藤はジャガー横田と八百長なしで対戦させられ、負けて引退することになった。松本は泣いて見送った。
千種はもうプロレスを続けられないと思い、引退するつもりでライオネス飛鳥(北村智子)と空手技ありの大バトルを繰り広げる。ダブルノックダウンもあり観客にメチャクチャ受けた。
千種は敗れたが、飛鳥とクラッシュギャルズというコンビを組むことになり、スターダムを駆け上がっていく。
3話ネタバレ
クラッシュギャルズはレコードデビューも果たす人気っぷり。先輩でチャンピオンのジャガー横田は引き立て役にはなりたくない!と社長や俊国に文句を言った。
人気の出ない松本と本庄はデビル雅美が率いるデビル軍団(ヒール役)に加わることに。試合で乗り込むも、凶器を使って千種を攻撃することができず、デビル雅美に激怒される。
試合後に落ち込んでいた松本は、千種と一緒にランニングして気分をまぎらわせた。
ジャガー横田はブックなし(八百長なし)でクラッシュギャルズとやらせろと相談。俊国はダメだと言った。横田は飛鳥にブックなしの申し入れをするが、どうするのか微妙な状態で試合が始まる。
横田のコーナー上からのボディプレス!それを千種が膝で返すブック破りを行い、試合はガチンコに。試合はクラッシュギャルズがサソリ固めで勝った。横田たちは怒り、控室で乱闘になる。飛鳥は先輩たちがリングから降りろ!と言い放った。
松本は雑誌の千種のインタビューに「親友はおらず、新人時代は1人でディスコに言っていた」と嘘が書かれていることに激怒。
さらに、母親の頼みで千種に書かせたサインを使って父親の五郎が他人から金を巻き上げようとしていたと会社で問題になる。松本は家に帰り、病気の父を殴り、踏みつけた。松本は妹に後ろからタックルされて壁を突き破って外のダンプカーに落ちる。
松本は怒りで覚醒し、そのままリングへ。本物のチェーンやフォークで相手を血みどろにする壮絶な乱闘を繰り広げ、止められない、まるでダンプカーのようだ…ということでダンプ松本と命名される。極悪女王誕生の瞬間だった。
4話ネタバレ
試合でのダンプ松本は制御不能。チェーンやフォークで相手の頭を切り裂いて血を流させて悪態をつきまくる。さらにデビル雅美とも仲間割れの場外乱闘をし、デビル軍団を解散させる。
ダンプ松本は本庄たちと極悪同盟を結成。ダンプ松本が出たときの熱狂はすさまじかった。ブーイングの嵐を浴び、寮にはカミソリ入りの脅迫手紙が送りつけられてきた。さらに実家にも苦情が殺到し、妹の広美はグレて不良になってしまう。
ジャガー横田はメキシコに武者修行に行った。
飛鳥はクラッシュギャルズとして歌手やドラマの仕事で忙しい日々に「プロレスが本業だ」と不満を持っていた。全部含めて成り上がろうとする千種と意見が衝突するようになる。
ダンプ松本は私生活でも狂ったように暴れ、本庄と仲違いした。ダンプは後輩の中野の頭半分をバリカンで剃る。極悪同盟にブル中野が加わった瞬間だった。
そんな中、全女のプロレスラー全員でリーグ戦をする企画が持ち上がった。ブック(八百長)なしの真剣勝負だった。ダンプ松本、千種、飛鳥は順調に勝ち星を重ねていく。
千種は俊国に、「八百長で飛鳥に勝たせろ。私とダンプが決勝をやったほうが盛り上がる」と提案。しかし飛鳥がブックを受け入れず、千種は飛鳥に敗れる。
決勝で千種と当たると思っていたダンプ松本はモチベーションが上がらず、決勝で飛鳥に敗れた。その後、ダンプは千種と場外乱闘する。
最終回 第5話ネタバレ
大阪のイベントでダンプ松本と長与千種は負けたらバリカンで坊主の大勝負をすることになる。俊国はダンプに千種を勝たせたら1千万円やると言われ、念書も書かされる。
しかし試合が始まるとダンプ松本はハサミなどの凶器で千種を攻撃しまくる。飛鳥が見かねてタオルを投入。ダンプはタオルをふみねじり、千種をイスでノックダウンさせた。千種はダンプに向かって手を伸ばす。ダンプは瞳をうるませるがヒール役にてっし、リングの上で千種の頭をバリカンでかる。千種は泣いた。
試合後、千種は見にきた母と抱き合って「お母ちゃん」と涙を流した。
ダンプ松本がゴールデンで千種との過激な流血試合をしたため、テレビ局との契約は打ち切りになる。しかしそれでもダンプのおかげで全日の人気はうなぎのぼりで社長は喜んだ。
ジャガー横田は引退すると言う。飛鳥は私と勝負してくれ!と叫んだ。
ダンプは母から父が倒れて入院して今夜が峠だと言われて駆けつける。しかし父の手術は成功。ダンプは母と笑いながら、意識がないまま運ばれていく父に「死ぬんじゃねえのかよ」と文句を言った。
ジャッキーはかつてのパートナー・マキと再会。ジャパン女子プロレスで復帰する。
ヒール役がだんだん虚しくなってきたダンプ松本。夜にジムへ行くと、リングの下にいる千種を見つけて、一緒に語り合った。
ダンプ松本は引退を決意。千種もジャパン女子への挑戦を勝手に決め、社長が激怒した。
ダンプ松本は引退試合を決行し、お馴染みの凶器攻撃を繰り広げる。しかし飛鳥から、お前が最後にやりたかったのはこんなプロレスか?と言われ、最後に千種とコンビを組んで、延長戦として飛鳥と大森ペアと戦う。俊国、国松、阿部がその戦いを止めに入るが、ダンプたちはみんなで男どもをぶん殴ってリングの外へ放り出した。本庄がレフェリーを務め、クリーンなファイトで観客を沸かせる。
社長は会場の外にいた少女を無料で中に入れてあげた。少女はダンプ松本や千種の試合を見て感激する。社長は俺の居場所はないと思ったのか、会場の外の焼きそば屋台に座る。
Netflixドラマ『極悪女王』終わり!
最終回を視聴した後の感想と考察
最悪の方法で相手を傷つけるヒールのダンプ松本こそが、女子プロレスラーたちの絆、ひいては松永たちプロモーターにプロレスの素晴らしさを教えたという描き方が素晴らしかった。
ダンプ松本は相手を徹底的に壊してはいたが、いっぽうでみんなの絆を回復させていた。本来の彼女がやりたかったのはそういうことなのだろう。チェーンが相手との絆を繋ぎ止めているようにも見える。しかし正統派レスラーとして目が出ず、親友の千種に裏切られ、親とも喧嘩をして存在意義が揺らぎ、悪役になるしかなかった。その痛々しさが伝わってくる。
悪役になったダンプは、相手の体でなく自分の心を壊していたのだろう。1番強そうだが1番弱く、1番の乙女でもあった。それを表現したゆりやんの底力もさすがだった。
惜しむらくは、登場人物が多いせいかそれぞれの人間ドラマを深掘りする時間がなかった。
気になったのは、千種がダンプの存在を無視するようになった理由がしっかり描かれていないこと。自分がスターになってダンプみたいなダサいやつを親友と呼びたくないという残酷な女心はわかるけども、具体的にそんなシーンを入れてほしかった。
考えたらわかるだろ!的なことが全部味けなくカットされてしまっていたような印象を受けた。
ダンプ松本はリーグ戦の決勝で飛鳥にどんな負け方をしたのか?飛鳥とジャガー横田の対決はどうなったのか?など、もっと触れてほしかったシーンが大胆にカットされすぎているとも感じた。
また『極悪女王』は、『サンクチュアリ聖域』のように泥臭い感じがなかったのも個人的に残念だった。基本的に女子レスラーのキラキラは描かれていて、流血もあるけど、なんか汗臭さみたいなものがない。恋愛も下ネタも一切ないため、えぐみが効いていないあっさりしたドラマだったと感じた。性事情を少しは入れたほうが深みが出たと思うけどな。
何も考えずに女子プロレスとゆりやんの怪演や唐田えりかの熱演、女子レスラーたちの葛藤を楽しむには素晴らしいドラマだったが、『サンクチュアリ聖域』のようなミラクルまでは感じなかった。
ダンプ松本の試合
長与千種との敗者髪切りマッチ
ダンプ松本の実話
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