Netflix映画『バルトコヴィアク』ネタバレあらすじ感想!格闘家がクラブ経営で殺し屋と揉めるポーランド作を評価

  • 2024年3月24日

Netflix『バルトコヴィアク』(Bartkowiak)は、 総合格闘家が兄を殺した組織に立ち向かっていくバトルアクション。

なかなかリアルな格闘シーンが見どころですがストーリーはかなり無難で全体的にはやや面白いかなという印象にとどまった佳作でした。

ちなみにリング上での試合は冒頭だけで、それ以外は全部 ストリートファイトでカタをつけていきます。

時間がある人や格闘技が好きな人は見てもいいかも!という作品でした。

Netflix映画『バルトコヴィアク』作品情報・キャスト

youtu.be

公開・制作国:2021年7月28日 Netflix ポーランド映画

監督:原題『Bartkowiak』

監督:ダニエル・マルコ ヴィッツ

脚本:ダニエル・ ベルナルディ

主演:ユーゼフ・ポヴウォフスキ/トマシュ・バルトコヴィアク役

出演:ゾフィア・ドマリク/ドミニカ役

見どころ

クラブでの殴り合いなどでリアルな格闘技術が体感できます。

主人公のトマシュ・バルトコヴィアクを演じた俳優ユーゼフ・ポヴウォフスキのシャドーなんかを見ていても、本格的で格闘技経験者だと思います。

ストーリーは可もなく不可もなくといった復讐の王道パターンですが、主人公・トマシュがカッコよくて、ヒロイン・ドミニカも美人でスタイル抜群です。

殴り合いなどのアクションが好きな人には、向いているでしょう。

ただエンタメ性や面白さを求める人は、同時期公開でヴァンダム主演の『ザ・ラスト・マーセナリー』を見た方が良いと思います。

以下はネタバレありなので気をつけてください。

『バルトコヴィアク』感想・評価

映画『バルトコヴィアク』の主人公と宿敵

Netflix映画『バルトコヴィアク』の評価は77点。

わりとキレイにまとまったマッチョ系復讐ストーリーでした。

肉弾戦に復讐の要素がプラスされただけで、それ以上でもそれ以下でもありません。

トム・ハーディ主演の『ウォーリアー』のように 総合格闘技の物語かと思ったら、 ストリートファイトがメインでしたね。

個人的に格闘技観戦が大好きなのでちょっと残念…。

ただ打撃や投げ技などリアルな格闘シーンも多く、そこは見ごたえがありました(『ジョン・ウィック』とまではいきませんが…)。

主人公を演じたユーゼフ・ポヴウォフスキをはじめ、キャストはみんな格闘経験者か、ちゃんと訓練を詰んだ人なのだと思います。

あと主人公のはにかみ系の味わい深い表情や、ヒロインが美女だったのは良かったです。

つまらなくはなく、それなりに楽しめました。

しかしやはり映画としてはとりわけ完成度が高いわけではなく、斬新なところも特にないのが残念です。

ラストで主人公・トマシュは殺し屋のコウジェチクを倒しますが、他にも関係者やマフィアたちがまだいるはずで、彼らに狙われていないのもちょっと不自然です。

相手がマフィアとはいえ、数名殺害したトマシュが完全に無罪になるのも変ですね。

まあメインは格闘と復讐なので、細かい点は気にしなくても良いかもしれませんね。

感想をまとめると、格闘シーンは見応えありつつも、ありがちなストーリーと無難な演出で終わってしまった印象でした。

刺されたにも関わらず…

刺される前のコーチ・ソゾニウク 映画『バルトコヴィアク』ネタバレ

映画『バルトコヴィアク』のストーリーで特に良かったのは、コーチ・ソゾニウクが腹を刺されたと、すぐに復活して主人公・トマシュを助けにくる流れ

コーチは病院で治療中で助けに来れないと思わせつつ、トマシュの味方はすでにゼロの状態だったので意外性がありました。

この展開は素晴らしいと思います。

本作を『ロッキー』シリーズのようなスポ根文脈で捉えていたので、コーチは刺されてお涙頂戴的に死ぬのかな?とミ スリードさせられましたが、意外と軽傷だったのストーリーとして巧みだと思います。

キャラが深掘りされてない問題

映画『バルトコヴィアク』を観ていてイマイチ盛り上がらなかった大きな要因が、戦いを兄に捧げる復讐の カタルシスが薄かったところ。

理由として、主人公・トマシュと兄・ヴィクトルの関係が深掘りされていなかったことが考えられます。

兄が殺されてたことに対する復讐の物語なので、トマシュが試合に負けたあとだけでなく、負ける前に兄とどんな関係だったのかしっかり描くべきだったでしょう。

復讐するストーリーなら『キングダム/アシンの物語』のように ビフォーアフターの人間関係をしっかり描くことが大事ですよね。

恋人のドミニカに関しても、彼女のキャラクターが深掘りされてないと感じました。

トマシュやコーチはともかく、その他のキャラクターたちに感情移入できる情報量が足りなかったといえるでしょう。

同時期公開の『ブラッド・レッド・スカイ』もこのキャラが薄い問題があり、 Netflix作品のクオリ ティーコン トロール上の欠点でもあると思います。

武器を捨てるんじゃねえ!

ちょっと残念だった点が、ラストで主人公・トマシュが殺し屋コウジェチクと戦うシーン。

コウジェチクは槍を使ってトマシュの足を突き刺して9割5分勝てる状況だったのですが、何を思ったか彼はその槍を捨てて短剣を取ろうとし、反撃されます。

コウジェチクはアーティストっぽい思想を持っており、勝てると思って芸術的なフィニッシュを決めたいと考えてのことでしょう。

しかし、トドメの前にこれまで使っていた武器を捨てて新しいものを取るのは、ちょっと緊張感なさすぎです。

詰めが甘過ぎですね。

殺し屋にあるまじき行為でしょう。

あと細かい点で言えば、トマシュがライバルのレペチと戦う際に首を絞められてピンチになり、アイスピック?のような武器を使って危機を脱したところもちょっと残念でした。

格闘家として、武器を使わないで逆転して見せてほしかったです。

映画『バルトコヴィアク』ネタバレあらすじ解説

トマシュ・バルトコヴィアクに膝蹴りを入れるコンラッド・レペチ

総合格闘技界で敵なしのチャンピオンであるトマシュ・バルトコヴィアクは、 コンラッド・レペチと戦い、試合を有利に進めてしました。

しかしラウンドの合間に飲んだドリンクに幻覚剤が入っており、トマシュは次のラウンドで意識朦朧となってパウンドの打撃で敗れてしまいます。

6ヶ月後、トマシュは兄・ヴィクトルが経営するクラブ・オピウムのガードマンとして働いていました。

トマシュがレペチに負けたせいでジムは燃やされ、コーチだったソゾニウクはアル中になって落ちぶれています。

ドリンクにドーピング成分も含まれていたせいで、トマシュの選手生命は絶たれてしまいました…。

ある日クラブで歌手のステッピーDがVIP席で暴れたため、トマシュはボディーガードのボエツキーごと倒して外に放り出します。

そんな中、兄・ヴィクトルがトラックとの交通事故で死んでしまいました。

トマシュは母と悲しみに暮れます。

葬式が終わると、兄が経営するクラブを売って欲しいとある人物が契約を持ちかけてきました。

好条件だったのでトマシュはサインをしようとします。しかし、契約書類にサンスタル社の名を見て、兄の車にぶつかったトラックと同じ会社だと気づき紙を破き捨てました。

トマシュはコーチ・ソゾニウクの娘・ドミニカと一緒にクラブを再開させます。

ドミニカと恋仲になり、客入りも上々でした。

しかしある日、 コンラッド・レペチが店に来て部下たちを暴れさせます。彼の叔父で殺し屋のコウジェチクの命令でした。

ドミニカから、サンスタル社やコウジェチクがクラブ買収を狙っているのは、通りに オフィスビルを作りたいからだと聞きます。

兄・ヴィクトルはクラブを売るのを拒んだため殺害されたことにも気づきました。

トマシュはコーチのソゾニウクたちをガードマンとして雇いました。

ドミニカが歌手のステッピーDに話をつけクラブのステージに立ってもらい、店は繁盛します。

しかしある日コーチが店に1人でいるときにコウジェチクの部下たちに襲われます。なんとか撃退しますが、コーチは腹部を刺されて病院へ運ばれました。

さらに後日、ドミニカが店で一人いるときに コンラッド・レペチがやってきて彼女を殴ります。

トマシュが駆けつけてレペチと乱闘になります。

トマシュは椅子などで殴られて絞め落とされそうになりますが、アイスピックで彼の腕を突き刺してホールドをとき、レペチの首を折って殺しました。

しかしさらに殺し屋からガードマンだったシャカルやゴラルの写真が送られてきて愕然。

トマシュはドミニカの上司で賄賂を受け取っているイレネウシュの家に行き、コウジェチクを呼び出せと脅します。

コウジェチクがやってきますが、トマシュは後ろからスタンガンを喰らって椅子に縛り付けられてしまいました。

コウジェチクはドミニカをさらって自分の屋敷に戻ります。

トマシュは殺されそうになりますが、病院から抜け出したコーチがやってきて助けて暮れました

コーチがボエツキーに協力を要請し、3人はコウジェチクの屋敷に忍び込みます。

トマシュは部下たちを倒していきます。槍を使ったコウジェチクに足の甲を貫かれて追い詰められますが、なんとか倒して殺害しました。

3ヶ月後、コーチはまた格闘ジムを再開。

トマシュは無罪になってコーチと抱き合い、指導者を務めることにします。

Netflix映画『バルトコヴィアク』ネタバレ トマシュと抱き合うコーチ

Netflix映画『バルトコヴィアク』終わり!

最後にまとめ

映画『バルトコヴィアク』は、リアルな格闘シーンが楽しめる一方、ストーリーが普通すぎてちょっと見応えが少なかったです。

主人公のトマシュはともかく、死んだ兄貴や恋人のドミニカのキャ ラクタがー深掘りされていなかったのも満足度が上がらなかった一因だと思います。

でもまあ、 ポーランド映画で比較すると『プライムタイム』よりはエンタメとして楽しめました。

Netflix『バルトコヴィアク』感想・評価終わり。

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