映画『ダークナイト』ネタバレ感想・あらすじラスト解説!キャスト評価/ジョーカーのその後を考察

  • 2024年4月7日

クリストファー・ノーラン監督のダークナイトトリロジー(バットマン3部作)の2作目『ダークナイト』はアメコミ・ヒーロー映画の枠を超えて大成功した。

ジョーカー役のヒース・レジャー、バットマン役のクリスチャン・ベール、ゴードン警部補役のゲイリーオールドマン、アルフレッド役のマイケルケイン、フォックス役のモーガンフリーマンなど、錚々たる顔ぶれでキャストは完璧。

クリストファーノーラン監督による素晴らしいシーンがいくつもあり、この作品がキッカケで”アメコミ”映画は一気にシーンに躍り出ることに!

そこで、このダークナイトの良い部分、悪い部分を忌憚なく分析していこうと思う。(※2019年ホアキン・フェニックス版のJOKER考察もあるよ)

目次

映画『ダークナイト』あらすじ(ネタバレなし)

”狂ったピエロ”ジョーカー(ヒース・レジャー)率いる一味が、マフィアの金を銀行から強奪。

彼はバットマンをも恐れぬ”ルール無視”のやり方でゴッサム・シティを席巻しつつあった。

一方で、バットマン(クリスチャン・ベール)の暗躍により、ゴッサム・シティの悪は表立たなくなっていたが、バットマンに扮した自警団が後を立たないなど問題が起きていた。

一方ゴッサムの希望と呼ばれ、悪の組織を一掃するために立ち上がった地方検事のハービー・デント(アーロン・エッカート)が大衆の注目を浴びている。

彼の恋人レイチェル(マギー・ギレンホール)もハービーを応援している。

レイチェルはブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)の幼馴染で元恋人。

ブルースはハービー・デントの活動を経済支援援ながらも、3人の間にはぎこちない雰囲気が漂っている。

ジョーカーはマフィア元締め達の会議に飛び入り、バットマンを殺すので全資金の半分を寄越せと吹っかける。

マフィア達は怒り狂うが、誰もジョーカーを止めることはできない。

ハービーとゴードン警部補(ゲイリー・オールドマン)は、地元マフィアの資金洗浄の情報をつかむが、香港の実業家ラウによる裏工作で、捜査は難航。

映画ダークナイトの見どころ!

ダークナイトの見どころは、何と言ってもヒース・レジャー演じるジョーカーでしょう。

ヒクヒクする引きつり笑いや、話しながらベロを出す仕草など狂人そのもの!!怖いだけじゃなく、絵になる格好良さも兼ね備えています。

役柄で言えば、ゲイリー・オールドマンのゴードン警部補も味があってとても好きです。

悪の組織に何度がっかりさせられても、頑なにゴッサム・シティを守り続けるゴードン!家族との絆も泣きどころ!

また、バットマンや、ギャング団による、ロープ銃を利用してのビル間の移動も、迫力があって見ごたえ抜群です。

ビルから落ちそうなスリルが味わえます。

バットマンのウイングスーツを上手く利用した飛行法もとても良いアイデアで面白い!

中盤の大型トラックや車を使ったカーチェイスも迫力満点!金掛かってるぞ!

※以後ネタバレあり!

映画『ダークナイト』ネタバレあらすじ解説

あらすじネタバレ1:ジョーカーの恐怖

ラウを秘密裏に香港から連れ戻したバットマンの活躍により、ゴードンとハービーはマフィアの組織員を大量に収容することに成功。

一方、ジョーカーはバットマンがマスクを脱いで正体を明かさない限り、市民を殺し続けると宣言。

裁判長など、市の重要人物がジョーカーや手下によって次々と殺され、ゴードンもジョーカー一味の銃弾に沈む。

ブルース・ウェインは自分の活動に疑問と限界を感じ、正体を明かすことを決意。

しかし、先にバットマンだと名乗りをあげたのはハービー・デントであった。

バットマンにまだ活躍の場があると考えたハービーの決断であった。

ハービーの護送時に奇襲をかけてきたジョーカーは、バットマンと激しいカーチェイスを繰り広げるが、死を偽装していたゴードンによって逮捕される。

ジョーカーの取り調べにバットマンが現れるが、ジョーカーはレイチェルとハービーの身柄を拘束しており、それぞれ場所が離れており、爆弾も仕掛けてある、どちらかひとりしか助けられないと告げる。

あらすじネタバレ2:レイチェル死亡

ジョーカーから聞き出した住所に二手に分かれ向かうバットマンとゴードン。

バットマンはレイチェルを助けに向かったつもりだが、そこに居たのはハービーであった。

ジョーカーは”逆”を教えていたのだ。

ジョーカーは警察に収容された部下にあらかじめ爆弾を仕掛けており、それを爆発させ警察署から脱出。

恋人であるレイチェルの方へ助けに行かなかったバットマンを激しく攻めるハービー。

バットマンはハービーを爆発前になんとか救助したが、ハービーは爆発による火傷により顔の左半分が焼けただれる。

ゴードンは救助に間に合わずレイチェルは爆発により死亡。

ウェインの会社に勤めるコーマンは、TVの生放送でバットマンの正体をバラそうとするが、ジョーカーは”舞台に相応しくない”と考え、市民にコーマンを殺さなければ、街の病院を爆破すると脅す。

街全体の病人を人質にとられた格好になった市民は混乱しコーマンを狙うが、コーマンは車で移動中間一髪のところをブルース・ウェインにより助けられる。

病人の避難が進む中、不恰好なナースがハービー・デントの病室に入る。

ジョーカーであった。ハービーはレイチェルを殺害したジョーカーに怒り狂うが、ジョーカーは「殺すつもりはなかった。バットマンのせいでもある」と責任転嫁。

ジョーカーは去り際に病院を盛大に爆破。病人が乗るバスに乗り込み姿をくらます。

あらすじネタバレ3:ハービーがトゥー・フェイスに

ハービーはやり場の無い怒りに駆られ、復讐の鬼”トゥー・フェイス”に変貌を遂げ、レイチェルと自分の誘拐に関わった人物を次々に殺し始める。

ジョーカーはゲームの続行を市民に宣言。巻き込まれたく無いなら街から出て行くよう脅す。

ジョーカーが橋に爆弾を仕掛けたと言ったため、市民は大型フェリーでの移動を試みる。

警察は市民の安全を確保しつつ、凶悪犯が解き放たれるのを危惧し囚人をフェリーに乗せ移動させる。

しかし、ジョーカーは一般市民の乗るフェリーと、囚人の乗るフェリーにあらかじめ爆弾を仕掛けており、それぞれに相手側の船を爆破する装置を委ねた。

夜12時までに相手のフェリーを爆破しなければ両方を爆発させると無線で宣言。

両方のフェリーの乗客は多数決を取り”爆弾を押す”方が過半数を上回る。

あらすじネタバレ4:市民とバットマンの決断

バットマンは街全体の携帯電話を傍受する装置でジョーカーが潜むビルを突き止めた。

警察は窓際にマスクを被って立たされた人質たちの方をジョーカー側の人間だと勘違いしたため、バットマンはジョーカーの手下と戦いながら、突入した警察も制さねばならず、苦戦を強いられる。

ジョーカーになんとか辿り着き戦闘中、12時になったが、ボタンを委ねられた二人の男性の善良な心によりフェリーの爆破は防がれた。

バットマンはジョーカーを宙吊りにして捕獲するが、ジョーカーは市民のヒーローであったハービーが復讐で人を殺していることが知られればこの街は終わりだと高笑い。

ハービーはゴードンの妻と息子を誘拐。ゴードンは単身助けに向かうが家族を盾にされ、なす術なし。

そこへバットマンも現れ、ハービーは危険な”コイントス”ゲームを始めるが、バットマンに突き落とされて絶命。

バットマンはハービーの殺人発覚による市民の絶望を防ぐため、彼が殺した人々は自分が殺したことにしろとゴードンに告げ、警察に追われながらその場を去る。

映画『ダークナイト』終わり

ダークナイト/ジョーカーのその後を考察

映画『ダークナイト』では、ジョーカーが逆さ吊りにされた後、どうなったかわからない状態で終わっています。

ジョーカーは最後どうなるんだ?と気になった人もいると思います。

公式には発表されていませんが、コミックスなども含めて考えれば、アーカム・アサイラム(アーカム精神病院)に収容されるという結末だと思います。

もし俳優のヒース・レジャーが生きていれば、続編の『ダークナイト・ライジング』にも、ジョーカー役で出演し、『ダークナイト』あとどう過ごしたかを語っていたでしょう。

映画『ダークナイト』トリビア

ゴッサム・シティの人口は1200万人

ゴッサム・シティは人口1200万人らしいです。さすがゴッサム!多過ぎw 市じゃなくて州じゃん。

ダークナイトのゴッサム・シティのモデルはシカゴ

クリストファー・ノーラン監督は、シカゴの街をそのままゴッサム・シティとして撮影しました。

そのため、ダークナイトのゴッサムは、アメコミの退廃的な街というより、現実の人々が暮らしているような街になっています。

街のリアルさもダークナイトのリアリティーに一役買っているのです。

ダークナイトのヒースレジャージョーカー徹底分析

ヒース・レジャーは自分で化粧をしている

本物ジョーカーは化粧を自分でするだろうと考えたヒース・レジャーは化粧を自分でしたそうです。

それが功を奏し、映画史上一番リアルなジョーカーが誕生しました!

歴史上一番”カッコいい”ジョーカー

ヒース・レジャーがもともとイケメンなことに加え、自分する化粧、ノーラン監督など素晴らしいスタッフたちによる映像美によって、ヒース・レジャーのジョーカーはどこか”芸術的”です。

観ているだけで絵になりますね。この”スーパースタイリッシュなジョーカー”にファンが増えるのは当然かもしれません。

ジョーカー日記なるものが存在

ヒース・レジャーは役作りのためにホテルに篭り、その時に役作りのために綴った狂気の”ジョーカー日記”なるものが存在するようです!ぜひ読んで見たい!

ジョーカーは”時計じかけのオレンジ”のアレックスが参考になっている

ヒース・レジャーは”時計じかけのオレンジのアレックスを参考にジョーカーの役作りを進めたようです。

なるほど!時計じかけのオレンジのぶっ飛び具合を現代版ジョーカーに組み込みたかったんですね!

ちなみにこれがアレックス!時計じかけのオレンジを観たことある人はわかるかもしれませんが、イッちゃってます。

ダークナイトではヒース・レジャーの影に隠れてしまったクリスチャン・ベールも『マシニスト』の”ガリガリ体型”に代表されるように、身を削る役作りで有名です。みんな身も心もボロボロにしながら映画に命を賭けてるんですね!

ヒースレジャー の死因は睡眠薬の過剰摂取

ヒース・レジャーの死因は睡眠薬の過剰摂取のようです。

ジョーカー役にのめり込み過ぎて死亡したのかと思ってましたが、本人はジョーカーを楽しんで演じていたよう。

ただ、その完成度の高さに魅了された死神に招かれた可能性はありますが、、、

ヒースレジャーVSジャックニコルソン

ヒース・レジャーのジョーカーが歴代No.1かはさておき、ジャック・ニコルソンのジョーカーに大差をつけて勝つほどだったのかどうか?名優同士のジョーカーを比べて見ましょう。

ヒースのジョーカーを賞賛するときに多いのが、役作りにどれだけこだわったか?というものや、ジャック・ニコルソンのジョーカーとヒースのジョーカーの写真だけ並べたりしているものです。

実際の演技や迫力について、ジャック・ニコルソンとしっかり比較している人は殆どいないと思います。

ポイントである表情について比較してみると、

ヒースのジョーカーは映画全体を通して、狂気の表情一辺倒なんですよね。

対して、ジャックのジョーカーは怒りと悲しみと可笑しさを同じ場面で一気に表現することで、異なる感情の切り替わりに”狂った”部分を見てとることができます。

僕の個人的な意見を言えば、ヒース・レジャーのジョーカーは、とてもいいけど、歴史的名演と呼べるほどではない!です。好きですけどね。客観的に観た場合の意見です。

作品の公開間近で亡くなったという部分が、観る人にそこまでして役作りしていたという先入観を与えているのだと思います。

ヒース・レジャーは死なくしては歴代No.1ジョーカーには成り得なかったのです。

役作りのエピソードや若くして死亡というドラマを考慮した時はじめて”最高のジョーカー”になるのだと思います。

まとめると、ヒースのジョーカーは名演ですが歴史的ではなく、ジャックニコルソンのジョーカーより優っていると一概に言えないと思います。

他の俳優が演じたものも含めて実写版ジョーカーを徹底比較した記事があるので、興味がある人はそちらもどうぞ。

ティム・バートンのバットマンも宜しく!

バットマンといえばダークナイトという風潮が出来上がってしまい、ティム・バートン版のバットマンが全然注目されなくなってしまったからです。

ティム・バートンのバットマンは雰囲気が暗く、現実的でなく、万人受けはしないかも知れませんが、最高レベルの美術スタッフやジャック・ニコルソンの名演など、素晴らしいパーツが組み合わさった傑作です。

ぜひ観て良さを体感してください!

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映画バットマン1989 ジョーカー

ダークナイトの好きなシーン徹底解説

序盤のジョーカー登場シーン

ジョーカーが覆面を取り、アップで顔を晒す姿には痺れます!

最初の仲間を裏切りながらの銀行強盗のシーンは文句なしに面白いです!

ジョーカーの画面越しの笑顔

ジョーカーの画面越し歯を剥き出しにした笑顔は、如何にも”狂人”という感じで素敵なシーンになっています。

バットポッド(バイク)がカッコイイ!

バットモービルはイマイチだったけど、バイクの方は機動性抜群で実にスタイリッシュな一品!

バットマンはどっちを助ける!?

幼馴染で元恋人のレイチェルを助けたかったバットマンがジョーカーに騙されハービーのもとへ行き、結果レイチェルは死に、ハービーにも恨まれる。

想像に余りある、ヒーローとしての葛藤が見て取れます。ハービー、レイチェル、バットマンの3者に共感できるとても可哀想だけど素晴らしいシーン!

やっぱジョーカーの病院爆破シーンは最高!

ナース服で病院を爆破するジョーカー!ダークナイトのハイライトだと思います!ナース服、病院、爆破、ジョーカーという最高の4カードが揃った名場面!

映画 ダークナイトのキャスト・作品情報

公開年/制作国 2008・アメリカ
監督 クリストファー・ノーラン
脚本 クリストファー・ノーラン
ジョナサン・ノーラン
キャスト クリスチャン・ベール
ヒース・レジャー
ゲイリー・オールドマン
音楽 ハンス・ジマー
ジェームズ・ニュートン・ハワード
興行収入 約1102円

レイチェル役が交代

バットマンとハービーの恋人・レイチェル・ドーズ役を演じた女優は。ビギンズではケイティ・ホームズでしたが、ダークナイトではマギー・ジレンホールがです。

どちらかというと、ケイティ・ホームズのレイチェルが人気があります。ケイティはダークナイトの撮影時に妊娠中だったので、マギーが演じたようです。

前作はバットマンビギンズ

ダークナイトはバットマン・ビギンズの続編です。両方観てない人は必ずビギンズから観ましょう!バットマンビギンズも素晴らしい内容で、個人的にはビギンズの方が好きです!

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トム・ハーディ演じるベイン

最後に感想まとめ

ダークナイトのあらすじ、素晴らしい見どころや名シーンについてまとめてみました。この記事とは別にダークナイトの残念なポイントをまとめたものもありますので、興味がある人はそちらもどうぞ。

賛否両論あるダークナイトですが、アメコミ映画の金字塔的な功績を残し、素晴らしい映画であることに変わりはないですが、だからこそ、手放しに賞賛するのではなくしっかりと作品を見つめたいと思った次第であります。

バットマン・ダークナイトについて意見があれば是非ください!