映画『破墓/パミョ』ネタバレ考察,日本の将軍はあの人!蛇やキツネの意味,祖父の霊の行動について解説

  • 2024年10月20日

映画『破墓/パミョ』ネタバレ・ラスト結末の解説

巫堂のファリム(キム・ゴウン)と助手のボンギル(イ・ドヒョン)はアメリカに住む韓国系の富豪に呼ばれる。その家に新しく生まれた跡継ぎの赤ちゃんは検査の結果異常がないにも関わらず目が開けられない状態だった。

ファリムとボンギルは富豪の祖父の霊が墓から悪さをしている(墓の反乱)と考える。改葬(墓を掘り起こして良い場所へ埋葬し直す)すれば呪いが解けるかもしれないと考えた。

ファリムたちは韓国へ帰り、風水師のサンドク(チェ・ミンシク)葬儀屋のヨングン(ユ・へジン)に協力を求める。2人は大富豪が多額の謝礼を払ってくれると聞いて乗り気になった。

みんなで山奥にある富豪の祖父の墓へ。キツネがいる。サンドクは「この墓の場所は最悪だ、墓を掘り起こしたら大変なことになる」と依頼を断ろうとする。しかしファリムから「子供の命がかかっている」と言われて、思い直す。

ファリムの提案で墓を掘り起こしながらお祓いの儀式を決行する。ファリムとボンギルが儀式を執り行う中、サンドクの弟ぶんが墓を掘る。

異様な雰囲気の中、不気味な棺が現れた。棺は運ばれて火葬することになっていた。しかしヨングンの知り合いが棺を開けてしまい呪いが解ける。

近くの保国寺の僧侶によると、その墓は高官のもので財宝が眠っているという噂があり、盗掘者が後をたたなかったという。

富豪の両親が祖父の霊に殺されてしまう。サンドクはホテルにいる富豪の元へ向かうが、彼も祖父の霊に取り憑かれて「キツネが虎の腰を切った」と言って首をひねられて殺されてしまった

その後サンドクたちは富豪の叔母に会い、富豪の祖父がかつて売国奴と言われた人物だったと判明。キスネという日本の僧侶によってあの場所に埋葬されたという。

祖父の霊は富豪の息子(赤ちゃん)も殺そうとする。直前でサンドクが祖父の死体を火葬させ、祖父の霊は消えたかに見えた

しかし墓を掘り起こすのを手伝ったサンドクの弟ぶんの呪いが解けない。墓にいた変な形の蛇をスコップで切断してからだという。サンドクは墓へ行き、異様な形の蛇の死体を見て驚く。

さらにサンドクとヨングンが墓を調べると、富豪の祖父の棺があったさらに下に大きな棺が垂直に埋められていることが判明。ファリムとボンギルもやってきて棺を近くの保国寺へ運ぶ。

夜になると日本の武将(将軍)らしき霊が棺から抜け出し、僧侶と近隣の住民と家畜を殺す。将軍はボンギルを持ち上げ、内臓を取り出して損傷させた。将軍の霊は炎となって燃え上がり、どこかへ消える。ファリムは、将軍が何かの物に取り憑いた精霊だと考えた。

ファリムたちはボンギルを急いで病院へ連れて行った。ボンギルは意識不明の重体だった。

サンドクは、再び因縁の墓へ。掘り起こすと武将の死体が埋まっていた。戻ってきていたのだ。

サンドクは墓がある場所は韓国と北朝鮮を分断させる部分で、朝鮮列島が虎に例えられることから、「キツネが虎の腰を切った」は、日本の武将が墓に杭を打ち込んで朝鮮半島を分断させたという意味だと気づく。

サンドク、ファリム、ヨングンは韓国の未来のために将軍の墓に埋まっているであろう鉄の杭を抜くことを決意。ファリムが将軍が好きなアユで霊を誘き寄せ、その間にサンドクが墓で鉄の杭を探すが見つからない。

病院のボンギルには将軍の手下の霊が乗り移る。

サンドクの前に将軍が現れる。サンドクは内臓を傷つけられて倒れた。しかしこの将軍こそが鉄の杭そのものであると気づき、相克する濡れた木で将軍を攻撃して倒すことに成功

しばらく後、回復したサンドクは娘の結婚式に出ていた。出席してくれたファリム、ボンギル、ヨングンも一緒に写真を撮る。

映画『破墓/パミョ』終わり

『破墓/パミョ』考察1:将軍(武将)の正体は!?

劇中では将軍については関ヶ原の戦いで敗れて処刑された武将という情報しかなかった。関ヶ原で敗れ、なおかつ韓国から恨まれている将軍…その正体は石田三成だろう。

石田三成は文禄の役で朝鮮へ出兵したことで知られており、さらに朝鮮出兵を命じた豊臣秀吉の家臣である。

同じくチャン・ジェヒョン監督の映画『サバハ』でも、日本の悪事に関する言及があり、黒幕の正体は豊臣秀吉とも考えることができた。それも含めてやはり石田三成だと思う。

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墓の周りにキツネがいたが、徳川家康がタヌキと呼ばれていることに対し、石田三成はキツネと呼ばれている。

『破墓/パミョ』のテーマは、豊臣秀吉や石田三成が朝鮮半島を攻めた時代が北と南を分断させた→日本軍の根本的な悪行は何百年も前にのぼり、現在の韓国にも影響を与えている!だと考える。

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